吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

大名商売 その8

2012年07月31日 05時52分10秒 | インポート

 実は今年も懲りずにこの店を予約した。鎌倉市内の料理屋でもいいのだが、この時期の日曜日に街中までいくと帰りがものすごい渋滞となり帰って来られなくなるのだ。だから霊園近くのこの街外れの料理屋を利用せざるを得ない。そして今年の法事である。そんなこともあり2ヶ月も前に予約を入れた。今度は「6人」と確定してはっきり予約を入れた。また例の如く機械的な上から目線の女性の説明が続く。「前日午後8時までの予約変更は可能ですが、それ以降は人数の変更はききません。また当店では現金払いでカードは使えません・・・」 はあはあそうですかと知っている内容であったがありがたく説明を拝聴した。そしてそれからしばらくして期日1ヶ月前になった。2週間前ではない。1ヶ月前である。自宅の留守電に店からのメッセージが入っていた。「期日がそろそろ迫っております。予約の再確認の電話をお願いします」とのこと。 はぁ?


大名商売 その7

2012年07月30日 06時28分07秒 | インポート

 分けも分からずとりあえず急いで確認するからと出席予定者に至急連絡をとって出席の確約をとった。2週間前なのに人数も確定させて再度店に電話して予定人数を伝えた。ちょうど店長が電話口にでていたので「前日の午後8時までの確定でいいのに、なぜ2週間前に人数を急がせるのですか?」と聞いた。事情を知らない店長は「お待ち下さい」といって事情を確認してからまた電話口にもどってきた。「あとから別の予約が入り、部屋の都合で6人と8人では部屋の割り振りがことなるので早急に確定をお願いした」とのこと。そんな話はあの冷たい女性の声では何もなかったのである。ただ「期日が迫っているので人数を決めてくれ」だけであった。ちょっと説明不足で、しかも「店の都合」じゃないですか、と言ったところ店長は平身低頭であった。特にこの店は上から目線の老舗というわけではない。しかし「店の都合」であることを言わず、しかも上から目線で人数を確定しろとは片腹痛いのである。しかも・・この店は現金払いでカードが使えないときている。今時ねえ・・。


大名商売 その6

2012年07月28日 05時55分21秒 | インポート

 うちのお墓は鎌倉にある。毎年の5月の父の命日前後あたりに母と子供ら、孫が揃って墓参りをする。その後は霊園近くの料理屋で「精進落とし」をすることにしている。その料理屋なのであるが、鎌倉の町からはまあ離れているが、日曜祝日はここの霊園帰りの客が立ち寄るためか結構予約で満杯のことがあるのだ。一昨年は予約が埋まっており<msnctyst w:st="on" addresslist="14:神奈川県横浜市;" address="横浜市"></msnctyst>横浜市内まで移動して精進落としを行なった。そんなことがあったので昨年は早めに予約をいれていた。それぞれ家庭も異なり仕事もばらばらである。細かい人数が決まらないので「6~8人」で予約を入れた。最終確認は前日の夜8時までならOKとのことであった。これなら各人の直前の急用に対応できる。しかし・・・、予約の2週間前に店から電話がかかってきた。「そろそろ間近に迫っているので予約人数を確定して下さい」と冷たく機械的な女性の声。えっ・・・間近といっても2週間もあるし前日夜8時までOKという話がちがうじゃないか?と。


大名商売 その5

2012年07月27日 06時42分28秒 | インポート

 その日売れ残りそうなものを割引して販売することは客には嬉しいことである。しかし格調高い店なのでこのような一般大衆の心情なんぞに迎合しないよという気持ちも分からないではない。この店ではとにかく絶対割引価格では販売しない。そしてなおも閉店間際の午後10時に購入して「賞味期限は本日限りでございます」とシレッと釘をさされるのである。まあ実際翌日には食べられなくなるわけではない。しかしあと2時間で賞味期限が切れるものですらあえて割引しない姿勢に対して「ちょっとサービスわるいなあ」とおもわず自分の貧乏人根性が見え隠れしてしまうのである。いずれにせよ本店ならばこの「まったりとした格調高い対応」に納得するのだが、エキナカでも一律に同じ対応でやられるのはいかがであろうか? おっと人のことを言う前に、自分のクリニックの対応方法やアメニティをもう一度見直さなくてはいけない。開業してもうすぐ5年、あらためて基本に立ち返らなくてはいけない・・・。人の振り見て我が振りなおせ、です(笑)。それにしてもここの餡団子がうまいんだな、これが。


