2024年3月1日(金) 16:08 大分放送 その1
大分県にある特別支援学校で、女子生徒が給食をのどに詰まらせて死亡した事故をめぐり遺族が県を訴えた裁判で、大分地裁は1日、県に660万円の支払いを命じました。
この裁判は2016年、別府市の県立南石垣支援学校で高等部3年の林郁香さん(当時17)が給食をのどに詰まらせて死亡した事故をめぐるものです。遺族は郁香さんに重度の知的障害があったにもかかわらず、食事中の見守りを怠ったことや適切な救命措置が取られなかったとして、県や当時の校長ら4人におよそ3700万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。
その後、当時の校長ら4人とは遺族が主張する事実関係を認め、謝罪したことで去年6月和解金なしで和解が成立しましたが、大分県に対してはこれまでの姿勢について「不信感がぬぐえない」として和解を受け入れませんでした。
大分地裁で開かれた1日の判決で石村智裁判長は「特別支援学校ではそれぞれの児童・生徒の特性に合わせて指導する安全配慮義務があった」と指摘。そのうえで今回の事故では「郁香さんのそばを業務上離れる理由があったとしても周囲に声かけするのは容易かつ可能だったのにそれをせず、食事中の郁香さんを一人残したのは見守り義務に反する」として、県におよそ660万円の損害賠償を命じました。
大分県にある特別支援学校で、女子生徒が給食をのどに詰まらせて死亡した事故をめぐり遺族が県を訴えた裁判で、大分地裁は1日、県に660万円の支払いを命じました。
この裁判は2016年、別府市の県立南石垣支援学校で高等部3年の林郁香さん(当時17)が給食をのどに詰まらせて死亡した事故をめぐるものです。遺族は郁香さんに重度の知的障害があったにもかかわらず、食事中の見守りを怠ったことや適切な救命措置が取られなかったとして、県や当時の校長ら4人におよそ3700万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。
その後、当時の校長ら4人とは遺族が主張する事実関係を認め、謝罪したことで去年6月和解金なしで和解が成立しましたが、大分県に対してはこれまでの姿勢について「不信感がぬぐえない」として和解を受け入れませんでした。
大分地裁で開かれた1日の判決で石村智裁判長は「特別支援学校ではそれぞれの児童・生徒の特性に合わせて指導する安全配慮義務があった」と指摘。そのうえで今回の事故では「郁香さんのそばを業務上離れる理由があったとしても周囲に声かけするのは容易かつ可能だったのにそれをせず、食事中の郁香さんを一人残したのは見守り義務に反する」として、県におよそ660万円の損害賠償を命じました。