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牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

三世紀に亘り問屋を営む升本総本店の徒然を毎日更新!!商品情報からビアガーデン・試飲等イベント情報、酒文化経済・書評等々!

豊島園ではなくて、「新宿園」。ご存知ですか?

2020-12-12 19:30:05 | つぶやき、ささやき、ぼやきに歯ぎしり
                           
                           【公式HPはこちら↑】




今日のジョギングは、家人の買い物時指示で新宿方面へ。


大木戸門の辺りを過ぎ、江戸を離れ内藤新宿エリアに入ると、神社があちらこちらにあるのですが、やはりメインはこちら。





花園神社です。
境内には町会ごとの(神輿の?)倉庫があるのですが、??なことが。





新宿一丁目とか二丁目、三光町とか。馴染みのある町名を記した倉庫が並んでいるのですが、その中に、「新宿園」という銘板が。
(ちなみに並びは、三光町-新宿園ー番衆町、です)





「新宿園」って何?と、帰宅してから調べてみると、大正末期、(旧)厚生年金会館の西側の一万坪に開発されたエンターテインメントエリアのようです。

残念ながら園地そのものは数年で閉鎖されたようですが、町会としては今でも残っているようですね。


いやぁ。同じ新宿区に居ながら、初めて知りました。
犬も歩けば、ですね。


で、そのまま走って新宿三丁目まで行って、お得意先でもある、大阪屋さんのビル(丸井です)の裏で、こんなものが。







「焼酎のススメ」だそうです。


BEAMSのビルのようですが、残念ながらお店は自体は開店前。

謎のまま、帰ってきました。





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シャンパンに自家製カラスミ? @軽子坂上

2020-12-11 19:58:36 | 神楽坂とインテリジェントロビーの徒然
                           
                           【公式HPはこちら↑】







先日、軽子坂の中腹で干物を作っている!と話題にしましたが、今日は軽子坂の上流部というか、大久保通りに向け道が曲がっているところにある、シャンパンバルさんの前。





ミュズレ(王冠)のDIYではなくて、こちら









これ、ずいぶん大きいけど「カラスミ」みたいですね。
(もしかしたら自分が知っているカラスミはミニ版?)


大きい上に分量もたくさん(これまでの人生で食べてきた量より多そう)あるのですが、素朴な疑問として、シャンパンバルでカラスミ?なのでしょうか。

確かにイタリアンではスライスしてレモンとかオリーブオイルをかけたりして出てきますし、シャンパーニュもコクのあるものは合う、とも言われていますが、こちらのお店はシャンパンバルと言っても実際には他のスパークリングや、赤白スティル(泡無し)ワイン主体のお店ですから、敢えて、という気もします。
(個人的にはやはり日本酒だし、ワイン系ならシェリーかな)

確認しようと思って「食べログ」を見てみたのですが、メニューにそれらしきものはない

実は同じ建物の違うお店のものなのか、それとも新メニューなのか、気になりますね。

帰り道でもありますし、寄ってみようかしら。




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鏡割りの激減で、樽酒とともに「枡」も厳しい状況のようですね。ということで、「枡(マス)パーティション」です。

2020-12-10 20:15:01 | 酒の道具など
                          

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コロナ禍による結婚式やお祝いイベントなどの相次ぐキャンセルで、ウチでも「樽酒」の売り上げが激減

その影響で「枡」の需要も激減しているようで、それを挽回!しようという商品のようです。


ニュースサイトの記事。





パーティション 升を脚部に使い温かみ 大垣

飛沫(ひまつ)防止用のアクリルパーティションの脚部にヒノキの升を使った「マスパーテーション」を、岐阜県大垣市の升製造・販売「大橋量器」が発売した。新型コロナウイルスの感染が広がる中、パーティションを温かみのある質感で仕上げた。
 アクリル板は幅60センチ、高さ55センチ、厚さ2ミリで、脚部分に国産ヒノキの1合升2個を使用。升には物が収容でき、飲食店でお手ふきや紙ナプキン、オフィスならペンやふせんなどを入れて活用できる。コロナの終息後は、アクリル板を外し、升をメニュー立てやメモスタンドなどとして再利用できるとしている。




