吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

一部“手袋を使用せず” 京急百貨店・店舗の「うなぎ弁当」で集団食中毒 147人体調不良うち1人死亡 その2

2024年08月31日 06時22分37秒 | 日記
7/30(火) 5:50配信 日テレNEWS NNN
 食中毒に詳しい食品微生物センター 山口憲太代表
「黄色ブドウ球菌は人の手や口の中にいる菌で、お弁当やおにぎりで、よく食中毒が起こる菌です」「一般的には、作業している方の『手』に付着したものからですね。できるだけ手袋をつけたりして、直接『手』で触れないようにしながらお弁当を作るのが対策になります」
 伊勢定 富田宗一郎取締役 「手袋の使用は(20名中)5名が、つけていなかったと認識しています」 伊勢定によると、うなぎを焼く職人は手袋の着用義務はありませんが、それ以外のスタッフの着用が社内ルールになっているということで、原因は調査中だということです。

一部“手袋を使用せず” 京急百貨店・店舗の「うなぎ弁当」で集団食中毒 147人体調不良うち1人死亡 その1

2024年08月30日 06時15分11秒 | 日記
7/30(火) 5:50配信 日テレNEWS NNN
 横浜市のデパートで購入した「うなぎ弁当」などを食べた客147人が、嘔吐や下痢などの症状を訴え、1人はその後、死亡していたことが分かりました。 7月29日、京急百貨店と伊勢定が会見を行いました。
  京急百貨店 金子新司取締役社長 「嘔吐・下痢・体調不良のお申し出がございました。このたびは誠に申し訳ございませんでした」 “土用の丑の日”の「うなぎ」で発生した集団食中毒で、140人以上が被害を訴えています。横浜市は、“黄色ブドウ球菌による食中毒”と判断しました。

救急外来を1日2回受診も誤診 男子高校生が死亡 名古屋の日赤病院 その6

2024年08月29日 06時20分38秒 | 日記
 そしてここの病院での入院プロトコールを知りませんが、「研修医の判断では入院だめ」とか「確定診断つかなければ入院だめ」とかなにか規約でも、もしあるのならそれは早急に改善の余地はあるでしょう。研修医にもし入院の権限がなければいきおい患者を帰宅させようとするバイアスがかかると思います。
 ただし家族の対応にも致命的な問題がありました。救急外来は救命を目的とするところであり、難しい疾患を確定診断する場ではありません。1度帰宅しても症状が続くならきちんと翌日昼間の外来を受診し精密検査などをしてもらうべきでした。救急外来は24時間いつでもなんでも昼間と同じ診療ができる場と誤解しているのかもしれません。その点は家族にも責任はあると思います。


救急外来を1日2回受診も誤診 男子高校生が死亡 名古屋の日赤病院 その5

2024年08月27日 06時41分35秒 | 日記
 とにかく上腸間膜動脈症候群であったことは患者も研修医も運が悪かったとしか言いようがないです。どのような対応でも救命しえたかどうかは難しい所です。「研修医の勝手な判断・誤診」と家族は言っているようですが、診療や検査に制約のある救急外来でしかも研修医にここまで要求するのは酷なことでしょう。
 診察時にもし「何だかわからないがちょっとアブナイような気がする」という勘がはたらけば「ちょっと経過観察で入院させましょう」という流れに持っていけたのでしょう。でもこの感覚は経験を積まないと難しいです。もっとも入院させるだけでは救命につながらないかもしれませんが、いくらかでもexcuseにはなります。まずは2回も救急外来を訪れた事実と、嘔吐を繰り返し脱水があったということだけでも、「大事をとって」入院させる必要があったかもしれません。ただその経験則を初期救急医に求めるのは無理があります。ご家族は「研修医が誤診した」と言っていますが不可能に近いハードルです。

