吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

免許更新時の眼鏡使用の怪 その2

2017年01月31日 05時48分24秒 | 日記
 ところが近眼メガネは手元を見る際には不要である。むしろ余計にぼやけるのである。なので「普段は」メガネは不必要であり車の運転時のみかけるようにしていた。
 
 さてそれから数か月後の話である。運転免許の更新の時期が来た。免許の記載事項に変更がなければ地元の所轄警察で更新が可能である。診療の合間をみて昼休みの時間にちょこっと行って手続きをしてくることが可能である。
 でも眼鏡をかけるようになったので隣の区の免許センターで「検眼+更新」を受けることにした。
 さて検眼機を覗きながら裸眼で「C」文字の開放方向を答えた。
 「えっと、右、・・・上、・・・下・・です」といくつかの提示に答えたところ、係官」から「あれ~、少し視力悪いようですけどね~、う~んこれだとちょっとねえー・・」と訝しがられた。
 そしていよいよ記載事項変更(眼鏡使用)となるので中央の免許試験場で再検査するよう言われるのかと思った。
 ところが次に「ええっと、『普段』メガネをお使いですか?」と検眼の係官は聞いてきた。
『普段』と聞かれたのである。自分は馬鹿である。当時自分は運転時にはかけていたが『普段』はメガネを使用していない。そこでなんの気なしに「あ、(普段)メガネはかけていません」と答えてしまったのである。「でも、運転の時には・・・」と言おうとしたところ、係官から「あ、メガネはしていないのですね。視力、悪くはないんだ・・。はい、それじゃあ結構です。ハイ、次の方・・・」と強制スルーされてしまった。

免許更新時の眼鏡使用の怪 その1

2017年01月30日 05時20分36秒 | 日記
 ずいぶん前である。学会発表のスライド作製やらメール作成などで頻繁にパソコンを使うようになってから急速に視力が落ちた。もともと目は悪くはない。自分は近眼とは無縁だと思っていた。ところがその時あたりから、遠くの景色がぼやけるようになってきたのだ。最初は交差点の信号をよく確認しないと渡れなくなったので「あれ、前はチラ見でもわかったのに」と異変に気が付いたわけである。家人に言ったら「それが近眼」というやつだというので、そんな馬鹿なと思いつつも視力検査をしてみた。なんと両方とも0.3なのである。若いころからずっと1.5を継続してきた。時に調子のいい時は視力表の一番下までみえて、2.0まで出たこともあった。つまり視力には自信があったのである。
 こんなに悪くなってしまったのはショックであった。しかも車の運転に不自由するようになったのである。まずは標識がよく読めない。標識の下の補助標識などは論外である。これには眼鏡を作るしかないと中年になってから近眼のメガネを作ったのである。

19年ぶりの日本人横綱

2017年01月28日 06時25分53秒 | 日記
 稀勢の里が19年ぶりに日本人横綱になると大騒ぎである。気持ちは分からないでもない。
 でも今まで長きにわたり相撲界を支えてきてくれたモンゴル出身の力士や横綱の気持ちは複雑であろう。すでに日本に帰化しており「日本人」の力士もいる。
 それにもかかわらず自分が「日本人力士」としてみなされていないことに疑問をもっているだろう。

 本来、横綱は番付にはない「別格」「抜群」の位である。その資格要件は相撲の強さだけではなく品格も要求される。
 したがってその資格要件に満たないものは横綱の位を降りなくてはならないのである。
 しかしそこには国籍が資格要件にはなっていないはずである。確か親方になるためには日本人であることが要求されたであろうが横綱の国籍は云々されていないはずである。

 あまりメディアで「日本人横綱」と喧伝するのはいただけない。モンゴル出身であろうとなかろうと横綱は品格を要求される。モンゴル出身の横綱は、このことに対して文句を言っていないだけなのである。彼らには申し訳ないと感じる。

松方弘樹さん 逝去

2017年01月27日 05時50分05秒 | 日記
 この前、俳優の松方弘樹さんがなくなった。時代劇モノやヤクザ映画ものでのイメージがあるが、自分はそうではない。
 小学校の時に近くの映画館に祖母と観に行った彼の主役の「伊賀の影丸」という忍者ものの映画が彼のイメージとして定着している。
 彼のおそらくデビュー時代の映画であり、颯爽とした立ち回りを覚えている。
 不思議なのはあれから彼の映画など観てないのもあるだろうが、小学校時代の「刷り込み」はその後ずっと残ってしまっているようである。
 後年、バラエティにもよく出ていたし最近では釣り師のイメージもあるが、やはり彼は颯爽とした「伊賀の影丸」のままなのである。(合掌)

