金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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287:河村恵利『逢魔ヶ辻~晴明と道長~』

2022-10-25 21:06:05 | 22 本の感想
河村恵利『逢魔ヶ辻~晴明と道長~』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
平安の頂点に立つ藤原家の三代に渡る男たち。
彼らは少年、青年、老年時代の安倍晴明が繰り出す恋の術に翻弄されて、
気がつけば、思いもよらぬ結末に…。
ちゃめっけたっぷりの安倍晴明の活躍を描いた「逢魔ヶ辻」3編のほか
時代ロマン2編を収録。
 
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安倍晴明が若いイケメンでないというだけで、評価する!
夢枕獏の呪縛が強すぎるのだろうけど、
陰陽師にも晴明にも夢見すぎなんだよ、みんな!
 
というわけで、どちらかというと不細工な晴明が、
じいさん・おっさん・子どもの姿で登場するのがいいね。
この話では、道長と明子が幼馴染で、
倫子は「政敵の娘」という位置づけ。
道綱母が、どちらかと言うと可愛らしく控えめで、
『蜻蛉日記』とのギャップがすごい。

【収録作品】

「逢魔が辻 その一 晴明と道長」
「逢魔が辻 その一 晴明と兼家」
「逢魔が辻 その一 晴明と師輔」
「清水聖」のちに藤原頼通の妻となる進命婦
「平安怪盗伝説 真結び」これは完全な創作かな
 
進命婦のことは初めて知った。
これは宇治拾遺物語が元ネタらしい。
恋心を打ち上げた爺さんにこの態度、
なかなかできることではないよ。
 

 

コメント
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