牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

三世紀に亘り問屋を営む升本総本店の徒然を毎日更新!!商品情報からビアガーデン・試飲等イベント情報、酒文化経済・書評等々!

ホッピーの話(酒の本棚)

2007-10-13 10:02:03 | 酒の本棚(書評?)
このブログ、昨日までのジャンル別記事数を見てみました。

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酒の催事等ご案内(自社物件)(13)
酒の紹介(9)
酒の本棚(6)
酒の情報(酒エトセトラ)(16)
その他(3)
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別に調整型の性格、というわけではないのですが、やはりバランスは気になります。
と、いうわけで、少ない「酒の本棚」をちょっと重点的に。

先月の新刊です。

石渡美奈(2007):社長が変われば会社は変わる! ホッピー三代目、跡取り娘の体当たり経営改革、阪急コミュニケーションズ、253p.

酒の本、というより、ビジネス関連書。舞台があの「ホッピー」です。

5年間で年商3倍を達成した、跡取り娘のサクセスストーリーです。
率直に言って、成功の精神論はちりばめられているものの、具体的なプロセスに乏しいので、直接ビジネスに反映、という性格の本ではありません。
でも、改革の精神の重要性はひしひしと伝わってきます。

弊社でもホッピーは取り扱っていますが、やはり「商品の地力」があります。
地力あってこその改革の成功、だと思います。
デパートでの試飲会も面白そう。
持ちかけてみますが、ホッピーさん、如何ですか?

--写真は「黒ホッピー」



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サッポロドラフトワン「スパークリング アロマ」(新製品の紹介)

2007-10-12 09:05:26 | 酒のご紹介
冬だけのドラフトワン「スパークリングアロマ」限定発売!!

ちょっと面白い商品です。
サッポロ・ドラフトワンの季節ものが登場です。

葡萄と同じ土壌で採れたホップ「ネルソンソーヴィン」を使い、「スパークリングワイン感覚」を謳うなど、新ジャンルを開拓したサッポロらしく、新ジャンルであることを活かした思い切った提案です。
度数は4.5%と低め。

「鍋に合う」「きりっと辛口・度数も高め」というのが多い冬モノの中、どこまでいけるか、楽しみです。



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ベルギービール「ヒューガルテン」到着!!!

2007-10-11 07:55:23 | 酒の情報(酒エトセトラ)
ベルギービール「ヒューガルテン」到着!!!


言葉通りです。

日本に入ってこない!という理由で品薄状態が続いていた、ベルギービールの「ヒューガルテン・ホワイト」。

一説には製造工程での問題、また一説にはアメリカ需要による割り当て減少、などと言われていましたが、輸入業者さんのご尽力により、久々に入荷致しました。

多種多様なベルギービールの中で、必ずしも保守本流、というイメージはでありませんが、ホワイトビールで度数も高すぎない、この「ヒューガルテン」がベルギービール人気の牽引役であるのは疑いもない事実。
先日開催した銀座松屋さんのフェアでも、人気者でした。

入荷状況は今後も予断を許しませんが、とりあえず当店では一定量を確保致しました。お取引先にあまりご迷惑をかけずに済みそうです。

やれ、やれ。

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分福@京王百貨店聖蹟桜ヶ丘店(催事等紹介)

2007-10-10 08:03:07 | 酒の催事等ご案内(自社物件も違うのも)
京王百貨店・聖蹟桜ヶ丘店での試飲販売です。



以前ご好評を博した群馬は館林、分福酒造さんの試飲販売。
このたび、京王デパートの聖蹟桜ヶ丘店で開催して頂けることになりました。

今回は季節の「純吟ひやおろし」、「狸カップ」など、特徴のあるラインナップとなりました。
明日、10/11(木)~10/17(水)まで。
(担当:関本)
<無事終了致しました。皆様、ありがとうございます>



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酒の文明学(酒の本棚)

2007-10-09 14:22:21 | 酒の本棚(書評?)
お決まりの書誌情報から

サントリー不易流行研究所編(1999):酒の文明学、中央公論新社、228p.

帯にはこう記されています。
「たかが酒」というなかれ。酒の哲学、文化史、経済学。
遊び心と最高の思索、知的洗練が創り上げた「酒学」。

内容は5編の酒に関する論考です。タイトルは下記の通り。
・酒の文化、酒場の文化
・酒と社交
・ボルドーワインとナポレオン三世
・酒と経済
・酔いの現象学

ちょっと昔の新書(最近の新書は雑誌みたいなものも多い!)的な内容で、むちゃくちゃ難しくはないけど、一流の筆者がきちんとした知見をふまえ著しています。

19世紀フランスではワインは全国区の酒でなかった、とか、酒は所得が増えてもそれと同じ伸びでは増えないが、逆に減っても減らず、必需品的な動きを示す、とか、「へぇー」という話を、根拠と共に知ることができます。

特に、「酒と経済」は今、私が整理しはじめた内容にも近く、思いきり参考にさせて頂こうと思っています。
他のものも面白い!