救急外来を1日2回受診も誤診 男子高校生が死亡 名古屋の日赤病院 その4

2024年08月26日 06時04分08秒 | 日記
 自分も救急医療をずっとやってきましたが、嘔吐をきたす疾患は数限りなくあります。研修医のdecision makingの過程において、一生のうち1回か2回くらいしかみない頻度の疾患をいきなり一番最初に頭に思い浮かべるのは間違いであると教えます。嘔吐をきたす疾患で一番多い疾患はおそらく急性胃腸炎や食べ過ぎや食あたりくらいが妥当でしょう。その他の随伴症状がなければ、るい痩体型から神経性食思不振症も鑑別診断にいれてもいいかもしれません。ここで「上腸間膜症候群」という病名が出たら唐突にこの疾患を疑った理由は?と質されるでしょう。いずれにせよ救急外来で診断できるようなものではなく、「症状が回復しないなら昼間の外来へ必ず行くように」と言われているはずです(どこの病院の救急外来でもいわれているでしょう)。にもかかわらず再度、救急外来に行ったということは問題であるとも考えなければいけません。「研修医の誤診」とさんざんメディアにいわれていますがかなり酷な表現でしょう。もちろん亡くなった患者さんのご冥福をお祈りしますが、この研修医の今後も心配です。「こんなに言われるなら医者やめる」とならないよう。

救急外来を1日2回受診も誤診 男子高校生が死亡 名古屋の日赤病院 その3

2024年08月24日 06時44分22秒 | 日記
 まず問題となった上腸間膜動脈症候群であるが、この動脈は小腸へ血流をおくる動脈で、これが十二指腸を圧迫し食物の流れを閉塞してしまうものです。つまり腸閉塞を起こすことになります。しかし食後の嘔吐くらいで初期の段階では腹部は不定愁訴しかなく、しかもこの疾患の発生頻度はかなり低く、診断するのはかなり難しいです。専門医でも確定診断は難しいですね。研修医ではかなり荷が重い疾患であり、初期研修医では無理でしょう。自分も過去に1例しか経験がありません。この疾患はやせ形の人がほとんどですが、腹部救急疾患の中では前述の通りかなり少なく、ましてや患者が16-17歳くらいで起こりうるものかどうかも不明で、ほとんど判断できないでしょう。
 いずれにせよ診断は難しいですが、診断の前にまずは脱水の改善が必要でした。

救急外来を1日2回受診も誤診 男子高校生が死亡 名古屋の日赤病院 その2

2024年08月23日 06時36分54秒 | 日記
6/17(月) 18:19配信 毎日新聞
 院内医療事故調査委員会がまとめた報告は、医療過誤の原因として、脱水症の評価が不十分だったことによる治療開始の遅れ、救急外来での研修医のサポート体制の不備――などを指摘。同院の安井敬三副院長は「急性胃腸炎と診断して重症度を軽く見積もり、患者の苦しみに耳を傾けなかった」と病院側の責任を認めた。  同院は遺族と和解に向けて協議を進めている。
 遺族は「研修医の勝手な判断・誤診がなければこのような結果になっていなかった。本当に後悔しかない。16歳の人生を突然終わらせてしまったことを決して忘れないでほしい」などとコメントを出した。同院の佐藤公治院長は「いろいろな場面で救命できたと考えている。地域の信頼を回復できるよう組織づくりを確立していく」と述べた。

救急外来を1日2回受診も誤診 男子高校生が死亡 名古屋の日赤病院 その1

2024年08月22日 07時00分04秒 | 日記
6/17(月) 18:19配信 毎日新聞
 日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院(名古屋市昭和区)は17日、昨年5月に来院・入院した男子高校生(当時16歳)が医療過誤のため死亡したと発表した。消化管に障害を引き起こす「上腸間膜動脈症候群」(SMA症候群)を見落としたといい謝罪した。高校生は昨年5月28日、腹痛や下痢などを訴え、救急外来を2回受診。それぞれ別の研修医が「急性胃腸炎」と診断し、かかりつけのクリニックを受診するよう指示して帰宅させた。  29日にクリニックを受診した結果、緊急対応が必要と判断され、再び来院。SMA症候群の疑いと診断され入院した。嘔吐(おうと)や脱水症状に苦しみ、30日には容体が急変して心肺停止となり、6月15日にSMA症候群による腸閉塞(へいそく)、高度脱水のため死亡した。  

