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★★★☆☆
たしか、角田光代のエッセイで紹介されていたもの。
著者は詩人。
マンションの管理人さんのこと、子どもの頃のこと、
見かけた店のこと……
日常の中のささやかな風景に視線を注いだエッセイ集。
繊細で静かな雰囲気の文章で、淡々としすぎているようにも
感じられ、読み終わるのに手間取る。
一気に読んで「あ~おもしろかった!」と思うような本ではなく、
文章も題材もどちらかというと好みではなかったのだけれど、
平易な言葉で美しい表現がなされているのがわかる。
「母の怒り」に描かれたやりとりは、
身に覚えのあるような気がして、すこし心動かされた。