見出しには少し驚きました。
米、ワイン王国・仏を抜く 13年消費量、初のトップ
【パリ=共同】葡萄・ワイン国際機構(OIV)は十三日、パリの本部で記者会見を開き、二〇一三年に米国が国別のワイン消費量でフランスを抜きトップに立ったとする統計を発表した。ロイター通信によると、米国が首位に立つのは初めて。
だ、そうです。
米国の消費量は約二百九十一万キロリットルで前年比0・5%増だったのに対し、フランスは前年比で6・9%減の二百八十一万キロリットルにとどまった。
「アメリカ恐るべし」ですね。
でも、記事はこんな風に続いていました。
ただ一人当たりでみると、フランス人は一週間にボトル一・二本を消費するが、米国人はその六分の一程度という。
フランス人の一人当たりの消費量は〇二年から十一年の間に約20%減少したのに対し、米国は17%増と猛追。OIVのジャンマリ・オラン事務局長は「フランスでは、かつてはよくワインを飲んだが飲酒習慣が変化している。米国ではワイン人気がどんどん高まっており消費人口も多い」と説明した。
なるほど、あくまで「一人当たり」ということですね。
(よく中国ってそうなりますよね)
国別の消費量は三位がイタリア、四位がドイツ。日本は十位以内にランクされなかった。一三年の全世界のワイン消費量は二千三百八十七万キロリットルで前年比約1%減だった。
ちなみに、記事の横には上位10カ国が出ていました。
(OIVのサイトには、プレスリリースのパワーポイントまで出てました。)
1位:米国
2位:フランス
3位:イタリア
4位:ドイツ
5位:中国
6位:英国
7位:ロシア
8位:アルゼンチン
9位:スペイン
10位:オーストラリア
1~7位まで、見事に国連安保理の常任理事国と(日本を除く)日独伊三国同盟国、ですね。
ちなみに、OIVのプレスリリースでは、生産量についても出てました。
イタリアが一番
それにしても、東京新聞の見出しは「驚かせて目を惹く」という意味では良いと思うのですが、内容を正しく伝えるという意味ではもう一つかも。
ちなみに、他の新聞はとみると、
米、国別ワイン消費で仏抜く 1人当たりでは仏に軍配(時事通信)
とか。まあ妥当ですよね。
伝えることは難しい、です。