金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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222:白洲正子 『白洲正子自伝』

2006-10-17 23:58:52 | 06 本の感想
白洲正子『白洲正子自伝』(新潮文庫)
★★★☆☆

自宅にいるときは昼間から本を読んでごろごろしていることに
なにやら罪悪感を感じてしまうのだけど、
自宅以外の場所に寝起きしているとまったく抑制が効かない。
そんなわけで、一昨日・昨日とがっつり読書。
まずは一昨日読んだ3冊。

これもファッション誌の読書特集で紹介されていたもの。
この手の雑誌のおすすめをわたしは信用していなかったのだけれど、
先に挙げた金井美恵子だけでなく、泉鏡花、竹久夢二など
なかなかかたいセレクトで、認識をあらためる。
 
著者は随筆家。
白洲次郎の奥さん、という以外、ほとんど知らず、
作品に触れたのも今回が初めて。
樺山資紀の孫なのだね~!
名家のお嬢様で今で言うセレブ妻だった彼女の回想には、
日本近代史上の大物がばんばん登場。
白洲正子はいかにして白洲正子になったか?……と
影響を受けた祖父と血筋、能、骨董など
生い立ちや影響を受けた人々、出来事について綴ったエッセイ。
破天荒な人だったようだけれど、やっぱり上流階級の人なのだなあと
いうのがひしひしと感じられる。
偶然、同日に読んだ『負け犬の~』に、恵まれたバックグラウンドの
持ち主の例として出されていたけれど、確かに環境って大きいよね。

コメント
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