「富士山の眺望への影響」 積水ハウス、マンション解体の理由を公表 その3

2024年08月20日 06時28分12秒 | 日記
 国立市の住民の意見です。
「国立市は景観保護に敏感な街だとは思うが、中央線があるので都心へのアクセスが良い割に東京23区に比べて住宅コストが安いという理由で住んでいる人も多く、景観にまったく関心がない住民もいる。少し先に10階建て以上の大規模マンション群があるので、建設事業者は『まあ、いったんできてしまえば大丈夫だろう』と考えたのかもしれない。だが、今回のマンションは駅寄りで低い建物が密集しているエリアで、目立つのは確かです」と言っています。
 このような意見があるということは、もしかしたらあの景観にこだわってクレームをつけている住民の数はあまり多くないかもしれません。
 そうなると「マンションを解体して撤退した積水ハウスは素晴らしい」というイメージアップも周辺住民には期待できないかもしれません。むしろ全国的には、「事前の現地調査が杜撰であり、引き渡し直前に建物を取り壊し、契約破棄をするような信用できない会社」であるとイメージダウンのほうが強いかもしれません。さて賛否はどうなのでしょうか?

「富士山の眺望への影響」 積水ハウス、マンション解体の理由を公表 その2

2024年08月19日 06時51分55秒 | 日記
 既に完成した建物の解体の理由を「街の景観に及ぼす影響を事前に十分認識しなかったから」という公式発表に至りましたが、なぜかとてもそれが本意とは思えません。
 条例違反がなく建築がすすめられたわけですので住民の反対はあるものの、このまま引き渡ししてもいいわけです。大手建築会社とはいえ経営的な打撃は尋常ではありません。それだけ「優良会社であるイメージ」を守るためにしては損失が大きすぎると思います。
 これで周辺住民は「ああ積水さんはすごいな、きちんと地域住民と街のことを考えて企業努力をしている会社だ」と思う人はどのくらいいるでしょうか。
 自分はほとんど積水に対してそう思う人はいないのではないかと思います。地域住民はあまりにも対戦相手があっという間に「自滅」していったのでかえって何故?としか思われないでしょう。そして逆に負のイメージとして「この会社は購入計画を進めて契約しても土壇場で破棄してしまうような信用できない会社である」という評価もなされるはずです。
 積水ハウスの撤退は逆に企業イメージと信用を落としてしまったと思うのですが。

「富士山の眺望への影響」 積水ハウス、マンション解体の理由を公表 その1

2024年08月17日 06時22分35秒 | 日記
6/11(火) 20:16配信 朝日新聞DIGITAL
 東京都国立市に建設中のマンションをめぐり、完成直前に解体する方針を公表した積水ハウスは11日、解体の理由について「建物が富士山の眺望に与える影響を再認識した」ためだと発表した。建物が完成に近づいて現況を確認したところ、「景観に著しい影響があると言わざるを得ず、眺望を優先するという判断に至った」としている。解体後の用地の利用計画は未定という。 問題となっているのは同市に建設していた分譲マンション「グランドメゾン国立富士見通り」。着工前から「富士山が見えなくなる」といった景観への影響を懸念する声があり、高さを下げるなど2回、計画を変更。地域に配慮した設計をめざしたという。全18戸で、マンションとしては小規模な計画だった。

