牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

三世紀に亘り問屋を営む升本総本店の徒然を毎日更新!!商品情報からビアガーデン・試飲等イベント情報、酒文化経済・書評等々!

「1Q84]ではなくて、、、、もしも僕らの言葉がウィスキーであったなら

2009-06-17 16:50:27 | 酒の本棚(書評?)
村上春樹の「1Q84」、本当に売れているみたいですね。

という訳で、「1Q84」に出てくるお酒のことなど、と思ったのですが(例えば最初にカティーサークのハイボールが出てきます。時代的には石川ひとみのCMの頃です)、ちょっとひねって、




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新潮文庫の、写真と文章の、100ページほどの小さな本。

前書きによれば、「ウィスキーの匂いのする小さな旅の本」となっています。

アイルランドでの黒ビールとウィスキーの旅を文章でまとめた、ものですが、ご本人は、、、


もし僕らのことばがウィスキーであったなら、もちろん、これほど苦労することもなかったはずだ。僕は黙ってグラスを差し出し、あなたはそれを受け取って静かに喉に送り込む。とてもシンプルで、とても親密で、とても正確だ。しかし残念ながら、僕らはことばがことばであり、ことばでしかない世界に住んでいる。


とおっしゃっています。

でも例外的に、ほんのわずかな幸福な瞬間に、僕らのことばはほんとうにウィスキーになることがある。そしてぼくらは-少なくとも僕はということだけれど-いつもそのような瞬間を夢見て生きているのだ。もし僕らのことばがウィスキーであったなら、と。

はい。


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