常識? 非常識? その4

2017年01月26日 06時05分27秒 | 日記
 この某国大使館の女性担当者の常識がないのか、あるいはその某国のシステムを知らなかった自分が非常識なのかわからないが、完全に価値観の違いがみられたのである。完全に大昔の下級官吏のような「申請してきたのはそっちだろ、こちらが書類を整えてやるんだ」というような上から目線の態度を感じたのである。

 今の世の中、区役所の窓口でももっともっと親切である。
 今なら「すみません、そうですね、ちょっと日本のシステムとは違うみたいですね。ご迷惑おかけして申し訳ありませんが、よろしくご記入お願いいたします。あ それから本人が顔写真持参するのでその裏にもサインお願いいたします」とか言えば話はスムーズに進むのである。いかにも上から目線の口調ではこちらも気分が悪い。
 現在の役所の窓口対応はかなりよい。病院の事務対応も昔と比べたらかなり丁寧である。あるいは飲食店もスタッフの対応もかなりサービスはよい。この某国大使館の日本人女性担当者は何者で職歴はどうなのかすごく興味がある。
 まあ、そんなことより、自分のクリニックでこのような対応は絶対いけないのだと反面教師的に感じた。
 新年早々とても清々しい経験をさせてもらった。

常識? 非常識? その3

2017年01月25日 05時25分53秒 | 日記
 2時間ほどして、午前中の忙しい外来時間に、その某国大使館の日本人女性担当者らしき人から電話があった。
 突然「そちらで記載事項に記入し、サインしてくれました?」(口調そのまま)と聞いてきた。 いかにも一昔前の下級官吏の口調である。サインするのが当然という感じである。
 もちろん診療に伴う、例えば予防接種とか健康診断などの内容なら当然、自分はなんの迷いもなくサインする。しかしこれは診療とは全く関係ないのである。しかも勝手に某国が職業を指定し、その「個人」に第三者の本人証明をさせようとしているのである。
 自分に記載義務はない。でもそのたまに来るその方は「他にお願いする人がいないので」ということで行きがかり上サインしたまでである。それをさも当然とばかりにその女性事務官?は「あーそれから本人写真のうらにもサインしましたぁ~?」(口調そのまま)と言ってきた。
 
 外来忙しいのでほっときゃいいのに自分も馬鹿である。ついつい言ってしまった。「日本では通常、公的書類では本人の確認や認証は行政がやるのですが、この国では一個人が第三者の本人証明を行うのですか? 奇異に感じますね」
 そうしたら向こうの某国大使館の女性担当者は「はぁぁ? そうですかね?」と不機嫌そうに返事した。これが日本の常識ではないことに同意すら見せなかったのである。

常識? 非常識? その2

2017年01月24日 05時48分28秒 | 日記
 通常、公的に本人であることの証明は、運転免許やマイナンバーとか、戸籍とか住民票を管理する行政機関がするのは常識である(と思っていた)。
 指定された職種の個人が第三者の「本人である」という証明をするということは、その某国では当たり前のことなのかもしれないが、日本では奇異である(と思う)。
 例えば、私が「〇〇クンは間違いなく本人だと認めますよ」なんて言っても、日本でパスポートなんて作れないし、あるいはどこかの窓口でそんなこと言っても
 「ああ、そうですか、で、あなたは医者? で だから何? 結構です(お引き取り下さい)。ハイじゃあご本人さん、運転免許か健康保険証の提示おねがいします」と言われるのがオチである。

 その某国ではあたりまえなのかもしれないが、やっぱり日本ではちょっとありえない本人認証システムなのであろうと思う。
 まあ、べつに自分に重い責任がかかってくるわけでもなさそうなので、自分は外来でサインをしてあげた。ところが2時間ほどして・・・。