ちなみに、帯の正面には「極上『酒学』」と書かれていますが、言いえて妙。
さすが、文化のサントリー、です。



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韓国の日本酒(その1)

2007-10-08 15:30:38 | 酒の情報(酒エトセトラ)
知人から、三連休を利用して韓国に行くという話を聞きました。

「お土産は?」「マッカリ!!」という定番のやり取りですが、ふと、「日本酒ってあるのかな?」と気になりました。

普通に考えれば、日本酒造りの基本的な技術は大陸、朝鮮半島経由のはずですから、彼らにとって、日本酒はfamiliarなもののはずですが、いかんせん、入ったことがないので、知りません。

と、思って、JETROのホームページを見てみたら、「韓国向け日本酒輸出の際の現地の輸入規制および留意点について」というQ&Aがありました。
その最後の方に「現状」が記されています。

「韓国での日本酒(清酒)の市場規模は、年間販売額約1,000億ウォン(約120億円)ですが、現地生産している清酒最大手1社が市場の90%を占めています。残り10%が、現地の他メーカーと日本からの輸入清酒となっています」

だそうです。
ふーん、統制があるわけでもないのに、そんな状況なのでしょうか。
もう少し、調べてみましょう。

--写真は少し調べた結果の「chongha」

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今日から世間的には三連休。

2007-10-06 09:01:35 | 附属酒類経済研究所
弊社は本日土曜日は営業致します。
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日本酒の味わいの表現

2007-10-05 09:42:19 | 酒の情報(酒エトセトラ)
我々の役割の一つは、小売業、消費者の方々にそれぞれの商品の特徴を伝えること、そして、良いものを良いと知って頂くこと。

試飲販売もその一つのツール。
「百聞は一見にしかず」という意味でとても有用。
ただ、百聞の効果も馬鹿にしたものではない、ということで、日本酒の味わいの表現を考えはじめました。

まずは、「うまい酒をうまいと知ってもらうために」です。
その第一歩として、とある本の「お勧め銘柄」の味わいの表現を抜書き致しました。

本の名前は特に記しませんが、個人的には共感するところの多い本です。
ちなみに、私もベストに挙げたいと思っている白鷹超特選(純米吟醸)は、次のように評されています。
「熟成した旨みを感じる骨太の酒で、燗をしてやわらかな酸が食べ物とよく調和する」
確かにそうですね。以下はその他のお勧め銘柄の抜書きです。


・骨格のしっかりした造りで、酸があまり出ていない分だけ、ややキレが不足しているが、やさしい旨みがある。

・旨みに溢れている。かといって、嫌な味は一切せず、口に含んで喉を通るときに妨げるものは一切ない。しっかりした骨格で、燗をすると酸と旨みのバランスが絶妙になる。

・旨みのあるやわらかさの中に、しっかりとした酸を感じられ、小魚などによく合う。○○(銘柄)はどの酒を飲んでも、独特のコクがあり、それが嫌味になる一歩手前で止まっている。燗をつけるとそのコクが旨みに変わる。

・インパクトは少ないが、落ち着いた味わいの中にほのかな甘みが感じられる綺麗な酒。酸がもう少し出ていると、さらにバランスがよくなるはず。

・芳醇であるが雑味が少ない綺麗な味わいがまず感じられる。喉を通ると、高い酸味による切れあがりで、口のなかに爽やかさが残る。

・酸が少ないのでキレという点では物足りず、また後味が残るので垢抜けしないが、燗をすればしっかりとした味わいが旨みに変わり、酔い心地は快適だ。

・酸がそれほどは出ていないので、インパクトは弱いが、落ち着きがある。燗上がりして飲み飽きしな酒だ。


以上、ただの抜書きですが、これを見ると、評者の好みや、その表現スタイルがなんとなく見えてきます。そしてこれを言語工学的に「第三者がどのように感じるか」、あるいは「日本酒度や酸度等の定量的パラメータと比べるとどうか」等の分析を行うことで、いろいろなものが見えてきそうです。

こんなこと、誰かやっていないかなぁ。


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純米酒ファンド

2007-10-04 09:18:54 | 酒の情報(酒エトセトラ)
純米酒ファンド、というのを新聞で見かけました。

酒屋なのに新聞で初めて知るなんて、という気もしますが、それはそれとして。

「全量純米酒ファンド 神亀ひこ孫ファンド」というそうです。
一口5万円で210口、計1,050万、期間は4年間で、売上げ本数による分配金(maxで5%くらいらしい)のほか、現物での投資家特典。

