金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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大河ドラマ「どうする家康」♯11

2023-03-19 21:49:44 | 2023年に見たドラマ・アニメ

おもしろいところ、おもしろくなりそうなところは結構あるのに、

とにかく「作りが雑!!」で、素直に楽しめないんだよな~……。

一向一揆のときの本多正信のときと同様、

いきなり無から回想が生えてくるから、

「またか……」と思ってしまう。

 

どなたかが考察していたけれど、脚本の方の得意な現代ドラマと同様に

数話、なんなら1話だけでエピソードが完結するように作っているから、

感情のつながりがない。

親を殺される悲劇があっても、次の回以降は、

まるでそのことがなかったかのようにコメディしてる。

 

「無から生えてくる回想」も、

1話だけで完結させようとしているから

こうなってるんじゃないかしらん。

田鶴と瀬名の幼なじみの絆、道が分かれてしまい、

瀬名の夫によって田鶴が死に追いやられるという悲劇性。

私、こういうのめちゃ好きなのに……。

序盤にちゃんと幼少期をやって、義元の立派さやその時代の幸福感、

人物同士のつながりの強さを描いていればまたちがっただろうに、

後付けでエピソード出してくるからなんか白けちゃうの。

 

連続性のなさといえば、

「全体の中でこのエピソードに意味があるのか」

も結構怪しいと思っている。

前回は、「子どもがたくさん必要な理由」「側室は正室の部下」

「側室とは役職」というのをちゃんと描いていたし、

コメディはおもしろかったし、

側室・西郡局が一人しか子をもうけなかったことについても

独自の理由づけしていた。

でも、

「じゃあ、この側室・西郡局のエピソードが全体に寄与しているか」

「一人しか子をもうけなかった理由を説明する必要があったか、

 それもセクシャリティを理由にして」

といったら、たぶんノーなんだよ。

全体につながっていると思われるの、

瀬名と家康の間の感情のすれ違い(瀬名の内心に家康が無頓着すぎる)

くらいじゃないだろうか。

 

そして、田鶴に焦点をあてたことも、

たぶん、夫婦関係への影響以外、どこにもつながらない。

田鶴の行動原理も、結局よくわからないままだったしね……。

瀬名への執着というわけでもなさそうだし、

本当に今川至上主義が原因なら、それ相応の説得力を持たせてほしい。

エピソードの積み重ねに意味がないの、本当に苦痛なんだよ~。

(「西郷どん」も後半の評判はよかったみたいだけど、

 序盤の連続性のなさ、エピソードの意味のなさに耐えられず、脱落)

 

「もっとおもしろくできるだろ!! うまくやれるだろ!!」

と地団駄踏むばかりの日曜夜。

 

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大河ドラマ「どうする家康」♯9

2023-03-05 21:18:37 | 2023年に見たドラマ・アニメ

うおー! 松ケン@本多正信、よかったよ~!!

演技力があると、ちゃんと面白くなるじゃないか!!

 

突然差し挟まれた陳腐な「悲しい過去」エピソードとか、

家康が「お前たちを信じる!」と言っただけで

急に松平勢が優勢になる雑展開とか、

「三河一向一揆は信玄の陰謀!」みたいなアホ展開とか、

もう「恥ずかしくて見てられないよ~」って感じなんだけど、

とにかく松ケンは良かった。

妻子を取り戻すために戦をしたと正信に家康を非難させてるあたり、

脚本家の人はわかって描いているのかなとも思うんだけど、

まだちょっと信用できないんだよな~...。

面白いと思えるとこも増えてきたんだけど、

雑な展開、陳腐な描き方に抵抗があって、素直に楽しめないのだ。

 

松平の家臣団、無能で何もしないくせに、

「忠臣しかいなくなった」とか言ってるうえ、

えびすくいでハッピーエンド!とばかりに

何も学んでいる様子がないの、なんか見てて暗い気分になっちゃう。

こういう連中しか頼る人間がいないの、本当に困るだろうね......。

まあ、今のところ、優秀な人材が仕えるに値するような主君じゃないから、

仕方ないとも言えるのだが......。

この家臣団の駄目っぷりも、制作サイドが自覚して

描いているかどうか怪しいと思ってる。

 

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大河ドラマ「どうする家康」♯6

2023-02-12 21:10:50 | 2023年に見たドラマ・アニメ

前回から思ってたんだけど、

家康出てこないほうがおもしろいんじゃない……?(小声)

 

「その情報、いきなり出てきたな!?」とか

「ちゃんと前に描いておけばよかったのに……」みたいな

作りが雑なところは相変わらずあるんだけど、

今回は登場人物の複雑な気持ちを描けていてよかった。

ちょい役だった鵜殿父の子らを案じる思いも描いていたし、

氏真くんがただの小物に成り下がらなくて安心した。

裏切った元康への憤り、決して自分にはなびかない瀬名ちゃんへの怒りと未練、

幼い子の父を慕う声を耳にして非情になりきれなかった弱さと善性、

ちゃんと表現されていた。

 

松山ケンイチと山田孝之の演技は、まったくハラハラすることなく

安心して見ていられる。

前々回までは「○○(役者)が演技しているのを見ている」という感じが

抜けなかったのだけども、ふたりが出てきてから、

松ケンじゃなく正信、山田孝之じゃなく半蔵、として没入できるようになったもの。

 

松嶋菜々子は昔見たきりだから、

あの瞳孔ひらいたみたいな於大の方の表情が、

演技なのか素なのかよくわからないや。

「元康の母」である立場をフル活用して、

夫をぐいぐい押し出そうとするキャラはよかった。

 

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大河ドラマ「どうする家康」雑感

2023-02-05 22:36:15 | 2023年に見たドラマ・アニメ

とりあえず、第5話の段階ではまだ見ています。

 

正直なところ、第1・2話の時点では、

「それなりに気合いを入れて作っている第1話で、

 おもしろいと思えるところが一個もないって、そんなことある!? 

