牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

三世紀に亘り問屋を営む升本総本店の徒然を毎日更新!!商品情報からビアガーデン・試飲等イベント情報、酒文化経済・書評等々!

酒類販売の需要関数

2007-10-03 10:53:22 | 附属酒類経済研究所
書物ではないけれど、酒に関する(情報も入った)経済レポートのご紹介です。

内閣府政策統括官(経済財政分析担当):政策効果分析レポートNo.22「規制改革の経済効果-利用者メリットの分析(改訂試算)2007年版-」です。

内閣府政策統括官(経済財政分析担当)は昔の経済企画庁、この役所の面白いところは、「オーソライズ」とか意識せずに、成果や間違いをどんどん公表しちゃうところ。GDPの「ごめんなさい、間違ってました」など、他の役所では考えにくいです。

で、内容ですが、さまざまな規制(緩和)の効果を、定量的に評価しようというものです。
酒についての結論は結構単純で、「免許の緩和等の規制改革は価格の低下を通じ、消費者にメリットを与えたが、消費者の需要量の減少が価格低下以上に生じており、マクロ経済的な消費者余剰は低下している」というもの。

酒屋にとっては面白くもなんともない結果ですが、これについては機会を見て詳説します。

個人的に興味深かったのは、その前提として作成された需要関数。
ビール類、清酒、果実酒で作成されています。
その決定係数が高い! 修正済みでそれぞれ0.877、0.979、0.961です。
つまり、かなりの精度で、需要量が説明(予測)できてしまうということ。

ただ、パラメータを見ると、ビールと果実酒は価格に加えGDPも効いているのに、清酒は価格のみ、しかもタイムトレンドが二次関数で効いています。また、果実酒も、「急増ダミー」を置いているなど、ちょっと「あてものゲーム」になっている気もします。

じっくり読んで、エッセンスを吸収しましょう。

(担当:附属酒類経済・文化研究所)

ランキングにエントリーしてみました。都度クリック!!→人気ブログランキングへ

升本総本店
http://e-masumoto.com/default.aspx


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする