金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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映画:『博士と狂人』

2020-10-28 23:39:36 | 映画の感想
2020年の映画⑭:『博士と狂人』(P.B.シェムラン 監督)
★★★★☆3.5

【シネマトゥデイの内容紹介】

貧しい生い立ちで学士号を持たない
異端のイギリス人学者マレー(メル・ギブソン)と、
精神を病んだアメリカ人の元軍医マイナー(ショーン・ペン)は、
世界最大の英語辞典の編さんを通じて盟友となっていく。
しかし、英国の威信をかけたプロジェクトに
犯罪者が協力していることが判明すると、
編さん事業は行き詰まってしまう。
やがて、時の内務大臣ウィンストン・チャーチルや
イギリス王室をも巻き込む事態へと発展していく。

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わたしにヨーロッパ文化についての素養があれば、
もっといろいろ汲み取ることができないのだろうな……と思うのだけど、
今のわたしが理解できる範囲でだと、
どうも要素が取っ散らかっている印象が残った。
実話ベースの物語だそうだし、
現実はフィクションほど整理されていないものだろうけれど、
マレーの追い求める言語の世界と、マイナーの人生の交差に
ストーリー上の必然性が感じられないんだよね。
いや、マイナーに教養があるのはわかったし、
マイナーが自分の殺した男の未亡人に文字を教え、
彼女と文字でやり取りするというあたりには、
わたしの汲み取れる範囲を超えた、
何か大きな言語とのからみがあったのかもしれないけれども。

釈然としない点は多いけれども、何となく好き。

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