常識? 非常識? その1

2017年01月23日 06時53分44秒 | 日記
 少し前の話である。うちの近くの患者さんであるが、この方は普段は某外国に暮らして、そちらで仕事をされている。時々帰国して風邪などの診療をうちでしている。
 この前、ある書類をもってこられた。どうやらその国でパスポートをとるための申請書類らしい。そこに医者のサインがほしいというのである。
 よくその内容を見てみると、予防接種や健康診断の証明のサインではない。もちろん診療にまつわるサインであれば不思議ではないのであるが、このサインの内容は、この人が「本人」であることを証明するというサインなのである。
 奇異である。日本ではこんな本人証明は通常は住民票や戸籍を扱う行政が行うはずである。
 この証明させる個人の資格要件をみると英語で、医師、弁護士、薬剤師、歯科医などの職業の個人がサインをする決まりになっているらしい。日本の公的文書における本人証明は別の個人がするのではなく行政の公的機関がするのである。
 ・・・・ん、なんか変だな? この書類?という感じであった。

インフルエンザ猛威

2017年01月21日 06時28分03秒 | 日記
 昨日、一昨日ともにインフルエンザの患者さんが多かった。
 おそらく今まで1日の診療で陽性になった患者さんは一番多かったのではないかと思う。この検査をするには鼻から綿棒いれて鼻の粘液を採取する。
 その時に大きなくしゃみや咳をされる方も多く、検査する自分にいつも飛沫がかかっているのだと思う。こちらもマスクしているのだが隙間から吸い込んでいる可能性も高い。
 もちろんすでに予防接種も2回受けてはいるが、さてさてどんなもんか?

 一昨日はあまりの患者の多さに、つい「3回目」の予防接種を打ってしまった自分である。ま 今から打っても効力はあるかな? ブースター効果を期待したいが、複数回打った人でもインフルエンザにかかる人は結構いるので・・・。

昨今の大学病院事情 その2

2017年01月20日 05時12分51秒 | 日記

 大学の事務の方からの電話である。「うちの大学では『痔』関係の診療はしていませんので、○○病院(一般病院)に送りたいと思います。先生からの紹介状の宛名をうちの大学から○○病院へ書き直しても宜しいでしょうか?」と・・・。
 唖然とした。別に宛名を変えることはどうでもいいことであるが、それよりも大学病院なのに『痔』の診療をしないのかと驚いたのである。
自分の感覚では大学病院は「最後の砦」であり、何でも来いという受容性の高い所だと思っていた。確かに紹介先の○○病院は痔の診療では有名なところである。
しかしその病院は患者宅からはかなり遠いのである。今後、通院するには「お尻の痛い」方には苦痛であろう。
というか外科研修医の修練手技に欠かせない虫垂炎、鼠径ヘルニア、痔核根治術はすでに大学病院で扱う疾患ではなく、今では一般外科や下部消化管外科でも診なくなったのかと思った次第である。

 でも~、だ、大学病院ですよね? 「うちの大学では痔の診療はしません」って胸張って?言われたけど本当にそんな時代なのかな~?
 だったらあんな立派なパンフ作るんだから、「何でも紹介して頂戴」という美味しいことばかりでなく「○○、△△、□□の疾患は当院では診療しません。他院へご紹介ください」とでも書いておいてくれるこちらも患者さんも二度手間にならずに済むんだけどな~。(そんなこと書かないだろうけど)。
 隔世の感がある。


昨今の大学病院事情 その1

2017年01月19日 05時15分07秒 | 日記
 ちょっと前の話しである。毎年立派な病院紹介パンフレットが周囲の大学病院から送られてくる。まあそれを見てどんどん患者さんを送ってくださいねというPRなんだろう。そうなるとこちらで手に余るものは紹介してみようかなとも思う。

 昔の大学病院外科では、「虫垂炎」「痔核」「鼠径ヘルニア」が外科臨床研修医にとって習得すべき三大疾患であった。こぞってこれら手術をベテラン医師の指導の下で研修したものである。

 というわけではないが、ある時、手術適応のある痔瘻の患者さんが来られた。
 手術を勧めたら了解されたのであるが、ご本人は○○大学病院の外科を希望された。とりあえず肛門なのでその大学の「下部消化管外科」という専門科に紹介状を書いた。ところがしばらくしてそちらの病院から電話があった・・・。なんと・・・。

