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M&Aでミャンマー市場を手に入れたキリンビール、ゼロからベトナム市場に取り組むサッポロビール

2015-08-21 10:07:26 | 附属酒類経済研究所
                           
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先日、サッポロビールさんがベトナムでビールを自社生産している!ということに触れましたが、昨日の日経には同じインドシナ半島の国のこんな記事が。



こちら


キリン、ミャンマーのビール最大手買収 新興国開拓急ぐ  そうです。






ネットにも同じ記事が出ていました。

 キリンホールディングスは19日、ミャンマーのビール最大手、ミャンマー・ブルワリー(MBL)を5億6千万ドル(約697億円)で買収したと発表した。今後3年で1.8倍と急拡大が期待できるミャンマー市場で、シェア8割を握るMBLを傘下に収め成長の原動力とする。日本のビール市場が縮小するなか、新興国開拓を急ぐ。

 シンガポール飲料大手、フレイザー・アンド・ニーブ(F&N)からMBL株式の55%を取得した。残りの株式を保有するミャンマー国軍系複合企業、ミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)と共にMBLを経営していく。
 MBLは主力ブランド「ミャンマー・ビール」などを軸にミャンマーで圧倒的なシェアを誇る。ビール市場規模はまだ日本の26分の1、1人当たり消費量は12分の1だが、高成長が期待できる。調査会社ユーロモニター・インターナショナルによると、ビール販売額は2015年予測の3億7500万ドル(約467億円)から18年には8割増の6億7500万ドル(約840億円)に拡大する見通し。



記事によればミャンマーの現在のビール市場(ここでは販売額)は467億円とのこと。
先日触れた、サッポロさんが進出したベトナムのそれは3,000億円とも8,000億円とも言われていますから、現状では一桁小さいことになります。



(量は二桁違うというソースもある)


ただ、キリンさんが買収したMBL社はミャンマー市場で絶対的なシェアを持っており、2014年9月期の売上高は約250億円とのこと。
(ただし、上掲の日経の記事では「ミャンマー市場でシェア8割」とあるので、そこから計算すると373億円)


どちらが本当かはわかりませんが、キリンさんはこれだけでの市場を手に入れたわけです。


サッポロビールさんのベトナム進出は、工場建設から始まる、ゼロからのスタート。
進出時の事業計画では、当面のマイルストーンとして2019年に売上128百万USドル(250億円)とされていたので、キリンさんは買収によってこの額を一気に追いつき、追い越したということになりますね。


まさに「M&Aは時間を買う」というのを地で行っています。
その意味では、やはりキリンさんの方が商売上手、という気がする。


ただ、サッポロさんがベトナムで得ようとしているのは「サッポロの(美味しい)ビールの市場」であり、キリンさんがミャンマーで得るものは「金額規模としてのビール市場」です。


判官びいきかもしれませんが、サッポロさんの姿勢の方に共感するなぁ。。。



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