大名商売 その4

2012年07月26日 06時50分38秒 | インポート

 店員は女性の店員が一人である。お客の注文をまず聞いて「ありがとうございます」と丁寧に礼をしてから、一本一本大事にゆっくりと団子を綺麗に箱に並べている。そして時間を掛けてゆっくりと詰められた団子を客に見せながら「これで宜しいでしょうか?」と客に確認をとる。そして封をしてまたゆっくりと丁寧に包装紙で包むのである。その後、その店員がレジを打って計算してようやく会計がなされる。最後にまたありがとうございましたと礼をしてから、ようやく次の客に移るのである。エキナカでこれをやられたら客はかなり待たされる。まあ自分はここの団子が好物なので我慢もしよう。しかし通りすがりの急ぐ客は絶対に途中であきらめて別の店に行くはずである。ここで「客が帰ってしまう」ことの重大さに気がつかないようでは「老舗に胡坐をかいた」と評されてもやむをえない。並んでいる客の列が店員の目に入らないわけはないだろう。それでも急ぐそぶりを微塵にも見せない店員の「潔さ」には老舗の基本方針なのかと映ってしまうのである。


大名商売 その3

2012年07月25日 06時40分29秒 | インポート

 この前、たまたま常磐線沿線で寄り合いがあったので帰りにターミナル駅のここのエキナカに寄った。すでにそのモールは閉店10分前であった。他の店は店じまいに備え、生ものの割引販売を始めている。残ってしまっても破棄処分になるためであろうか盛んに通りすがるお客に声をかけている。さてくだんの団子屋であるが、ここは客を呼び込むようなことはしないし、また絶対に割引販売もしない。周りの店が閉店間際の活気をもっている中、ここだけは静かにまったりとした別空間を形成しているのである。きっとこれが格調高い老舗のゆるぎない姿勢なのであろう。さてあと10分で閉店のところであるが、駆けつけた自分の前にはすでに他の客が2組いた。私は順番を待っていた・・・。ところが・・。


大名商売 その2

2012年07月24日 06時29分52秒 | インポート

 基本的に自分はこの店のファンであり、frequent customerであると自認しているので誹謗中傷ではなくお小言として書かせてもらう。 まず高い! 小さめの薄べったい団子が3つ刺さっていて1本256円である。関西なら「美味くて高いは当たり前、美味くて安いが一番」といわれる。私は美味いものであれば高くても安くてもどちらでもよいので、まあこの価格には目をつぶろう。しかしながら老舗の名前に胡坐をかいて顧客のニーズに無頓着では味以前の問題として店にはいかなくなるであろう。というのは某駅ナカにフードショッピングモールができてそこの一角にこの店が出店したのである。エキナカというのは流動的な客が多い。しかも駅舎内ということで時間的に先を急ぐものである。ここで多数のお客をいかに手早くさばくかというのも重要な要素なのである。ところが有名老舗の団子屋であるためか格調高くゆっくりまったりと対応するのである。これも店の基本方針なのであろうか? しかしこの対応は本店ではよいがエキナカの店ではかなりイラッとするのである。


大名商売 その1

2012年07月23日 06時45分44秒 | インポート

売り手の都合を優先させて顧客に便宜をはからず、「上から目線」で顧客に対応する商売形式を大名商売というようである。もちろんそのようなつもりは店側になくとも顧客がそう感じたなら結果的には「大名商売」と言われることになる。これは売り手が特に努力をしなくても一定以上の売り上げを得ているような場合にありうるものである。例えば先代の努力で繁盛した店の2代目であったり、繁盛有名老舗店であったりするのかもしれない。現在、「過去の栄光」だけでその繁栄が維持できるようなご時勢ではないのであるが、それでもやっていけている店ではあまり顧客のニーズに無頓着なのかもしれない。回りくどい前振りになったが、私は下町某有名老舗団子店のファンである。ここの焼団子と餡団子は美味い! しかも餡は肌理細やかで滑らかでまるで「羽二重」のようである。昔から文士や小説家も足しげく通ったらしい。 ところが・・・。


