金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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現在、記事の整理中。

257-269:石田スイ『東京喰種トーキョーグール〈1〉~〈14〉』

2022-10-09 18:24:21 | 22 本の感想
石田スイ『東京喰種トーキョーグール〈1〉~〈14〉』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
“東京”には、或るひとつの「絶望」が潜む…。
群衆に紛れ、人間を狩り、その死肉を喰す怪人、
人はそれを「喰種(グール)」と呼ぶ。
青年が怪人に邂逅したとき、数奇な運命が廻り始める──!
 
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「人間サイドの主人公だと思ってた人が死んじゃった、
これからどうするの!?」
 
と思っていたら、
 
「え、これで終わり!?!? 正気か!?!?」
 
後で調べたところ、どうやら新編もあるようで、やや安心。
 
普通の人だった主人公が、ひょんなことから
大きな力を手に入れ……という導入は、
少年漫画でよく見かけるものだけれども、
「人間を食べる側」になってしまうというのが
他にはないドラマをもたらしていたように思う。
「これだけ出せば、誰かひとりお気に召す奴がいるでしょ!」
というジャンプ商法でキャラクターがどんどん出てくる。
この漫画、タイトルしか知らなかったんだけど、
有馬さんとか絶対人気キャラじゃん……とわかる
ツボの押えよう。
 
 
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256:深山くのえ『色にや恋ひむ ひひらぎ草紙』

2022-10-09 17:58:11 | 22 本の感想
深山くのえ『色にや恋ひむ ひひらぎ草紙』
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

後宮で複雑に絡み合う恋を描いた平安恋草紙。

同じ屋敷に暮らす妹に婚約者を奪われてしまった淑子。
公卿である父親が勝手に決めた相手だったとはいえ、
妹は恋の勝者と勝ち誇り、
女房たちは腫れ物に触るような態度をとってくる。
厄介な状況に疲れ果てた淑子は、家を出て、
典侍として後宮で働こうと決めた。
そして月日がたち――生真面目な淑子は、
愛嬌がなくて刺々しい『柊の典侍』だと煙たがられながらも、
いまや後宮を仕切る立派な典侍に成長。
女同士の争いが日常茶飯事な後宮で、
揉め事解決になくてはならない存在になっていた。
ある日、典侍として仕事上のやりとりが多い五位の蔵人に、
二人の新任者がやってくる。
そのうちの一人が妹の夫となった元婚約者だと知り、
憂鬱になる淑子。
彼と顔を合わせないようにと願いながら蔵人所に向かった淑子は、
もう一人の新しい蔵人、源誠明と対面する。
誠明は、東宮の嫡子でありながら臣籍降下した人物。
宮中では難しい立場の誠明だが、
なぜか淑子のことをよく知っている様子。
そのうえ、誠明は唐突な言葉を淑子に告げた。
私と、結婚してください――。
後宮を舞台に複雑に絡みあう恋を描く、深山くのえの平安恋草紙!

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初めての作家さん。
少女小説のレーベルにいた方なのね。

しっかり勉強して書いているのがわかるし、
政争にまつわる設定も作り込んである
(モデルはあのあたりの時代かな~と考える楽しみも)。
特に夏実周辺の会話が現代寄りすぎて
そこがもったいないなあと思うのだけど、
仕事のできるヒロインと、実直なヒーローの
キャラクターも好ましく、楽しめた。

政争にまつわる作り込みがしっかりしている割に
そこが本筋にはあまり絡んでいなくてもったいないと
思っていたのだけども、
どうやらシリーズものであるらしいので、
他の作品を読むのが楽しみ。

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