金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

183:高橋順子・佐藤秀明 『雨の名前』

2010-11-12 17:33:11 | 10 本の感想
高橋順子(文)・佐藤秀明(写真)『雨の名前』(小学館)
★★★☆☆

短歌・俳句や詩を引用しつつ、方言も交えた
「雨に関する言葉」を集めた辞典&写真集。

一時期、この手の本がはやりましたね。
よく読んでいました。
再読だし、今回は写真の部分を目的にして手に取ったので、
文字情報についてはとりたてて言及することがないのだけど、
この本は「辞典」「歳時記」「写真集」の要素に加えて
「エッセイ」も入っているのが特徴。
「あじさいの花は嫌いだったけれど」
というエッセイのタイトルが、なぜだか好き。
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182:白尾元理 『月のきほん』

2010-11-12 17:19:28 | 10 本の感想
白尾元理『月のきほん』(誠文堂新光社)
★★★☆☆

「○○のきほん」シリーズの一冊。
月の満ち欠けが起こる理由や、月齢とその動き、
月の誕生に関する説、これからの月探査計画など、
月に関する基本的な知識65項目を、
見開き1ページ完結で図解を用いてやさしく解説する。
基本的な内容でありながらも、曖昧だった知識を
確かなものにしてくれる。
月形成論に関しては、古典的な説として

①分離説
②捕獲説
③兄弟説

の三説を紹介、それらの欠点を補完する新説として

④ジャイアント・インパクト説

を紹介している。
小学生のときに読んだ学習図鑑では、
④が載ってなかった気がするんだけど、
当時はまだ定着していなかったのかな?
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181:橋本治 『勉強ができなくても恥ずかしくない〈3〉』

2010-11-07 20:35:58 | 10 本の感想
橋本治『勉強ができなくても恥ずかしくない〈3〉それからの巻 』(ちくまプリマー新書)
★★★☆☆

お母さんの陰謀で家庭教師をつけられた小学六年生。
中学受験に失敗し、公立中学で楽しい生活を送る中学時代。
大学受験に向けて盛り上がるクラスメイトについていけず、
徐々に孤立し学校嫌いになっていく高校時代。
大人になり、「学ぶ」ことを見つめなおす完結編。

*****************************************************

高校生にしては幼すぎるんじゃないか……と思われるケンタくん、
大学受験に興味を持てず、クラスから浮いていく。
幸福で楽しくやっていた学校生活の最後にこの展開は悲しいのだけど、
いつまでも子ども時代と同じようにはやっていけないし、
まあ、これは浮くよね……。
このシリーズは著者の自伝的小説になっているのだけど、
ラストと現在の著者のポジションを考えると、
これまでのケンタくんの歩みをふり返って
涙ぐみたいような気持ちになる。
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180:橋本治 『勉強ができなくても恥ずかしくない〈2〉』

2010-11-07 20:30:51 | 10 本の感想
橋本治『勉強ができなくても恥ずかしくない〈2〉やっちまえ!の巻』(ちくまプリマー新書)
★★★☆☆

小学校高学年になったケンタくん。
勉強もできず、友達もできなくてお母さんに叱られてばかりだった
ケンタくんにも、徐々に変化が現れる。
紙芝居を見るためにお母さんの財布から盗んだお金、
ビー玉遊びで負け続けた中で発見した「学び」、
誘われて受けにいった模試で思いがけずおさめた良い成績。
ケンタくんは学校で幸福な時間を過ごすようになっていた。

*****************************************************

本自体はあっというまに読めちゃう薄さなんだけど、
中身はなかなか考えさせられる内容になっています。
素直で自分で物事を考え、答えを見つけていく
ケンタくんの成長もほほえましい。
「すこしぐらい悪いことをしないと、元気な子にはなれない」
っていうの、身に覚えがあるなあ。

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179:川島隆太 『脳を育て、夢をかなえる』

2010-11-07 20:24:35 | 10 本の感想
川島隆太『脳を育て、夢をかなえる―脳の中の脳「前頭前野」のおどろくべき働きと、きたえ方』(くもん出版)
★★★☆☆

仕事で。
脳科学ブームはまだまだ続くのかなあ……
仕事柄、似たような文章を何回も読まなければならず、かなり食傷気味。

本書は小学生にもわかる易しい文章とカラー図表で、
読書、ゲーム、会話などなど、人間のさまざまな行動に際し、
脳のどの部位が働いているのかを示し、
脳を鍛えるにはどうしたらいいのか?ということを述べた本。
出版された2003年当時には、新鮮な話題だったのかな~。
子供向けでわかりやすいし、
初めてこの類の本を読む子にはなかなか興味深いんじゃないかと
思うので★3つ。
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178:橋本治 『勉強ができなくても恥ずかしくない〈1〉どうしよう…の巻』

