吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

教室で男児が心肺停止 先生とクラスメートの15分間 その2

2020年12月28日 05時29分01秒 | 日記
 救命できたのである。ものすごく素晴らしいことには間違いない。この結果は最高である。
 ただ「市が救護に当たった教員に感謝状を贈って、彼らがそれを受領したこと」である。自分は極めて違和感がある。 教員には生徒の救護義務があるのである。通りすがりの通行人が好意で救助したものと同様ではない。
 自分は15年前に、総務省主催の心肺蘇生普及研究班会議で委員をしていたことがあった。その席上で「小学校教員も校内における生徒の心肺停止に対応するため心肺蘇生技術を習得すべきである」と意見を言った。
 すると教育委員の一人が「とんでもない。教員にはいじめやエイズやその他、受けるべきカリキュラムがたくさんあって心肺蘇生など挟み込む余地はない」と冷ややかに言われたのである。
 まあ、簡単に言えば目の前の生徒の命を助けるよりも、いじめ問題やHIV教育のほうが重要と思われていたのである。教育委員にである。

教室で男児が心肺停止 先生とクラスメートの15分間 その1

2020年12月26日 05時44分51秒 | 日記
11/10(火) 8:49配信
 宮崎市江南4丁目の市立江南小学校で心肺停止に陥った児童を救助したとして、市は9日、同校の教員6人に感謝状を贈った。教員たちのとっさの連係で児童の命をつなぎ留めた。 119番と男児への呼びかけを担当した。  感謝状を受けたのは、江南小に勤める久木元成行(まさゆき)教諭、別府貴裕教諭、隈本加津美教諭、黒木静香講師、田上政宏講師、吉瀬恵子養護教諭の男女6人。
 学校によると、9月24日午後0時20分ごろ、教室で給食の食器を片付けていた男子児童が突然倒れ、心肺停止の状態になった。児童は心臓に疾患があった。  「田上先生、来て下さい!」。担任の別府教諭から大声で呼ばれた田上講師は隣の教室から駆けつけ、心臓マッサージを始めた。異変に気付いて現場に来た黒木講師は玄関までAEDを取りに行き、久木元教諭は119番通報。クラスメートの1人は教室の電話から職員室に事態を報告した。
 AEDが到着すると、隈本教諭が児童に電極パッドを装着し、電気ショックを与えた。田上講師が心臓マッサージを再開し、吉瀬養護教諭が児童の名を呼びかけていると、意識が回復。男性教員が児童を担架で運び、救急隊に引き渡した。約15分間の救助劇だった。
 児童に後遺症はなく、現在も通学しているという。市消防局によると、心肺停止になった人に救命処置をしなかった場合、生存率は約3分後で25%。救急隊が現場到着に要する平均時間の約9分後には10%まで下がるという。

池袋母子死亡事故第3回公判 弁護側が車の不具合を主張「踏み間違えの過失は認められない」 その2

2020年12月25日 06時48分43秒 | 日記
 被告の「自分はブレーキを踏んでいた。車がおかしい」という陳述はとにかくすごい。周囲の目撃者の話からブレーキランプは点灯していなかったとあることなどからブレーキは踏んでおらずアクセルを踏み続けていることは間違いないだろう。
 でも裁判なのだから被告は好きなことを言えばよい。でもそこまで言うなら、自動車メーカーは意地でも自社の車の不具合があった可能性を否定するべきである。
 職人が心血を注いで作ったものに「車が突然壊れた。車が悪い」とクレームをつけられていることになる。職人の意地を見せてほしいのだがメーカーはまったくなんのアクションを起こさないのがもどかしい。
 意識調査をしていないので確信はないが、今回の被告の言う「ブレーキを踏んだら抜けるような感じで減速しなかった。踏んでいるところを目視確認したがブレーキペダルだった。車の故障であり私は全く悪くない」と言う証言であるが、おそらく国民のほぼ大多数が「信用していない」と思われる。
 自動車メーカーも、裁判結果を待ってもし無罪でも出たなら、動き始めるのかもしれない。いや今から動いてくれてもいいのであるが。