手も足も出ない・・ その5

2012年07月21日 06時12分05秒 | インポート

 「このまま荘厳な最後を迎えましょう」という嘱託医の提案に対して疑問があるなら、その嘱託医に直接自身の疑問や要望を伝えればいいのである。局外者である自分に治療(点滴)を依頼してきても、こちらは手も足も出ないのである。息子さんに依頼されるまま、いきなり施設に乗り込んで点滴確保をしたらたぶん施設の職員はびっくりするであろうし、私がそんなことをしたという報告を受けた嘱託医は「その医者は誰だ? 何者だ?」と怒りはじめるであろう。 息子さんには電話で入居者の方は嘱託医の管理下のものなので私が入り込むのは無理でしょうと伝えた。しかし「はぁ~そうですか・・・」と息子さんの口ぶりはどうもまったく事情を理解されていないようであった。たぶん私が診療拒否をしていると捉えているようなのである。私が悪者になったようであるが、いずれにせよまたここの施設でのできごとなのである。いろいろ相談されても「はいよ」とばかりの二つ返事で動けないことがストレスである。いっそのこと自分が嘱託医なら話は簡単なのであるがそんな話は以後一向にない。管理会社さん、もういい加減にしてくれと愚痴ってもバチはあたらないと思うのだが(泣)。


手も足も出ない・・ その4

2012年07月20日 05時47分09秒 | インポート

 と思っていたら、最近そこに入居者している方の息子さんという方から電話があった。このような施設にご入居の方は日常生活動作が低下して寝たきりのかたか、認知症などをお持ちのかたがほとんどである。確かに状態悪化時は緊急対応というよりも、慌てず騒がず荘厳な最後を設定してあげることも必要なことなのである。その息子さんの相談とは「『寝たきりでそろそろ食欲もなくなってきました。いつお亡くなりになっておかしくない状態です。心の準備をされておいてください』と嘱託医に言われたのですが、点滴でもしてやりたいのでお願いします」と電話で依頼してきたのだ。わたしは・・・ん? これにはどうにも困ったのである。ご家族の気持ちも分からないではない。でも状態やご年齢をお聞きすると寿命のようでもある。点滴をおこなう適応はどうであろうか? そしてなんともまた嘱託医を飛び越して第三者である私への依頼なのである。


手も足も出ない・・ その3

2012年07月19日 06時36分48秒 | インポート

 それから1年以上たつがなんの音沙汰もなかった。ところがある日突然、その施設からの電話があって、入居者に区の特定健診を受診させたいとの話があった。レントゲンや採血や心電図などの検査がある。クリニックに連れてきてもらわねば健診は難しい。中には寝たきりの方もいる。車椅子で座位のまま支えながら連れてくるというのだ。もちろん大変だなーと思うがこちらに断わる理由はないので承諾した。後日、付き添いで来院した事務長とやらは以前の方とは違う人であった。事情を聞いたら、以前の管理会社は倒産して職員も総入れ替えになっており以前の事情を知る人は誰もいなかった。もちろん嘱託医も変更になっていたが、隣の区で開業する診療所の医師がかかりつけ医になっていた。事情が事情だけにまあ別段こちらに何の説明もないまま話が進んでいくのはしょうがないことである。ただ今後はきちんと嘱託医がすべての対応をしてくれることを望むものである。


