金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

16:小池昌代 『屋上への誘惑』

2007-01-27 18:20:17 | 07 本の感想
小池昌代『屋上への誘惑』(岩波書店)
★★★☆☆

たしか、角田光代のエッセイで紹介されていたもの。
著者は詩人。
マンションの管理人さんのこと、子どもの頃のこと、
見かけた店のこと……
日常の中のささやかな風景に視線を注いだエッセイ集。
繊細で静かな雰囲気の文章で、淡々としすぎているようにも
感じられ、読み終わるのに手間取る。
一気に読んで「あ~おもしろかった!」と思うような本ではなく、
文章も題材もどちらかというと好みではなかったのだけれど、
平易な言葉で美しい表現がなされているのがわかる。
「母の怒り」に描かれたやりとりは、
身に覚えのあるような気がして、すこし心動かされた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする