吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

妊婦加算、再開の方向で検討 「妊婦税」批判受け凍結中 その1

2019年05月31日 05時42分30秒 | 日記
 5/24(金) 2:00配信 朝日新聞デジタル
 妊婦が医療機関を受診した際の追加料金「妊婦加算」について、厚生労働省は来年度から再開する方向で検討に入る。妊婦や与党からの反発で1月から一時凍結していたが、妊婦や胎児に配慮した診療を評価する仕組み自体は必要だと判断した。ただ、加算分を妊婦自身が負担するのか、公費で助成するのかは検討を続ける。
 厚労省は昨年4月、胎児への影響を考えた投薬や検査を行うなど「通常よりも丁寧な診療が必要」として妊婦加算を導入したが、「妊婦税」といった批判を受けて9カ月で一時凍結した。2月に有識者検討会を設置し、妊婦に対する保健・医療サービスのあり方について議論してきた。
 検討会は6月初旬に取りまとめる意見書に、「妊婦の診療には様々な配慮が必要で、それらを評価することが重要」といった文章を盛り込み、加算の必要性を打ち出す。また、加算に見合う医療を提供するため、診療内容について説明する文書を医師から妊婦に提供することや、医師から産婦人科の主治医への情報提供などを加算の要件とするように求める見通しだ。


平幕優勝

2019年05月30日 05時31分22秒 | 日記
 先場所は平幕の朝乃山が優勝した。今回は現職の米大統領が大統領杯を授与したことで一層の物々しさが演出された。でも「座布団投げたら逮捕」って何なの? 今まで確かに場内アナウンスでは「危険ですので座布団は投げないでください」って言われるけど逮捕された人なんかいない。でも大統領が来た時だけ逮捕されるという「忖度法律」なんてあるのかと言いたい。だったら今後も座布団投げた観客全員逮捕しろと言いたい。逮捕要件がコロコロ変えられるなんて法律じゃない。
 今回の平幕優勝は横綱がだらしがない結果である。そして日本人スターをもとめるという悪い身びいき根性がまた出た。朝乃山を称賛するのもよい。しかし横綱のふがいなさも話題にすべきである。

 大昔、もし負ければ8人で優勝決定戦という場面で、栃東(先代)が勝って平幕優勝した。もしこの勝負で負ければ8人で争うことになる。ということは自力で劣る栃東の優勝はほとんど可能性がなくなるところであった。この一世一代の勝負に勝利し栃東は優勝をもぎ取ったが、それ以降、彼は優勝が1回もなかった。これは人生1回きりの大博打に勝ったと思った一番であった。
 朝乃山の今後の活躍にも期待するが、横綱の一層の奮起も期待したい。


特養おやつ死亡事故で有罪 介護現場の注意義務争点 その3

2019年05月29日 05時49分40秒 | 日記
 訴訟を起こすことは個人の自由である。それを妨げるつもりはない。しかし今回はこの判決結果である。この厳しい注意義務違反で職員が個人的に敗訴すると今後、恐れをなし退職者は増えてくるだろう。すると残されたスタッフの負担がより増大するため事故の起こる可能性はますます高くなる。老人施設側も、このようなことで敗訴するなら、ハイリスク・ローリターンということで施設をどんどん閉鎖させるだろう。
 亡くなった方のご冥福は祈るが誰のせいでもない。誰かのせいにしてそこに皺寄せや賠償を求めるという風潮は行きすぎのような気もする。敗訴した職員の方が可哀そうである。
 またこの業界はますます尻つぼみになり消滅していくだろうことを原告並びに裁判官はわかっているのであろうか? 個人的な権益を保障したがために、今後の未来志向の社会を否定したことになる。もし介護業界が低迷化、消滅したなら彼らの罪は重い。

特養おやつ死亡事故で有罪 介護現場の注意義務争点 その2

2019年05月28日 06時12分51秒 | 日記
 なんとも驚きの判決結果である。このような判決が出たなら入居者全員に一人ずつ看視者をつけて食事中に看視させないと防止しようがない。現実的には無理である。
 家族が自宅にいてこのような事故が起こった場合は、家族には何の注意義務はなく、このような老人施設に入居しているだけで注意義務が発生し「人のせいにできる」というのはどこか疑問に感じる。
 このような突然急変する可能性の高い高齢者を介護する施設はもともと高いリスクを抱えている。はたしてその高いリスクに見合うだけの対価が得られているかといったら、それは否であろう。
 このような安い対価の業界に重い責任を負わせようと訴訟に持ち込むのは如何なものであろうか。
 勤務者もこんなリスクが高い業界は敬遠するだろう。

特養おやつ死亡事故で有罪 介護現場の注意義務争点 その1

2019年05月27日 05時35分13秒 | 日記
 日本経済新聞 3月25日
 長野県安曇野市の特別養護老人ホームで2013年、おやつのドーナツを食べた直後に意識を失い、その後死亡した入居者女性(当時85)の注視などを怠ったとして業務上過失致死罪に問われた准看護師、山口けさえ被告(58)に長野地裁松本支部(野沢晃一裁判長)は25日、求刑通り罰金20万円の有罪判決を言い渡した。
多くの入居者と接する介護現場でおやつの提供にどこまでの注意義務があるかが注目を集め、福祉や医療関係者を中心に、無罪を求めて約45万筆の署名が集まっていた。
 検察側は論告で、女性は食べ物を口に詰め込む癖があり、被告が誤嚥の可能性がないかを注視し、おやつも1週間前の形態変更に伴ってゼリー状のものを配膳しなければならなかったと指摘していた。
 弁護側は「意識喪失は内因性の疾患が原因だ」と無罪を主張。さらに当時は被告が同じ部屋にいた全介助の男性の食事に携わっており、嚥下障害のない女性の注視義務はないと訴えていた。おやつの形態変更も消化不良の改善が目的で、窒息防止ではないとしていた。


有名人の薬物使用逮捕

2019年05月25日 05時44分32秒 | 日記
 5月22日、ジャニーズ事務所所属グループ「KAT-TUN」の元メンバー田口淳之介容疑者(33)が、大麻取締法違反の疑いで現行犯逮捕された。またもや芸能人の薬物関連の逮捕である。
 大昔の話であるが救命センター勤務時代は嫌というほど違法薬剤使用で具合の悪くなった「一般市民」を診た。しかし警察に連絡しても、逮捕などしないし名前すら確認もしない。「それでは警察のほうにきてもらうように言ってください」で終わりである。
 もちろん現在は一般人の違法薬物使用に対して警察がどう動くかは知らない。
 まあ確かに一般人を逮捕しても末端使用者ばかりなので組織的なルートの壊滅にもならないため、それで「捨ておく」のであろう。いちいちこれら末端事例を扱っていたらコスパが悪いのはわかる。やはり有名人を逮捕して一般市民にニュースで知らせたほうが抑止効果も働くのではないだろうか? 
 あっ、いや、一般市民なら違法薬物使用で捕まらないと言っているのではないので・・・。

池袋暴走、87歳男を聴取=「車に不具合」主張-運転ミスで立件へ・警視庁 その5

2019年05月24日 06時00分32秒 | 日記
 今回のこの事件はいわゆる通常の「暴走老人」のタグでくくられる事件とは少々異質のような気がする。元官僚ということで「上級国民」と揶揄もされているが、確かにこの年代の「上級国民」は過去いろいろな分野から便宜供与を受けて美味しい生活を享受してきた世代である。そんなやっかみも含めての評価かもしれない。
 それにしても「上級国民」だの「シルバー民主主義」とかなんとかで逮捕されないともいわれているが、これは逮捕要件を満たしていないだけの話である。むしろ日本の警察はやたらとなんでもかんでも逮捕しすぎなのである。そちらのほうが異常とも思える。
 例えば、証拠改ざんのおそれがなく逃亡などできるような環境にない多忙な医師の数年前の医療事故に関していきなり逮捕勾留される事例を時々見る。これはもう「懲罰逮捕」としか思えない。
 こんな「逮捕しすぎ」の現状からすると今回の暴走老人が逮捕されないのがおかしいと国民が思ってしまうことも無理はない。今回の警察の扱いは妥当である。

池袋暴走、87歳男を聴取=「車に不具合」主張-運転ミスで立件へ・警視庁 その4

2019年05月23日 06時14分10秒 | 日記
 ゴミ収集車の運転手への謝罪の手紙であるが、その文面に「お詫びが遅れたのは被害者の方々の連絡先が教えられなかったため・・・」とあったそうだ。これには違和感がある。
 結果的にはそうなのかもしれない。でも「誰も教えてくれないから謝りたくてもできなかったんだよ(だから私は悪くない)」という言い訳にうつってしまう。特に「元役人の上から目線」的にもとられるこの一文は誤解を受けるので書いてはいけない内容であろう。
 また「この度は、私の不注意で・・・」とある。不注意って一体何だろうか?
 本人は「アクセルとブレーキが壊れていたため」と言っている。車の不具合がもたらした事故なら「自分の不注意で・・・」という文面と合わない。
 やはりアクセルとブレーキの踏み間違いなのを自分でも分かっていながらそれを認めようとしないということになる。今回の交通事故だけは今までの高齢者の起こした事故とは異質である。
 きわめて悪質。

池袋暴走、87歳男を聴取=「車に不具合」主張-運転ミスで立件へ・警視庁 その3

2019年05月22日 05時31分15秒 | 日記
 なんだか最近の高齢者の自動車運転事故は「アクセルとブレーキがきかなかった」と供述することが多いようである。「踏み間違えました」はまだ正直である。
 しかし今の自動車製造の技術をもってして、例えばブレーキが急にきかなくなることはあれど、百歩譲ってもアクセルペダルを踏まないで急発進、急加速そして暴走をしてしまうような突然の不具合は考えられない。

 もし本人が車の不具合と主張するのであれば、それは状況を把握できていないので認知症も疑う。あるいは「踏み間違い」したが意識的に責任逃れのために車の不具合のせいにしているなら「卑怯」である。
 同居の家族も今まで容疑者の運転能力に疑問を感じていたなら何らかの働きかけは必要であったろう。もしも奥方は同乗させてもらって日常生活の利便性を優先し、危険性を看過していたのであれば家族も同罪である。
 それでもなおかつ車の不具合が原因で操縦不能になったと言い張るのであれば、自動車メーカーを糾弾する態度を見せないと自分の言動の整合性がとれない。

池袋暴走、87歳男を聴取=「車に不具合」主張-運転ミスで立件へ・警視庁 その2

2019年05月21日 06時01分41秒 | 日記
 この容疑者の供述には呆れる。すでに事故車の検証でアクセル、ブレーキには問題がないことは明らかであるという。それにもかかわらず車の不具合を主張するのは子供じみた責任逃れをしているとしか言いようがない。
 あるいはもし本当に本人が車のせいだと思っているなら、きちんとした判断能力がないことになる。となると運転する能力がない状態で運転していることになり、どちらにしても本人の責任は免れない。
 もしかしたら今度は年齢的に「認知症」を理由に減刑を狙ってくるかもしれない。でも認知症ではなく下肢の運動機能障害ではあるが、すでに医師から運転は控えるようにも言われているらしい。運転を控えるようにとの医師の指示にも従わずに起こした事故である。
 もうすでにあらゆる面から八方ふさがりである。どんな理由をつけようとも見苦しいだけである。「元」とはいえ高級官僚である。江戸時代であれば家老職である。素直に切腹しなさいと言いたい。

池袋暴走、87歳男を聴取=「車に不具合」主張-運転ミスで立件へ・警視庁 その1

2019年05月20日 05時38分30秒 | 日記
2019年05月17日 21:31 時事通信社 (抜粋)
東京・池袋で暴走した乗用車にはねられ、松永真菜さん(31)と娘の莉子ちゃん(3)が死亡した事故で、警視庁は運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(87)を、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で事情聴取した。 
 飯塚元院長はアクセルとブレーキに不具合があったと主張している。
 警視庁が調べたところ車の機器に問題はなく運転ミスが原因とみて、現場に立ち会わせるなど同容疑での立件に向けた捜査を進める。
 容疑者は重傷を負ったが現在退院しており、同庁は聴取に耐えられるまで容体が回復したと判断し任意の聴取を始めた。