池袋母子死亡事故第3回公判 弁護側が車の不具合を主張「踏み間違えの過失は認められない」 その1

2020年12月24日 06時21分15秒 | 日記
2020年12月14日 10時47分  スポーツ報知
 東京・池袋で昨年4月、乗用車が暴走して通行人を次々とはね、松永真菜さん(当時31)と長女・莉子ちゃん(同3)が死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた旧通産省工業技術院の元院長・飯塚幸三被告(89)の第3回公判が14日、東京地裁で開かれた。
 弁護側の陳述があり「被告は事故当時88歳と高齢ではありましたが、健康で人体的に障害はなかった」と主張。事故当時の被告の状況として「減速時におかしなことが起こり始めた。ブレーキペダルを踏むと抜けるような感触があった。踏み間違えではない。踏み換え動作はしていない。ブレーキペダルを操作しており、アクセルペダルを踏んだという過失は認められない」などとした。
 車イスで入廷したスーツ姿の飯塚被告は第1回、第2回公判に続いて顔を上げず、遺族席に視線を送ることはなかった。
 飯塚被告は10月の初公判で「アクセルペダルを踏み続けたことはないと記憶している。車に何らかの異常が発生し、暴走した」と話し、無罪を主張していた。
 起訴状によると、昨年4月19日昼すぎ、東京都豊島区東池袋4丁目の横断歩道を自転車で渡っていた2人を乗用車ではねて死亡させ、助手席の妻を含む当時2~90歳の男女9人に重軽傷を負わせたとしている。

クラスター認定の「ワイン会」に医師が10人程度参加 7病院が休診 茨城 その3

2020年12月23日 05時21分29秒 | 日記
 あらま・・・である。もう絶句。医療従事者が大人数の密な会合催して感染したのでは言い訳はない。女性医師が「クラスター発生は会食が終わってからの話」とし、そこでの感染の因果関係をぼかしたが、大体、会食してそのあとからクラスター発生するのが当たり前。人が集まる前からクラスター発生はありえない。
 言い訳するにしても医療従事者レベルの内容ではない。これだけ結果的にその会で感染したのであるからその会合では感染対策はなされていなかったことになる。
 いずれにせよ、本人が感染したかどうかも重要であるが、それより以前の問題として、まともな医療従事者なら大人数の会食を催さないし、もし催しに誘われても出席しない。まともじゃない。真面目に対応している他の医療従事者にいい迷惑である。

クラスター認定の「ワイン会」に医師が10人程度参加 7病院が休診 茨城 その2

2020年12月22日 05時55分21秒 | 日記
 会食に参加した複数の医師が開業、勤務する土浦市などの9病院を現地で確認するなどした結果、7病院が11月末~12月上旬に休診や診療制限などの対応をとっていた。 感染した医師が勤める病院では、病院長名で休診の理由を掲示。「私の不注意から感染してしまった」と感染を明かす病院もあったが、「私の体調不良のため」とする病院もあった。
 会食に参加した37人のうち、毎日新聞の取材に応じた女性はワイン会への参加を認め、「(クラスター発生は会食が)終わってからの話。私が言えることはない」とし、結果的に病院の休診が相次いだことについては「保健所の判断だ」と話した。
 医師によるワイン会の開催で、感染拡大につながったことについて、県内の医療関係者の一人は「医療従事者が頑張っていて、みんなが応援してくれている時期に、医師が病床を圧迫するのは倫理的に許されることではない」と批判した。
 東京女子大の広瀬弘忠名誉教授(災害・リスク心理学)は「地域医療に責任を持つ医師がこの時期に30人以上で集まって会食するのは不見識だ」とし、「医師を自営業と発表するのは住民に誤解を招く。個人の特定につながらないよう適切に情報発信すべきだ」と指摘した。

クラスター認定の「ワイン会」に医師が10人程度参加 7病院が休診 茨城 その1

2020年12月21日 05時38分34秒 | 日記
12/16(水) 6:30配信 毎日新聞
 茨城県が11月下旬に新型コロナウイルス感染症のクラスター(感染者集団)と認定したつくば市内の会食に、医師が10人程度参加していたことが複数の関係者への取材で判明した。会食は「ワイン会」などと称して医師が主催、参加した医師のうち少なくとも4人の感染が判明した。7病院が一時休診などの対応をとり、地域医療に大きな影響を及ぼした。つくば市内の会食には37人が参加し、つくば、土浦、石岡、取手、牛久、美浦の6市村に住む30~60代の男女17人の感染が確認された。県は17人を会社員、自営業などと公表。このうち2人を「医療従事者」としていた。  関係者によると、会食が催されたのは土浦市内の「夜の街」や市役所でクラスターが確認され、県内の1日当たりの感染者数が連日更新されていた11月中旬。同市内で病院を開業する男性病院長の、つくば市の自宅で開かれた。
 毎日新聞は会食の「参加者リスト」を入手。土浦市内の医師10人程度、同市やつくば市の会社社長・代表などが参加していた。 医療従事者として感染が発表された2人は土浦市内の男性医師と女性医師。さらに自宅で会食を開催した男性病院長と石岡市内の男性医師も感染していたことが分かった。県はこの2人の職業を「自営業」としていた。