『西郷どん』ですら10話以上見てたのに……」

と思って脱落の気配が濃厚だったのだけど、

第3話から脚本の人の持ち味が出てきて、

ようやく面白いと思える箇所も出てきた。

 

たぶん、「脚本」と「演技」と「演出」がかみ合ってないんだと思う……。

「ギャグとかコメディに振り切れば面白くなるだろう絵面なのに、

 演技はシリアス」

とか、

「展開に音楽が合ってない」

とか、そういうところが多い気がする。

 

今日やってた第5話では、

「松ケンと山田孝之って、演技うまいんだなあ~!!」

とつくづく思った。

ちゃんとおもしろかったもん。

「大河でやらんでもいいだろ」とは思うし、

本多正信と服部半蔵の紹介&キャラ立てのために存在した回で、

たぶん、全体のストーリーの中で位置づけたら

「なくてもいい回」だったと思うんだけども。

(今回は大部分がオリジナルで、史実としては次回だけでカバーできる)

 

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大河ドラマ「どうする家康」♯2

2023-01-15 21:23:20 | 2023年に見たドラマ・アニメ

尾張の治安悪すぎ! 世紀末ヤンキーの巣じゃん!!

 

そして、なんなんだ、このところどころにまぶされたBL風味は……。

いちいち顔を寄せて、俺様BLキャラみたいなセリフを吐く信長に、

明らかなツンデレで、あっという間に陥落の気配を見せる忠勝。

あと、榊原くん、元康のどこに惹かれる要素あったの???

 

アバンとラストの

”「寅の年・寅の日・寅の刻」をキャッチコピーにしてますが、

 実は「卯の年」でした~!”

はおもしろかったけど、相変わらず乗り切れなかった……。

”竹千代を殺そうとする信秀→それを止める信長→信秀「ワッハッハ!!」許す”

とか、

”いきなり強気になった元康に圧倒されて道をあけてしまう敵”

とか、説得力がないのに、雰囲気だけでごまかしてる感じが気になって仕方ない。

元康が責任を感じて自害しようとするシーンも、

忠勝の思いを訊いたり、「厭離穢土」を持ち出したり。

「自害するなら、くっちゃべってないで、さっさとしろ!!」

って思っちゃった……。

これが「そうやって引き延ばす、元康の意気地のなさ」として

わざと見せているものなのか、意図しないでやっちゃってるものなのか、

制作サイドのスタンスがまだわからないんだよね。

(現時点では、後者の気がしている)

 

10話くらいまでは見るつもりでいるけど、

来週から、感想はおもしろかったときだけにするね……。

「Not for me」なだけであって、別の誰かにとっては

すっごく面白いドラマなんだと思うから、

悪口は書き連ねたくない。

 

それにしても、NHKの子役キャスティングは毎回すごいね~。

竹千代役の子、ちゃんと松潤の面影がある!

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大河ドラマ「どうする家康」♯1

2023-01-08 21:35:46 | 2023年に見たドラマ・アニメ

何度か目にした番宣のときから、

「この乗馬シーン、絶対馬乗ってないだろ」

と思ってたんだけど、全体的に画面がゲームのCGっぽいね……。

冒頭のナレーションのシーンからしておとぎ話っぽい雰囲気があったし、

中国の仙人ですか?といった風貌&発言の武田信玄とか、

話自体はそうでもないのに、絵面にファンタジーテイストが強め。

 

たいていどの大河ドラマも、第1話はわりとしっかり作られていて、

だんだん粗が見えてくるといった印象。

これは、どうなんだろう。

個人的には、まだ、まったくときめきポイントがない状態。

家康の生涯が長くイベント盛りだくさんなので、

どしどし話を進めなきゃいけないという事情はあるんだろうけど、

1話の時点では、キャラ付けも最低限で、人物同士の関係性も見えてこない。

本多忠勝が出てきた時点で、何かしら関係が深まるイベントがあるのかと思ったが

深まることなく終了。

とりあえず、第1話の印象としては、

 

・序盤の元康、さすがに本役でごっこ遊びはキモい。

・信長「待ってろよ竹千代、俺の白兎」→キモい

・このバリバリ苦労人タイプの石川数正が出奔するとこは見たい

・「麒麟」に続いて立派そうな今川義元だったが、

 キャラが確立しないうちに死んでしまった

・開始30分で好きな女の子をゲットし、第二子懐妊までいったスピード展開

・三河の地名や会話のイントネーションに違和感なし

 

よかったのは、地元の岡崎に来て、

田舎の知らんおっさんたち(家来だが)にドン引きしてるとこ。

ずっと地元を離れてて、文化レベルの高い今川のもとで暮らしてたら

そうなるよね……。

家臣団への思い入れのなさも、ひとりで逃亡する展開につながってる。

 

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