男女2人死亡、6人重軽傷 神戸・三宮で市バス暴走 その4

2019年05月18日 05時45分57秒 | 日記
 これは教科書に書いてあるような典型的な低血糖発作の症状ではない。よく血糖がさがるとイライラしたり、思考が鈍ったり、落ち着かなくなったり、あるいは怒りっぽくなったり、そして冷や汗をかいて徐々に意識が混濁してやがて昏睡状態になる・・・などと書いてある。嘘ではないだろう。でも症状は多彩であり、そんな教科書的な記載は救急の現場ではあまり役に立たない。血糖が下がりすぎるとイコール昏睡というイメージかもしれないが、いつもそうではないのである。
 脳細胞は唯一そのエネルギー源がブドウ糖であり、その他の糖類は利用されない。血糖が低下すると脳細胞がうまく回らなくなる。自分が経験した症例の症状は有名ではないが特段珍しくはないのであろう。
 今回の神戸のバス事故の原因は運転手に低血糖かなにかの作用で一過性に脳細胞に異常をきたし、意識の明瞭度ではなく意識内容の変化をきたものと思うのだが。
 すでに腎機能まで悪く、インシュリン注射までしているというので糖尿病の重症度は軽くはない。本人の不注意だけで起きた事故ではないと思うのだが。
 さて原因は何だったのであろうか?

男女2人死亡、6人重軽傷 神戸・三宮で市バス暴走 その3

2019年05月17日 06時30分30秒 | 日記
 ストレッチャーに坐位のままブツブツ意味不明の独り言をつぶやいている。眼は見開いているが焦点はさだまらない。肩に手をかけると無言で身を硬直させる。何を聞いても返事はしないし勿論診察すらさせない。ただ外傷はなく全身状態的には問題なさそうなのである。持参のバッグの中身をみたら糖尿病の一連の内服薬が入っている。
 もしかしたらと思い、スタッフで身体を押さえつけ(これはしょうがないが)、採血をしたところ血糖値が20ナンぼmg/dlだった。これじゃあ~、ということでまたもや押さえつけながら50%のブドウ糖液を注射したところ、数分後には、「あれ? ここどこ? 私、何してました?」と正気に戻った。聞くところによると糖尿病治療中で内服薬服用したが配達に忙しくて食事ができなかったそうである。
 これはかなり非典型的ながら、まさに低血糖症状だったのである。

男女2人死亡、6人重軽傷 神戸・三宮で市バス暴走 その2

2019年05月16日 05時46分41秒 | 日記
 池袋の87歳暴走乗用車の痛ましい事故のあとは、神戸の市バスの暴走である。バス運転手が慢性腎臓病をもった糖尿病患者でインスリンを注射しているという情報である。重度の糖尿病が原因かも?と思う。

 大昔の話であるが、自分がある病院の日勤勤務中に救急隊から連絡が入った。
 道路でガードレールに車の側面をこすりながら停止した商用車の中で運転手の様態が変なのだと。「変」というのは、目は明けてブツブツ意味のない独り言をつぶやいている。そして呼びかけに対しての返事はしない。隊員が肩に手をかけると身を硬直させて触らせないのである。といっても特段、その運転手が暴力をふるうというわけではない。ただ運転席に座ったまま体を硬直させ動かないだけなのである。何とか運転席から救急車に乗せて病院まで連れてきた。診察してみると・・・。

男女2人死亡、6人重軽傷 神戸・三宮で市バス暴走 その1

2019年05月15日 05時54分59秒 | 日記
 4/21(日) 15:03配信 神戸新聞NEXT
 4月21日午後2時ごろ、神戸市中央区布引町4、JR三ノ宮駅北側のフラワーロードで、「市バスが歩行者をはねた」と110番があった。横断歩道を渡っていた男女8人がはねられ、うち男女2人が死亡、6人が重軽傷を負った。兵庫県警葺合署は自動車運転処罰法違反(過失致死)の疑いで、市バス運転手の男(64)=同市長田区=を現行犯逮捕した。
 同署によると、バスは事故現場のすぐ北側に位置する終点の一つ手前の「地下鉄三宮駅前」で乗客を全員降ろした後、再び動きだして横断歩道上の歩行者を次々とはね、高架下の中央分離帯に接触して止まったという。亡くなったのはアルバイト男性(23)と私立大学3年の女性(20)。
 同署がドライブレコーダーを調べた結果、赤信号で横断歩道に進入したことが判明。運転手は「(横断歩道の手前の)停止線に向けて発進作業をしていたところ、ブレーキを踏んでいたが急発進した」と話しているという。関係者によると、ドライブレコーダーの車内映像では、運転手がサイドブレーキを引いた様子もないという。
 神戸市によると、運転手は1986年に市交通局に入り、2015年に定年退職後も再任用され勤務。糖尿病の持病で日常的にインスリンを投与しているほか、慢性の腎臓病の治療などのため今月3~17日に仕事を休み、復帰して4日目だった。同署が事故との関連を慎重に調べている。