吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

先週の顛末 その3

2012年08月31日 06時02分24秒 | インポート

 さて代替PCでなんとか画像は写るようになった。しかし胸部写真はうつるのだが、手指の写真がぼやけて診断には使えないことが翌日に判明したのである。またあわてて業者を呼んだ。また随分と時間をかけて点検している。もちろんその間はレントゲンは撮れないのである。うちはレントゲン撮影機→CR処理(画像転送)→診察室ディスプレイモニターと3つの器機をつかっている。デジタル機器の弱点であろうが、こうなると撮影機が悪いのか、CRが悪いのか、モニターが悪いのか分からなくなることである。しかもこの3つの機器はすべて会社が違うのである。CRの業者の方は「うちの機械が最初に故障したのでたぶんうちの原因でしょうが、他の機器の不具合も考えられますので同時平行で他の機器もチェックしてください」と。 ・・・といわれてもそれぞれ出張チェックを依頼するだけで出張料、メンテ料だけで¥20000は飛ぶ。簡単に「同時平行」といわれても困るのである。


先週の顛末 その2

2012年08月30日 06時13分01秒 | インポート

 修理に来た業者の方は悪戦苦闘している。それは分かっているのだが、こちらのほうがイライラ状態である。とりあえず即席修理は不可能ということで、代替PCにうちの情報の入ったHDDを入れ込んだ。しかしそれを入れるのにまたすごい時間がかかっている。その間にレントゲン検査の必要な患者さんが数人きている。例えば打撲などの怪我の患者さんは、レントゲン撮影を希望して来院することが多いのだ。だから自分が診て「あ これは骨折ではないですね。レントゲンいりませんよ」とお話しても、納得しないことも多い。したがってレントゲン撮影ができないことはクリニックでは痛手なのである。もっとも「うちの娘は昔心臓が悪く随分レントゲン検査で被爆したので不必要と思うならやめてください」とはっきり親御さんから言われることもある。その通りである。そういってくれたほうがこちらは助かるのである。まあ、でもこのような人はごく少数ではあるのだが。


先週の顛末 その1

2012年08月29日 06時23分53秒 | インポート

 クリニック夏休みが終了した先週のできごとである。朝、診療開始時にレントゲンの機械を立ち上げようとしたら作動しないのである。詳しく言うとうちのレントゲンは通常のレントゲン照射による撮影で、撮影したならその画像はCRというPCに取り込みデジタル処理しているのである。レントゲンの照射装置は立ち上がるが、このCRPCが立ちあがらない。さて困った。本日もいきなり特定健診の予約が入っており胸部レントゲン撮影は必要であるのだ(汗っ・・!)。 至急業者を呼んで点検してもらったがラチがあかない。どうやってもだめなので健診の患者さんには後日と言う事でお引取り頂いた。これが実に一番まずいことである。ご予約いただいた方に対して検査が完遂できずお帰りいただくのは「契約不履行」みたいなものである。大変失礼なことをした。休診明けの1日目は鬼門である。前日に動作確認しておくべきだった。しかし今までこのようなことがなかったので確認作業などしていなかった。これはまずい・・・。


二者択一 その4

2012年08月28日 06時37分12秒 | インポート

 外来での指導では「今食べている食事の量をすべて半分にしなさい」とか「間食をやめて1日1~2食にしなさい」というようにしている。そんな「痩せるためには食べないでください」なんて食事指導は乱暴であると思われるであろう。確かに自分もそう思っていた。しかし今の飽食の時代に「食べるな」といっても、みなさん結局は「食べて」しまっているのである。食事回数を1日2食にすると身体が飢えに対して栄養を蓄える体質になるので逆に太るのだという話も聞いたことがある。でも実際、1日の量を食べなければ太るわけはない。バランスよいきちんとしたメニューで減量できる人はもちろんそのほうがいいに決まっている。でも策を弄し、どうやっても減量できない人はやはり「食べないこと」がいいのである。今の世の中「食べるな」と言われてそのまま低栄養に陥ってしまう人はいない。きっとどこかで少しは食べてしまって自分の飢餓感に員数をつけているはずなのである。だから口を開けてものを食べる瞬間に「あ~、ちょ、ちょっと待って、本当にそれ食べちゃっていいの?」といっている私の顔さえ目に浮かべば半分成功なのである。といいながら自分だって夏休みの間は昼間からビール飲んでつけ麺すすっていた。ダイエットとはかくも難しい。私だって辛いのである。


