吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

コロナワクチンそろそろ国内でも接種へ その4

2021年02月04日 06時08分12秒 | 日記
 重篤なアレルギーで亡くなる人は、接種後すぐに症状がでる。病院に連れていくまでに時間がかかれば助からない。
 そして接種後、症状が早く出る場合ほど重篤で、逆に遅く出るもの(30分を経過して)であれば致命的にはなりにくい。
 ということは死亡するものは「接種会場」と言うことになる。前述の通り今回のワクチンでアナフィラキシーを起こしたものは重篤アレルギーの既往のあるものであり、その頻度は10万人に一人の割合なので、日本では既往歴のある人を除外すればほとんど致命的になることはない。
 それでも万全を期すのであれば、接種後の待機会場に医師を配置し、吸入酸素とエピネフリンの注射器材を準備する必要がある。そして大事なのは救急隊がスムースに入れる導線をつくることである。狭い階段やエレベータを経由するような待機会場では、ストレッチャーが搬入できないので会場としては不適である。この待機会場場所の設営はかなり重要であるが、なかなか都内では手狭であり難しいかも。