金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

91:藤田素子 『日野富子』

2018-11-15 20:18:45 | 18 本の感想
藤田素子『日野富子』(オフィス漫)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

室町時代末期。
室町幕府八代将軍・足利義政の正妻であり、
悪女の代名詞でもある日野富子。
京の都を焼き尽くす大乱「応仁の乱」の
直接的な原因を作ったとされる美女の野望とは
いったい何だったのか?

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30年以上も前の作品についてああだこうだ言うのも
理不尽な話なのだけど、画力の問題で、

富子「なんて美しい乳母だろう」
わたし(どこが……?)

となってしまうのが悲しい。

オリキャラは、ヒロインの恋愛によって
作品に華やぎを出すサービスだったのかもしれないけど、
いなくても話が成り立ったな。
そして、お今が登場して早々に死んでしまうので、
義政が彼女の面影を追っていることに
説得力が出ないのが惜しい。

日野富子に関する流れのおさらいとしては
楽しく読んだ。

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90:宮田珠己 『おかしなジパング図版帖 -モンタヌスが描いた驚異の王国-』

2018-11-15 15:49:02 | 18 本の感想
宮田珠己『おかしなジパング図版帖 -モンタヌスが描いた驚異の王国-』(PIEインターナショナル)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

噂と空想が入り乱れる、フシギの国の挿画

「モンタヌスやその時代の人々の日本情報は、
そんな意外性と荒唐無稽さが横溢して、実に胸躍る、
ありえない世界を現出させていた」。
外国人が想像で描いた、でたらめでほほえましい日本の地図や、
豊満な胸をした女性のブッダ、だぶだぶソデのサムライ、
ラジオ体操おじぎをする日本人たちなど、ユニークすぎる絵図の数々。
「そうして私はなぜか気づくと、
自分でこんな本を書くことになっていたのである」(宮田珠己)。


宮田珠己さんに、モンタヌスの魅力を解説していただきました。

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仏像の絵が本当にひどくて笑ってしまう。

写真がない時代のことは、本当に想像するしかないんだけども、
実際に日本を見てきた人物の描写力・説明能力・画力、
そしてそれをもとに絵を描く画家の
理解力・知識・再現力だよりなものだから、
こういうことが起こるんだろうな。
そう思うと、写真って本当に画期的な発明だよ。

挨拶について「日本人はいつも必ず偽りの微笑をもっておこなう」、
「日本では、曖昧なのが一番よい言葉であり、最も重んぜられる」
と書いたルイス・フロイスの観察眼のするどさよ。

筆者のコメントもユーモラスで楽しい。

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89:瀧山幸伸 『一度は行ってみたい 街並発見』

2018-11-15 15:37:40 | 18 本の感想
瀧山幸伸『一度は行ってみたい 街並発見』(二見書房)
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

にっぽんの街並遺産
知らない街を歩いてみよう。
今こそ、日本の旅がおもしろい。

古きよき日本の街を発掘しつづける地理学者が、
一度は訪ねてほしいと薦める日本のあまり知られていない
美しい街並みを65選んで紹介する「日本発見」の旅の手帖。

日本のいいとこ見直す旅へ。こんな町を旅したい――とっておき〔 古きよき街並 〕

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いや、わかってるよ。写真マジックだって。
実際に見に行ったら、写真から感じるほどじゃないって。

だけど、素敵~!!

個人的に気になったのは、

・三重県の須賀利
・岡山の勝山

の二か所。
近場だと

・有松
・関市

かな。

ガイドブックとしての機能はほとんどないので
(行き方とか所要時間とかは一切載っていない)、
旅行先の選定や、イメージを喚起するための写真集として
使うのがいいかも。

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88:吉澤まも・広東もな 『ぎふの里歩き30』

2018-11-15 15:27:16 | 18 本の感想
吉澤まも・広東もな『ぎふの里歩き30』(岐阜新聞社)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

日本の真ん中にあり、南は伊勢湾近くの海抜0メートル地帯、
北は3000メートル級の「日本の屋根」北アルプスを擁し、
まさに日本の縮図というべき風土を有する岐阜県。
山国ならでは、緑の山々や清流は都市化の波を免れ、
美しい姿を保っている。
そして、自然と共に生きる人々の「里暮らし」も、
多くが伝統的な建築物や祭りに代表される素朴な風俗を今に伝え、
都会の人たちの「心を洗う」魅力にあふれている。
今回出版する「ぎふの里歩き30」は
そんな岐阜県の里の素晴らしさを余すところなく伝える一方、
「里歩き」という新しい「たび」のあり方を提案する。
(以下略)

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こんなニッチな題材、どこの出版社が出すんだよ!

と思って手に取ったのだけど、やはり岐阜新聞社だったか……。

飛騨高山、飛騨古川、郡上八幡といった有名どころだけでなく、
岐阜県出身のわたしでさえ、
「名前は聞いたことあるけど、どんなところか知らない」
という場所を取り上げてくれていてよかった。

個人的に気になったのは、
・恵那市の岩村城とその城下町
・揖斐川町の天空の里
の二つ。
ものすごく交通の便が悪そうだけど……。
郡上八幡は行ったことあるけど、
天気がよくてさわやかな5月くらいに行きたいな。

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