二者択一 その3

2012年08月27日 07時11分11秒 | インポート

 食事指導の際に、自分でメモをとるような患者さんには、食品カロリー表を提示しながらバランスよい食事内容を説明する。しかしどうもご理解いただけてないような場合や、ほとんど興味がないような感じであれば「あ~、ではとにかく食べないでください。そうすれば痩せられますよ」というように簡単にしている。乱暴な食事指導かもしれないが、この方が二者択一で簡単でご本人にもわかりやすい(と思う)。運動しろとか電解質の多い野菜もメニューに取り入れろとか、あるいはカロリーの多い食品はこれとこれだから、これは減らして、でも脂質も身体の代謝に必要だから・・・などという説明はこちらも疲れるし相手にもわかりにくい。とにかく食べなければ痩せるのである。こんな簡単な定理は他にない。古い話で恐縮だが終戦後の食べ物のない時代に肥満児やメタボ体型の大人はいなかったはずである。


二者択一 その2

2012年08月25日 06時41分20秒 | インポート

 体重を減らすには簡単な真理を実行すればよいのである。それは「食べないこと」である。特定の食品を摂ることで痩せられるものなんてない。しかしいろいろ減量方法を時間をかけて説明した後で、最後に患者さんから「あ~、そうかー野菜食べれば痩せられるんだなー、そういえば野菜食べてないな。明日から今の食事量に野菜をたくさん追加しますよ」といわれるとガッカリしてしまう。食べて体重が減る食品なんてあるわけがないし、あったら逆に怖い(笑)。減量するときにバランスよい食事内容にするためのアイテムとして野菜がたまたま引き合いに出されてきたのである。しかし野菜を食べることが痩せることの特効薬と誤解されているのである。「はぁ、また一から説明しなおしかぁ~」と脱力してしまうこともよくあるので、最近では簡単な指導内容にした。 一言「食べないでくださいね」 これでいいのだ(爆)。


二者択一 その1

2012年08月24日 06時34分33秒 | インポート

 患者さんのへの生活指導は細かすぎても複雑になるし、もちろん簡単がいいのであるがそうなると言葉足らずにもなってしまう。患者さんにとっては「○○する」か「○○しない」のどちらか一つの指示でないと難しいのかもしれない。メタボ体型のかたで血糖やコレステロールが高く血圧も高い場合はまず減量をお願いする。その際多くの患者さんから「え~?ご飯は茶碗に半分しか食べていないのになぜ太るのかな?」とか「でも私は肉は食べないんですよ」とかの言葉を聞く。確かに食べ物の種類でカロリーの多い少ないがあるのも事実。しかしカロリーの高い単体を食べなかったとしても、その他のものを腹いっぱい食べていればダイエットになるはずはない。どれか特定の食べ物を悪者にして、それさえ食べなければ痩せられるというように考えられている方が多いのである。この誤解を解くには大変な努力を必要とするのである。


熱中症 その4

2012年08月23日 05時53分34秒 | インポート

 ところが、TVなどで頻回に医療関係者が出演して「水分だけではなく塩分も摂取するよう」コメントしている。TVの力とは大きいものだ。外来の患者さんも「そうそう、塩分が重要なのはTVで何回も聞きましたよ」といわれる。「先生、私は血圧高いですが、熱中症こわいので塩分制限はしなくてもいいですよね?」といわれると、こちらも返答に窮するのである。患者さんにとっては塩分を制限するのか、あるいは逆に塩分をたくさん取るかの二者択一の指示でないとわかりにくいのである。「適度に制限はしましょうね」というのでは患者さんも困るであろう。かといって腎不全、心不全の患者さんのように1日食塩は○g以内にして、水分は体重が○○kgだから不感蒸泄を1日900mlと計算して・・・結局、1日水分量は○○mlにしてください・・・などと指示を出すのもこれまた大仰である。結局のところはスポーツドリンクかNa含有量の多いOS-1を飲むようにしてくださいというのが簡単であるのだが。


熱中症 その3

2012年08月22日 06時48分33秒 | インポート

 外来には降圧薬を服用している患者さんも多い。当然高血圧なので日ごろより塩分制限をお願いしている。きちんと塩分を制限している患者さんは比較的高血圧もよくコントロールされている。しかし、この暑さで発汗していると塩分が失われていることが多く、日ごろの塩分制限している方は低Na血症に陥る可能性もある。ふだん「塩分控えましょう」といい続けているので、この熱中症の時期に「塩分取りましょう」では患者さんも混乱してしまうだろう。また利尿系降圧薬を処方している患者さんも脱水になりやすい。夏場の時期だけは自分もどの程度までお話したらいいのかそのさじ加減に困惑する。まあ現代の食生活はそれでなくともややオーバーナトリウムなのでこのまま塩分制限を指示しておいたほうが無難なのだと思うのだが。


