特定健診の期間は自分の生まれ月によって受診期間(約2ヶ月の間)が決められています。今まで期間内での受診を逃すと本来は健診を受けられなかったのですが、どうもこれを逃す人が多いらしく、区から「受診期間をすぎても2ヶ月延長可」と通知がきました。受け逃した人もお早めに健診を受けてくださるように。
昨年10月開業のため、昨年度は区の健診に参加できなかったが、今年は健診事業にも参加し、ぼちぼち健診受診者の方も来院している。ところが中には「区から健診のお知らせは来ているけど毎年開封していない。健診は受けていないよ」という方もいる。せっかく無料なのだから受けるよう勧めるが、定期的に通院しているのでわざわざ健診は受けたくないとのこと。まあ、それもそうだが、数年以上胸部レントゲンや心電図をしていなかったりするのでお勧めはしているのだが・・・。
新首相や厚生労働大臣がテレビで言っていた。後期高齢者制度の抜本的見直しも考えていると・・・。また元に戻すのであろうか? そうなるとま医療の現場もまた混乱するのではないかと危惧している。当該患者さんは皆言っているが、「年金から医療費が天引きされるとかなり厳しい」と・・・。ほんと大昔、60歳以上の人はみんな医療は無料だった時代が嘘のようである。でも元にもどすのにまた大変な経費がかかると思うが、その財源はどうなっているのだろう?
9月から長寿健診(後期高齢者健診)がはじまった。今年から年金や保険などいろいろな枠組みがかわったので、医療の現場でも混乱している。6月からすでに特定健診は始まっているが、8月より生活機能評価健診、そして今月からはこの長寿健診である。また11月あたりより社保の家族の健診も医師会を通してはじめられる。それぞれ予算の出所が異なるので複雑である。そして大手の健保組合がどんどん解散しているのが不安である。医療保険制度の根幹が揺らいできているのだろうか?
家庭用品によるお子さんの急性中毒で、あまり致命的なものはない。例えば幼児が化粧品を口に入れて飲み込んだとしても味がおかしいので、そう大量に誤食することはない。せいぜい溶媒としてのアルコールくらいであるが、これはエタノールであるのでそう害はない。ただしウィスキーボンボンを食べた時のような酩酊にはなるだろう。おそらく最初に訴える異常症状は心悸亢進と顔面紅潮であろう。心臓がドキドキするため、おそらく途中で食べるのを止めると思われる。最初から酩酊状態で「ごきげん」になる幼児はいないだろう。
「心臓がドキドキして苦しい」という幼児がきた。普段からかかりつけのお子さんである。数週まえに咽頭炎をやっているので溶レン菌感染だった?かもと考慮した。心臓は収縮期雑音が軽度聴取されるも、心不全なく、脈拍は安静時にもかかわらず120くらいあって顔面はやや紅潮している。発熱はなく全身状態は悪くない。心臓疾患も考えた。しかし後日判明したが、ウイスキーボンボンを隠れ食いしていたらしい。でもホッとした。
ある病気をみると、何人かの患者さんにそれが続いて起こるというのはあながち嘘でもない。ここ2週くらいで初発の心房細動の患者さんが続いた。一人は明け方に突然、胸部不快感で目覚めたそうだ。来院時の安静時心拍数は120回/分と正常の倍近くであった。心電図とったら心房細動であったが、心不全兆候はなく、しかも発作開始から48時間以内なのでまずリズムコントロールを考え抗不整脈薬を投与した。数日後の心電図ではリズムは正常になっており一安心。ほっ!