逗子崩落・女子高生死亡 事故前日に亀裂発見 マンション管理会社、行政に伝えず その2

2020年12月19日 05時18分32秒 | 日記
 自然崩落の可能性を事前に察知し、ひび割れなどの事象を危険と判断し報告するのは難しいかもしれない。こうなるとどこが責任をとるのかと言う話になればかなり難しそうである。まずこの「敷地内の斜面」とあるので管理責任者は管理会社なのか? あるいは全入居者になるのか?
 また管理人が事前に察知し写真付きで管理会社に報告したが、管理会社はこの情報を行政に伝えなかったという。管理会社もこの亀裂を危険だと認識しなければ行政に直ちに報告しないだろう。
 もし報告を受けていたとしても行政も、個人(マンションの権利者)所有の土地だとしたら、個人の土地内の出来事に迅速に介入する義務があるのであろうか? 
 また、もしこの斜面がマンション所有ではなく自治体のものであるとしたら、逆にこの管理会社には報告義務はないものとも考えられる。
 ということになれば主たる責任はどうなるのか難しそうである。

逗子崩落・女子高生死亡 事故前日に亀裂発見 マンション管理会社、行政に伝えず その1

2020年12月18日 05時39分20秒 | 日記
10/31(土) 6:00配信 毎日新聞
 神奈川県逗子市で2月、分譲マンション敷地内の斜面が崩落し、市道を歩いていた県立高校3年の女子生徒(当時18歳)が土砂に巻き込まれ死亡した事故の前日、マンション管理人が斜面上部で長さ約4メートルの亀裂を見つけて写真撮影し、同日中に管理会社に連絡していたことが判明した。しかし、亀裂の存在は行政側に伝わらず、安全対策が取られることはなかった。
 毎日新聞は県への情報公開請求で亀裂の写真や、管理会社が県の担当者らと電話でやり取りした際のメモを入手。事故前日の詳細が明らかになった。県の担当者は取材に「亀裂の情報を知らされていれば、現地に調査に行ったり、市道を通行規制するなど市側に何らかの対応を求めたりして、生徒の死を防ぐことができたかもしれない」と話す。
 事故は2月5日午前8時ごろ、高さ約15メートルの斜面のうち、石積みで補強されていない上部の土砂(高さ6メートル、幅7メートル、厚さ1メートル、推計68トン)が崩れて起きた。

やっぱり無理 その6

2020年12月17日 06時42分46秒 | 日記
 気になる映像とは、レジで店員が会計の際、商品のペットボトルの蓋を手袋をしたままの手で持って取り上げ、レジを通していたことである。そのコロナカスハラの客は「ペットボトルの蓋を触るんじゃねー」と怒鳴っていた。
 もちろん恫喝は最悪である。しかしこの場合、感染対策の観点から言うとこの店員の対応のほうがダメである。というか一般的に世の中には誤った感染対策が横行している。
 以前も述べたが、手袋をして何か処理する場合は一処理ごと、一顧客ごとに手袋は交換しなければならない。しかし多くの飲食店の店員やレジ打ちの店員は手袋をしっぱなしである。こんないつしたか分からない手袋こそ不潔でありかなり汚染されている。これでいろいろな所を触れば感染拡大の原因になる。
 むしろ手袋をしないで一動作ごとに手指消毒したほうがはるかに清潔である。手袋すればそれで清潔ではなく、こまめに破棄、交換しない限り、手指消毒全くしていない素手での対応と何ら変わることはない。
 一般市民にも「清潔・不潔のゾーニング」を広めないと感染対策にはならない。感染対策の間違いはほかにも目に余る。