「富士山が見えなくなる」完成間近のマンション 解体へ 東京・国立市 その3

2024年08月16日 06時36分07秒 | 日記
 今回の事件も、もちろん最初は住民がクレームを入れたからなのでしょうが、そのクレームがどのくらいの正当性があったのか知りたいところです。建設会社も条例違反がなければ最終的には住民の要望を100%満たすことはなく通常押し切るのが普通です。一方、なかには住民がエゴに近いくらいのクレームをつける場合もあります。
 しかし今回は建物が完成したあとですべてを取り壊すというのは会社にとってのものすごい損失です。
 以前、姉歯建築士によって耐震性の低いマンション建設が行われ、完成間近のホテルがすべて取り壊されたという痛ましい事件がありました。よほどのことがない限り出来上がった建築物をすべて取り壊すことはありえません。
 しかし今回全面取り壊しというのは、重要な条例違反を見落としていたのか、あるいは住民側からよほど力のある協力者が間に入ってきたのか、まあよくわかりませんが一体何が起こったのでしょうか? いきさつが分からなければ南青山の住民のような住民エゴも考えてしまいます。
 もし詳細が分かれば、自分の自宅周辺のあまりにひどいマンション建設に物申すことができるかもしれません。

「富士山が見えなくなる」完成間近のマンション 解体へ 東京・国立市 その2

2024年08月15日 06時42分19秒 | 日記
 とにかく謎が多いです。通常のマンション建設では、建築前に周辺住民の意向は一応は聞くものの「検討は加えます」といいつつ、譲歩点を提示します。譲歩しつつ譲れない場合は「条例違反がない」ということになれば建設に踏み切りますよね。
 また住民の反対理由も詳しくは知りませんが、「富士山が見えなくなるから」というのが理由なのでしょうか? もちろん先住権ですので景観が悪くなるのは不満材料です。
 自分の居住地の周囲もマンション建設がラッシュ状態で日当たりも悪くなってきましたが業者は建設前の建築計画については1度も説明にきませんでした。もしかしたら条例違反でもなければ説明会も開かなくていいのかもしれません。
 今回の住民からのクレームということから、以前、南青山に児童福祉施設を建設するということがあって地元住民が「街の雰囲気をこわす」「地価が下がる」「治安が悪くなる」と猛反発したことを思い出しました。

「富士山が見えなくなる」完成間近のマンション 解体へ 東京・国立市 その1

2024年08月13日 06時49分13秒 | 日記
配信 2024年6月8日 TBS NEWS DIG
 東京・国立市で完成間近のマンションが急きょ解体されることになりました。「富士山が見えなくなる」として建設中止を求める声が高まっていたマンションでした。
 およそ4年前に撮られた東京・国立市の写真。JR国立駅からまっすぐ伸びる「富士見通り」の商店街からは、美しい富士山が望めました。しかし、問題のマンションの建設が進むと…、富士山の半分が見えなくなってしまい、周辺の住民から建設中止を求める声が高まっていました。
 マンションは大手の積水ハウスが建設していた10階建てで、来月には引き渡し予定でしたが、急きょ今月になって解体を決めたということです。完成間近のマンションを解体するのは異例です。
積水ハウスは「景観条例などの法令はクリアしていたものの、周辺への影響に関する検討が不十分だった」としています

茨城県の23病院、「緊急性認めない」救急車利用で選定療養費を徴収へ その3

2024年08月06日 06時26分43秒 | 日記
医療維新 2024年7月26日 (金)配信
 さて、6月に三重県松坂で始まった軽症救急患者で救急車利用の患者さんからの選定療養費徴収は、茨城県全体にまで拡大を見せています。もともとこの「選定療養費徴収」については、以前より施行されているもので特に今回あらたなことではありません。もともと200床以上の病院の受診はかかりつけ医からの診療情報提供書を持参しないとこの費用(7700円)を病院に支払うことになっています。
 救急車で行く場合、この提供書がないのですから本来、払うべきものを今まで支払っていなかっただけです。救急医療をひっ迫させている心無い救急車利用は、いままで大目に見られてきましたが、すでにシステムに破綻をきたしてしまったので、今回このような大鉈を振るわざるを得なかったということでしょう。
 それ以前の問題として皆がこの世界になだたる無料の救急医療システムを大事に育てなかったということが一番の原因だったということになります。残念ですがしょうがないでしょう。