手も足も出ない・・ その2

2012年07月18日 06時20分42秒 | インポート

 まあ法的には嘱託医(かかりつけ医)がどこに在住しようと縛りはない。こちらも近場の施設なので依頼があれば往診もやぶさかではない。しかしこのかかりつけ医はおそらく在宅支援診療所の認可を受け(うちも取得しているが)、そして訪問診療料を毎月とっているはずである。だとするなら緊急対応もこの医師の義務範囲になるはずである。ここで自分がしゃしゃり出ていいものかどうか迷ったが、とりあえずは往診に行った。職員の話では「嘱託医は他県に住んでいらっしゃるので、週に1回しかきません。緊急対応はほとんどできない状況です」と。また事務長からの話では「このようなことがあるので近場の先生にかかりつけをお願いしたいのですが親会社が医師を探してきて契約するので、我々現場のスタッフはいざというとき困っているのです」と。事務長はなおも続けた。「今後、会社のほうにはかかりつけ医の選択には地元優先でお願いするよう要望を上げます。もしそれが通れば先生に嘱託医をお願いしたいのですが如何でしょうか?」とのこと。こちらとしては近隣の施設でもあり地域のお役に立てることが開業医の務めと考えているのでもちろんOKした。


手も足も出ない・・ その1

2012年07月17日 05時59分47秒 | インポート

 老人福祉施設入居者の方の話である。概ねこのような老人施設には嘱託の医師がいて週に1回以上は回診しているはずである。以前にも書いたが、私はどこの施設の嘱託医もしていないが時々職員の方や家族の方から入居者の方の健康について相談を受けることがある。もちろんその入居者ご本人とは会ったことも診察したこともない。通常は嘱託医によって週に1回以上回診がなされ必要であれば投薬もされているのであるから、疑問点や不明な点があれば嘱託医に相談をするのが普通であると思うのである。数年前、近隣の施設の職員からの相談があったが、入居者が下痢をして熱があるので往診してほしいというのである。でも嘱託の医師をさしおいて私が出向くのも奇妙な話である。話を聞くと嘱託医は他県に在住で週1回回診の時にだけ上京するそうである。普段は電話指示だけであるそうだ。


東電売却資産 その3

2012年07月14日 05時47分56秒 | インポート

 今までは、まあ放射能事故もあったので苦しいのだろう、少しぐらいの値上げはやむをえないかと少々同情的でもあった。しかしこのベッド稼働率を聞いて目が点になったのである。世の中の多くの医療機関はこの苦しい保険点数の中で医療という社会的使命を全うするために皆頑張っているのである。それでも経営が成り立たず廃院になっていく病院もたくさんみた。そんな状況でベッド稼働率20%しかも社員以外は診療しないという経営方針を聞けば、おそらく医療関係者からの同情を買うことはできないし値上げなどとんでもない!と思われるだろう。特に病院を維持するに当たり、毎月必ず発生する赤字額やそれに対する補填額の話は株主総会ではでなかったようであるが、医療関係者ならば毎月多額の補填が行なわれ続けているであろうことは容易に想像されるはずである。やはり値上げとんでもない!なのである。


東電売却資産 その2

2012年07月13日 06時51分59秒 | インポート

 しかももっと唖然としたのは、東電病院は社員とその家族しか診療しないそうである。いまどき職域病院とはいえ社員と家族の診療しかしない医療施設などない。しかもベッド稼働率は20%と聞いた。このような経営であれば、通常、普通の病院であれば間違いなく半年も持たずに潰れてしまう。間違いなくこれらの毎月の赤字は(安心して)親会社から補填されているはずである。まさに無駄遣いである。通常どこの病院もベッド稼働率は90%以上にしている。なおも翌日の昼入院予定の予約ベッドに前日夜の救急患者を入院させ、当日朝に他の病棟で退院した患者の空いたベッドに半日でもいいからこの救急患者を転床させるというようにしている。さながら新幹線の空席情報管理のように空いたところに少しでも入れるという形で最大限ベッドを有効利用させているのである。しかしここまで努力してこれでも潰れてしまった病院もあるのである。今の保険点数制度ではよほどの経営努力をしないとやっていけないというおかしな世の中なのである。そしてもっておかしなことは、「ベッド稼働率20%、社員以外診ません」でやっていける病院が存在するということである。まさに羨ましい限りである。