熱中症 その2

2012年08月21日 05時57分41秒 | インポート

 外来で「十分に水分取りましょうね」というと、「あたしゃ、きちんと取ってるよ。いつもテーブルには湯冷ましを置いといて・・・」と話される高齢の方も多い。しかしこれは要注意である。話をよく聞いていると500mlのペットボトル程度を丸1日かけてチビチビ飲んでいるだけである。これでは足りない。こちらも十分にとは言うがどのくらいとは言っていない。説明不足であろう。もともと高齢の方は暑さを感じにくいようだ。しかも喉の渇きを訴えにくいのである。暑い部屋の中であってもそれほど暑さを感じずに、しかも脱水状態でも口渇を訴えないので水分なんぞをとるわけがない。個人個人患者さんに「○○さんは、喉が渇かなくても1日水分を○○mlとりましょう。発汗で塩分も失われ、血圧の薬も飲んでいるので塩分制限は・・・」などとオーダーメイドな指導も必要である。


熱中症 その1

2012年08月20日 06時46分29秒 | インポート

 さて当院の夏季休診も終わり診療を再開しました。ここ1~2週間は猛暑が続いています。この暑さで体調を崩された方も多いでしょう。扇風機や冷房をかけるので喉をやられ風邪をひいたり、熱中症による脱水で具合が悪くなったりでしょう。この熱中症がまたやっかいです。救命センター時代には意識がなく高体温の熱中症超重症患者はたくさん診ました。しかし初期の軽症状態ではこれと言った特徴的な症状がありません。倦怠感、食欲低下、身体の重さ、めまい、頭痛、注意力低下・・・など等。特に夏場でなくともこのような症状を訴えて来院される患者さんは多いです。つまりいつもあるような症状であると解釈し熱中症とは思われないことも多いでしょう。いつも患者さんには「熱中症こわいですから水分十分にとってくださいねー」とお話しするのであるが、どうもやはり高齢の方はピンときてないようです。今年も「高齢の女性、居宅内で窓を締め切り熱中症にて死亡」などという報道を聞く。新年の「餅による窒息」とならび、まるでこの時期の年中行事のようなのである。とても痛ましい。


ロンドンオリンピック雑感 その7

2012年08月11日 05時30分47秒 | インポート

 今日もオリンピックでは白熱した試合が続いている。審判も大変であるのはわかる。サッカーの審判員はオフサイドがないかどうか常にボールとともに走っている。また相撲の行司も足が僅かにでも土俵を割ったかどうかの判断をするために一番見やすい位置に動き回っている。柔道も細かいポイントを争うようになったのであるから、どちらが先に倒れたのか、どちらの背中がついたのかを見極めるために一番死角にならない位置に自分が動き回るべきである。ところが柔道の審判員をみていると悠然と構えてあまり動き回るような仕草は見えない。まあ副審が死角の部分をみているからいいと考えているのかもしれないが、これだけ誤審が多ければきちんと見られる位置に常に動くような審判動作をしなければ納得しない。昔の日本柔道は勢いよく背中が畳につけば1本という単純明快なルールであったので審判は動き回らずとも済んだ。しかし細かいポイント制になったのだから審判態度も改めるべきであろう。

 さて明日より夏休みでブログは1週間お休みします。


ロンドンオリンピック雑感 その6

2012年08月10日 05時42分02秒 | インポート

 まあ、自分の柔道部時代はたかが医学部程度のものである。オリンピックとはわけが違う。オリンピックでの誤審はその人の人生も左右されてしまう。やはり「元銀メダリストの篠原」なのであり、またドーピングで上位が脱落して繰上げ金になった室伏は「元金メダリスト」なのである。北朝鮮では金メダルをとるとなんとかという称号を与えられ平壌に7LDKのマンションと電化製品一式と高級食材、そして中国製のフォルクスワーゲンが支給されると聞いた。頑張ったとか努力したとかの途中経過ではなく、出された結果がすべてなのである。日本でもそこまでの待遇はないが、金と銀ではその後の扱いはやはり異なるのである。誤審した審判員は謹慎処分とあったが甘すぎる。ボクシングの審判のように永久追放でもいい。まあそこまでしなくとも数年以上はそこの国へのオリンピック審判員要請は控えるべきで、なおかつその審判員は今後の国際大会などで、審判としてではなく研修生として審判研修をさせるべきである。


ロンドンオリンピック雑感 その5

2012年08月09日 05時55分43秒 | インポート

 まあ、もっとも自分が柔道をしていた頃も、審判へアピールする「物欲しそうな態度」をよく取ったものである。例えば相手を投げたときに技の掛かりがやや甘かったときは、ドヤ顔で審判の顔をみつめるのである。時にこの演技で技ありが1本になることもあった。また両者もつれて倒れこんだ場合に、大声で「ヤー」とか「ソリャー」とかいかにも自分が技を掛けたんですよとアピールするのである。審判も相当な勢いで両者の背中がついた場合はどちらかにポイントをいれようとする。このときにこの「掛け声」につられてこちらにポイントを入れてしまうという寸法なのである。姑息である。確かにオリンピックでも試合終了直後、審判の判定が上がる前に、自分が両手を挙げて「やった! 自分が勝った」というジェスチャーをする場面がよく見られる。こんな物欲しそうなアピールと自分が昔やったことも根本的には変っていないかも知れない。