既に募集終了とのこと。

そりゃ、そうでしょう。マニア垂涎の神亀さん。そしてリスキーな酒を作るわけではないのですから、周辺の破綻リスク等の方が心配になるくらいです。
そもそも、ファンドを組成せずとも投資する人はいるはず。

もちろん、この運動には先があるはずで、それが何か、が注目。有名な蔵が作るリスキーな酒か、あるいは地方の名もない蔵が全量純米に向けた取り組みを支援するものか。
個人的には後者に期待したいです。

ただ、酒屋になる以前にちょっとだけ(本当にちょっとだけ)、エコファンド(環境にやさしい企業のファンド)の組成に関わったことがあるのですが、損得だけを考えると、結果として一番得をするのは手数料等を稼げる人たちなんですよね。
そんなことにならないよう、このファンドの成長を見守りたいものです。

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酒類販売の需要関数

2007-10-03 10:53:22 | 附属酒類経済研究所
書物ではないけれど、酒に関する(情報も入った)経済レポートのご紹介です。

内閣府政策統括官(経済財政分析担当):政策効果分析レポートNo.22「規制改革の経済効果-利用者メリットの分析(改訂試算)2007年版-」です。

内閣府政策統括官(経済財政分析担当)は昔の経済企画庁、この役所の面白いところは、「オーソライズ」とか意識せずに、成果や間違いをどんどん公表しちゃうところ。GDPの「ごめんなさい、間違ってました」など、他の役所では考えにくいです。

で、内容ですが、さまざまな規制(緩和)の効果を、定量的に評価しようというものです。
酒についての結論は結構単純で、「免許の緩和等の規制改革は価格の低下を通じ、消費者にメリットを与えたが、消費者の需要量の減少が価格低下以上に生じており、マクロ経済的な消費者余剰は低下している」というもの。

酒屋にとっては面白くもなんともない結果ですが、これについては機会を見て詳説します。

個人的に興味深かったのは、その前提として作成された需要関数。
ビール類、清酒、果実酒で作成されています。
その決定係数が高い! 修正済みでそれぞれ0.877、0.979、0.961です。
つまり、かなりの精度で、需要量が説明(予測)できてしまうということ。

ただ、パラメータを見ると、ビールと果実酒は価格に加えGDPも効いているのに、清酒は価格のみ、しかもタイムトレンドが二次関数で効いています。また、果実酒も、「急増ダミー」を置いているなど、ちょっと「あてものゲーム」になっている気もします。

じっくり読んで、エッセンスを吸収しましょう。

(担当:附属酒類経済・文化研究所)

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和漢朗詠集(酒の本棚)

2007-10-02 08:43:20 | 酒の本棚(書評?)
白楽天が詠った燗酒、「原典(に近いもの)」をあたってみました。

王朝のアンソロジー、和漢朗詠集です。
川口久雄訳注(1982)の、601ページの講談社学術文庫です。
解説によれば、編んだのは藤原公任、成立は1018年のようです。

立春や納涼、落葉、炉火といった春夏秋冬の項目から、風、雲、松、猿、管弦、交友、恋、など、さまざまな分類でのアンソロジーです。
その中に「酒」という項目も立てられており、12の詩歌が収められています。

また、全編に目を通すと、その他の場所にも「酒」に関する詩歌が収められています。
例えば件の白楽天の燗酒

林間煖酒焼紅葉 石上題詩掃緑苔

は「酒」の部でもなく「紅葉」の部でもなく、「秋興」の部に入っていました。

普段、詩歌とはかけ離れた生活を送っていますが、たまに「パラパラ」と眺めてみるのも良いものです。
また、千年前の文化を伝えるものがある、ことに驚きと感謝、です。



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国産の老酒

2007-10-01 10:54:45 | 酒の情報(酒エトセトラ)
国産の老酒、というのはあるのでしょうか?
先日、白楽天が燗酒を詠ったことに触れました。
彼の地での燗酒は恐らく老酒で、「それなに?」という我が国の貴族たちもいたはず。
もちろん、輸入したものを飲んだ人もいたでしょうが、理屈上は我が国でも作れるはず。実際のところ、どうなんでしょう。

で、技術の進歩した現代を考えてみました。
ちょっとネットで調べたら、、、国産の老酒、ありました。
永昌源のものです。
でも、ホームページの商品説明、ちょっと微妙です。

「この『老酒』は、中国由来の製法をもとに永昌源独自の技術で醸造されている、日本の風土が育んだお酒です。日本人の味覚に合うよう香り、うま味を追求しました。」

その他のメーカーは、すぐには見つかりませんでしたが、やはり国産はブランディングやコストも含め、難しい、のでしょうか。


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