やっぱり無理 その5

2020年12月16日 06時18分45秒 | 日記
 この項目を書いていたらまたTVで気になるニュースがあった。最近コロナに関連したいろいろなハラスメントがある。特に顧客が店側につけるクレームであるが「コロナ・カスハラ」というらしい。
 店の客が店の対策や店員の対応にクレームをつけたり、時には恫喝もするというのである。マスクをしていない客をみつけると「何であんな客を入れるんだ。どんな対応しているんだ。俺が感染したら訴えるぞ」とか、レジの待ち列で間を空けて並ぶようお願いすると「俺はコロナじゃねー、差別するのか!」とか、釣銭を手渡ししないで釣銭皿に入れて取らすようにすると「失礼だ、おれは手を出しているのに、手掌に載せないで皿にのせてだすとは何事だ!」と怒鳴る客がよくいるそうだ。
 確かにひどい。理解不足もはなはだしい。確かに今までの慣習から言えば異なるので気分を害することも多い。でも世の中が変わったのである。新たな感覚にシフトする必要がある。
 しかし気になる映像が一つあった。

やっぱり無理 その4

2020年12月15日 06時09分30秒 | 日記
「俺はぴんぴんしているから政府の言う外出自粛を守らず観光地に遊びに来た」というこの高齢の方が、もし感染して重症化しても、医療にかからず家にいてそのまま一人で治していただけるなら自粛守らなくても結構である。
 しかし絶対に病院に行く。この無理解が医療をひっ迫させているのである。無症候キャリアの若者が知らず知らずの間に人に感染を及ぼしているのも困りものであるが、むしろ重症化しやすく致命的になりやすい高齢者の無理解のほうがもっと恐ろしいのである。
 高齢者の方でこのような根拠のない「俺は健康だから大丈夫だ」的な自論に拘る方は面倒くさい。しかも「元気で歩ける高齢者」はなおやっかいである。いろんな所へ出かけては感染し、潜伏期の間に他人や家族に感染を広げ、そして発症して重症化すれば莫大な医療資源を必要とするのである。若者の暴走は若気の至りで軌道修正の余地はある。しかし分別のある高齢者ならば他人や社会に迷惑を及ぼしていないかどうかを常に考えてほしいものである。
 一般市民にもっと高度な個人的感染防御法を習得させることが重要である・・・でもこの方のインタビュー見たら、これが元気な高齢者のすべてではないだろうが、やっぱりこの人たちに覚えてもらうのは無理難題のようである。

やっぱり無理 その3

2020年12月14日 06時28分12秒 | 日記
 ところがである。TVのニュースで、箱根の観光客へのインタビューを聞いた。呆れた。
「何で一律65歳以上が外出自粛になるんだ?」「俺は70歳代だがこんなに元気でぴんぴんしている。こんなに元気な者を年齢で切って外出制限するのはおかしいだろう」と言っていた。この方はまったく理解されていないようである。
 高齢者の感染は重症化しやすくそれが医療をひっ迫しているのである。現在ぴんぴんしていても感染すれば重症化のリスクは若年者の10倍くらい高いのである。これらハイリスクグループに制限をかける理由はここにある。(もっとも65歳以上のハイリスクグループのみの自粛ではなく、国民全体にもう一度外出自粛させないと本当に医療どころか社会崩壊になる勢いだが)
 例えばこの高齢者も 「今の時期は感染拡大しているので外出自粛したほうがよかったですね。すみません。つい予約していたので来てしまいました」とでもいえば、世の中まだ救いようがあった。救いようがない。

やっぱり無理 その2

2020年12月12日 06時10分07秒 | 日記
 飲食店の店員や各個人が行う感染防御は間違いが多い。例えばマスクの外側を指で触れたらアウトである。もうその指にウイルスがついたとみなし、その指をそのままで他の所に触ったら感染拡大する。またくしゃみや咳はマスクをしていても漏れて飛散する。そこで手で口を覆うことなくタオルやハンカチで100%口を覆ってほしい(咳エチケット)。もちろんそのハンカチやタオル、そしてそれをもった自分の手はすべて「汚染」されていることも忘れない。
 また感染防止の手袋は一動作ごとに交換する。いつ変えたのかわからない手袋のままのほうがより不潔である。むしろ素手での処置でも毎回手洗いしていればそちらの方がはるかに清潔である。これはほんの一例でありすべてにわたり細かい禁止事項が山とある。
 こんなことは一般人には難しいかもしれないが、それを守っていただけるとずっと安全な世の中になる。なので行政でこれら個人感染防御法講習会を行ってくれるといいのであるが。これに合格してはじめてGOTOでも、あるいは外出も自粛しないでOKとすれば経済活動まわして感染防御も可能となりうるだろう。