2010-10-30 21:49:12 | 10 本の感想
橋本治『勉強ができなくても恥ずかしくない〈1〉どうしよう…の巻』(ちくまプリマー新書)
★★★☆☆

小学校に上がってから、
学校になじめず、友だちもできない。
勉強でもお母さんの思うような結果が出せず、
しかられてばかりのケンタくん。
そんな彼も、自分にできることを見つけだし、
徐々に変わっていく。

全三巻。
やさしい言葉を使って書かれているし、
内容としても抽象度が低いので
小学校中学年の子から読めそう。
お母さんが「ダメな教育ママ」そのもので、
なにやら怨念のようなものを感じるのだけど、
いつかお母さんも変わっていくのかしらね。
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映画:『吉原炎上』

2010-10-30 11:31:58 | 10 本の感想
映画:『吉原炎上 [DVD]
★★★☆☆

父の借金の返済のために吉原に売られてきた主人公が、
花魁道中を復活させ、吉原を去るまでの四年間を追いながら、
周囲にいる吉原の女郎たちの姿を描いたドラマ。
主演は名取裕子。

名取裕子演じる主人公は表情が乏しすぎるうえ、華がない。
とんとん拍子に出世していったのも本人の力量だとは思えないし、
まわりにいる女たちに比べて、心情が読み取りにくく、
感情移入できない。
いきなり「本当に惚れてたのは……」とか
言われてもさあ~って感じ。
先輩花魁たちや、かたせ梨乃の演じる女郎のほうが
よっぽど感情移入させる。

話が話だけに、裸がいっぱい出てくるんだけど、
撮り方のせいだろうか、おどろくほどエロスが感じられない
コメント (2)
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177:椰月美智子『市立第二中学校2年C組』

2010-10-22 12:24:52 | 10 本の感想
椰月美智子『市立第二中学校2年C組』(講談社)
★★★☆☆

先輩に借りたもの。
クラスメイトそれぞれの視点から描かれる中2の一日。
読み進めるごとに人間関係や事情がわかってくるという構成は
豊島ミホ『初恋素描帳』に似ているんだけど、
『初恋素描帳』のほうが一つ一つが物語として完結していたし、
キャクターも立っていたなあ。
これは、一編一編が短すぎて、話として成り立っていないものもあったし、
特に男子のほうは誰が誰だか……という個性の薄さで物足りない。
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176:川西蘭 『セカンドウィンド〈2〉』

2010-10-22 12:05:34 | 10 本の感想
川西蘭『セカンドウィンド〈2〉
★★★★☆

岳とともに名門・南雲学院自転車部に入り、
寮生活を送ることになった洋。
しかし、闘争心を奮い立たせることができなくなり、
練習にも身が入らず、調子を落とす。
チームの主力から外され、岳とも険悪になり、
新しいルームメイトとの関係にも煩わされることになる。

************************************

先週読んでから、ずっと放置していた
新キャラも投入されて、ますますおもしろくなってきた。
マンガかよ!って感じのお嬢様キャラには辟易したけど、
ルームメイトの後藤はいいね。
今泉はすっかりいい人になっちゃったなあ。

多恵が岳とメールしていることに動揺する洋。
いやいやいや、そうじゃないですよ、と思いながら、
洋がやきもきしているのを読んでにやにやする。
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175:川西蘭『セカンドウィンド』

2010-10-08 15:01:37 | 10 本の感想
川西蘭『セカンドウィンド〈1〉』(ピュアフル文庫)
★★★★☆

自転車を走らせることを好む中学三年生の溝口洋は、
ある日、峠道でロードバイクに乗る南雲電気自転車部の
ジュニアクラブに所属する少年たちと出会う。
優勝商品のロードバイクほしさに、洋は
孫が自転車に乗ることを好まない祖父に内緒で
大会に出場。
監督の黒岩に声をかけられ、
南雲のチーム練習に参加することになる。

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これもよく模試や教材に使われているもの。
ロードレースを題材にした、正統派のスポーツ青春小説。
スピンオフ小説の一部を読んだときには、
よくある話だなあ……としか思わなかったのだけど、
本編のこれはおもしろかった。
まだまだ序章といった感のある1巻。
お約束ながら、幼馴染の女の子との関係にも期待大。


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