青木祐子『派遣社員あすみの家計簿』
★★★★☆3.5
【Amazonの内容紹介】
家計簿をつけながら、生活も恋も立て直し!
「結婚したら専業主婦になって、
「結婚したら専業主婦になって、
ぼくの収入は好きに使っていいよ」――
飲食店の社長だと自称していた恋人の理空也に騙され、
正社員として勤めていた会社を“寿退社”してしまった
藤本あすみ、28歳。
理空也は姿を消し、残ったのは二人で贅沢したぶんの
高額なカードの支払いだった。
通帳の残高は428円。
ピンチに陥ったあすみは親友の仁子に説教され、
家計簿をつけることに。
(以下略)
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主人公のふるまいに、
「お、愚かだなあ~!!」
とハラハラしながらも、その成長ぶりにやや安心。
自分も浪費を控えよう……と気持ちが引き締まる。
元カレがゆるぎないクズでよかった。
金を引っ張るためとはいえ、
嘘に手間をかけ、演技を徹底しているのはすごいよ。
作者さんの作品は、他に『これは経費で落ちません!』
一冊しか読んでいないのだけども、
主人公の相手役の男性(おそらく本命として描いているであろう人)の
描き方、
「本当にその男でいいんか?」
と思ってしまうところが共通している。
何というか、ライト文芸の恋人役って、
自分の好みでなくても、
「作中では魅力のある人ということになっているんだろうな」
と納得できるキャラ立てがされていることが
ほとんどなんだけど、この作者さんの描く男性、
へんに現実的で、気に障る欠点があるのだ……
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