院外調剤薬局 その5

2017年01月18日 05時24分01秒 | 日記
 まあ、別に薬局開業前の助言であるため、これは「特定薬局への利益誘導」には問われないであろう。また自分の助言は採用されず結局、地蔵通りでの開業であるため、自分の助言もなにも関係ないことになる。
 それにしても、やはりお地蔵様のネームバリューは大きいものがある。やはり「おばあちゃんの原宿」で有名なのである。うちのクリニックは地蔵通りからちょっと入り込んだ目立たない路地裏にある。時折、新患さんで「なんだーこんなところにもクリニックがあったんだー、毎日通っているのにしばらく気が付かなかったですよ」と言われることも多い。
 やはり地理的には地蔵通り沿いは極めて立地条件がいいのである。結局、その新規の院外薬局が地蔵通りを選んだのも頷けるのである。うちのような路地裏クリニックは何か「得意技」がない限り集患は難しいと実感しているのだ。

 さてその後、その院外薬局は結局2年弱で閉店してしまった・・・。何が理由かは知らない。疾風のように現れ疾風のように去っていったのだ。

院外調剤薬局 その4

2017年01月17日 06時55分33秒 | 日記
 患者さんへのサービスは時に行政からペナルティが課せられてしまう。ずいぶん厳しい世の中であることを当時から痛感している。

 さてそこで院外調剤薬局をチェーン展開している営業マン来訪の話である。「どこに院外薬局を作ったら便利か?」という質問には正直に「5丁目には院外薬局がないので、うちではそちらに薬局があれば5丁目の患者さんは楽でしょうね」と答えた。
 その営業マンは続けた。「しかし・・・地蔵通りに作ったらどうでしょうか?」と何回も聞いてきた。

 実際、地蔵通りには5~6軒の院外薬局がある。ここで新規展開しても患者さんを取り合うだけで不利であろう。
 そこで「地蔵通りはもう飽和状態じゃないですかねー? それよりも5丁目に1軒あれば確実にうちの患者さんの多くは行くと思いますよ」と助言した。

 そしてしばらくしたらそのチェーンの院外薬局は新規開業したのであるが、やっぱり5丁目ではなく地蔵通りに開業したのである。
 なんだ最初から地蔵通りに作るつもりだったなら聞きに来なくてもよかったのに・・と半ばあきれてしまった。

院外調剤薬局 その3

2017年01月16日 06時07分21秒 | 日記
 ここまで自分が拘るのには訳がある。
 自分の昔の同僚が故郷で開業した。随分昔で15年くらい前の話である。
 彼の住まいは山間部も併せ持つ地方の港町である。自動車で患宅をまわり定期的訪問診療も手掛けているが、寝たきりの高齢者も多く当時その山間部周囲には院外調剤薬局がなかった。
 つまり彼の回る患者宅は簡単には薬を入手できないような地理的状況であったのである。

 そこで少し遠方であるが、当時患宅へ薬の配送サービスをしてくれる薬局があったので、患者さんの家族には「そこに持っていきなさい」とアドバイスをしていたらしい。
 そして一人暮らしの足の悪い患者への訪問診療では「帰りがけに処方箋をその薬局に持って行ってあげますよ」と患者さんへのサービスのつもりで言ったらしいのである。患者さんには喜ばれたであろう。

 しかしこれをしばらく続けていたら「特定調剤薬局への利益誘導」ととられ、数年間、保険医が取り消されたのである。
 確かに傍からみたら間違いなく贈収賄が起こっているともとられるだろう。でもねえ・・・。

院外調剤薬局 その2

2017年01月14日 05時41分41秒 | 日記
 ご存知の方も多いと思われるが、院外調剤薬局は医薬分業の理念?のもとに作られた制度である。

 そして今では医療機関が「特定薬局へ利益誘導」するような言動は一切禁止されているのである。
 例えば患者さんが帰るときに「この処方箋はどこ(の薬局)に持っていけばいいんですか?」と聞いてきた時に「○○薬局さんへ持って行ってください」と薬局を指定するようなニュアンスで言うだけで法令違法になるのだ。

 この時の返事は「院外調剤薬局であれば日本全国どこでもいいんですよ」と答えるのが正解なのである(またこんな回答が正解というのもおかしな話であるのだが)。

 あるいは「ここから一番近い薬局さんなら〇〇さんですよ」と言うのがまあ、ぎりぎりセーフの回答なのかもしれない。いずれにせよ患者の利便性をはかれるような制度ではないのである。