うちにも心房細動の患者さんが何にかいる。もともと昔からこの状態で「何にも症状ないよ」というひとから、時々心房細動の発作がおこると「胸苦しくて気持ち悪い。息がきれる」という人もいる。また、つい先だって慢性的にずっと心房細動をお持ちであろう高齢のご婦人が来院したが、脈拍数は1分間に170回と正常の2倍もあったので当然心臓もこれではバテるだろう。同時に心不全を合併しており肺に水がたまっていた。強心剤と利尿剤と抗血小板剤を服用していただいたら1週後には随分、軽快した。
心臓の脈が乱れる(不整脈)ことは時々ある。中でも心房細動は比較的よくみかける。特に高齢者に特徴的と言うわけではないが、年齢が高くなるとその保有率もわりと高くなる。これは心房(心臓の上の2部屋)がリズミカルに収縮しなくなり、ブルブル震えた状態になる。したがってこの部屋での血液の流れが滞り、心房内に血栓(血の塊)を作りやすくなるのである。この塊が時に剥がれて脳の血管に詰まれば脳梗塞になりうるので要注意である。
http://players.music-eclub.com/?action=user_song_detail&song_id=212386
現在、世界最高峰といわれているギタリストの演奏をコピーしました。そりゃーもう大変でしたね。この人の演奏は、簡単そうに聞える曲でも実は滅茶苦茶難しいのだと分かりました。
さて、いざコピーを始めたら何度も何度も途方にくれました。しかしここでまた投げ出すのも癪なので、原曲の音符と似たような音を探し代用して「それらしく」聴かせるしか手はなく、まあとにかく随所を徹底的に誤魔化しています。なんとか、メロディーだけは追えましたので・・・とりあえずアップします。しかし指にメロディーが乗っていません。聴いていてノリが悪いのはまだ練習不足でしょう。
さー、次はアンジェリーナ・・・かな?(←おい!)
これは頭蓋骨の直下に数ヶ月かけて徐々に血の塊がゆっくりと貯まってきて、それが少しずつ脳みそを圧迫するものである。したがっていろいろな症状はすべて脳みそが圧迫されるためである。この病態を疑ってCTをとれば診断は容易であるし、手術も頭蓋骨に小さな丸い穴をあけて血液を吸引すれば終了である。数日から1週間くらいで色々な症状の多くは劇的に改善する。
これも高齢者に特徴的な外傷である。ただ本人や家族が記憶していないくらい些細な頭部打撲が原因となることもある。症状は頭部打撲後、数ヶ月して徐々に頭痛やふらつき、または手のモノを落としたりする。時には記憶力の低下、物忘れ、性格変化など認知症症状のみにとどまることもあるので「最近、うちのおじいちゃん、ぼけてきたのかしら~?」と間違われることもある。
早期離床(寝込まないこと)のためには、早めに手術して骨をつなぎ、早目に歩行訓練をさせることである。金属プレートで骨を固定したり、あるいは骨の先端部分を金属の人工骨頭で置き換えたりする方法などがある。自分はこの手術はしないが、100歳で手術した人をみたことがある。元気に退院していった。ちなみに自分で手術をした人の最高齢は97歳のソケイヘルニアかんとん(脱腸が外に出っぱなしになって戻らなくなり腸が腐りかけるもの)であった。あれにはマイッタ。
これは高齢の方に特徴的な骨折である。軽度の転倒程度で、フトモモの骨の股関節部分が横断的に骨折するものである。この部分は血のめぐりがわるく癒合しにくい。昔は足を牽引して安静にして治癒をまっていたが、高齢者の方では安静に臥床することでたいてい肺炎を合併してそれが原因でなくなった。病気の時は「安静」とよくいうが、この時ばかりは早期離床を目指さないといけない。
カックン外傷とは、歩行時などで足が地面につくとき、外くるぶしが外側におれて、足底部が内側にむいてしまうものである。はたから見るといかにも「カックン」とずっこけるようなので、自分はカックン外傷といっている。ひどい時は足の骨折もあり「ゲタ骨折」ともいうらしい。ちょっと前にはガングロおねえちゃんのヒール厚底ブーツでなりやすかった。確かにこれは痛い。この前、この患者さんがみえた。さすがに厚底ヒールではなかったですけど。昔、吉原の花魁道中では花魁もこの外傷になったのかなぁ?