別のサイトにはプレスリリース的なものもあって、他の写真などもありました。




ナプキンやおしぼりを収納できるそうです。




実際に大垣市内のバルで使用されているようです。確かにマッチしますね。




レジでのお客様との金銭のやり取りもできます、けど、、、、



気になるお値段ですが、パーテーション開口なしで6,000円(税別)、パーテーション開口ありで6,500円(税別)だそうです。

ちょっと高くないですか?というか、これならDIYできそうな気がしてきた。

冬休みの宿題に、神楽坂枡で作ってみましょうか。



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酩酊事故の激減はコロナ影響?

2020-12-08 17:53:03 | 附属酒類経済研究所
                          

                           【公式HPはこちら↑】



今日は朝から江東区のお客様にお邪魔した後、午後一で日比谷に。

日比谷駅でこんなポスターを発見。





ホームで起こる人身傷害事故のうち、2人に1人がお酒に酔ったお客さまです


毎年この時期に各鉄道などで共同して行っている「プラットホーム事故0(ゼロ)運動」のポスターですね。

「恒例の」と思いつつ、「2人に1人が」というのがちょっと気になりました。

何年か前、こちらでも話題にした気もしますが、見つからなかったので、過去のポスターを探してみました。



平成27年のもの(5年前)


ここでは「63.5%」となっています。
(「半分どころじゃあない」という記憶があった)


もう一つ、昨年のポスターもありました。





こちらは「約6割」です。

「63.5%」⇒「約6割」ときて、今年は「2人に1人」ですから、ずいぶん急に減っていますね。

ホームドアの設置がどんどん進んでいますから、その影響もあるでしょうし、コロナの影響もちょっとはあるかもしれません(恐らく年度データなので、2月、3月などはほぼゼロ?)。

年度初めからコロナ影響のある令和2年度は、さらに激減しているかも。
そうなったらポスターはどんな感じになるのでしょうか。




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櫻正宗さん?白鶴さん?  銘酒「江戸一」、江戸の昔は誰が造っていたのでしょうか?(大塚の居酒屋じゃないよ)

2020-12-07 21:10:11 | 酒の情報(酒エトセトラ)
                          

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昨日話題にした、歌川国貞の「隅多河雪見の若手達」

墨堤にすっくと立っている若者の手にある酒樽のラベルに注目したとことまでで終わってしまいましたが、そのラベルを拡大してみると、こんな感じ。






「江戸一」とあります。

「江戸一」というのはかすかながら、聞いたことがありますね。
ちょっと手元の資料を探してみると、嘉納家(白鶴)さんが作られているお酒で、商標自体は江戸(東京)のある問屋さんが持っていたようですね。
(ちなみにその資料によれば、ある時期までは「惣花」や「日本盛」も白鶴さんで造られていたようです(つまり、西宮酒造=日本盛さんが製造を始めたのは時代が下ってからで、商標登録は1897年らしい)


ただ、ネットで調べると櫻正宗さんのサイトに「江戸一」というお酒がありますね。





“江戸一”は、江戸時代に江戸で一番と好評を得た当社の小印です。酒造りに適した「山田錦」をふんだんに用い、淡麗でやや辛口の米のうまみを最高に引き出した本格純米酒です。


これだけ読むと櫻正宗さんのモノ、とも読めますが、上の話とはちょいと違います。どうなんでしょう。
(ちなみに、大正年間のお酒の銘柄の資料には、この商標は横浜市日の出町の酒屋さんがお持ちと書かれています)


それはさておき、自分の場合、「江戸一」というと、お酒の銘柄ではなく、大塚の居酒屋「江戸一」さんですね。

「東京○大居酒屋」に必ず出てくる、お酒は白鷹「褒紋正宗」で有名なお店ですが、「まだあるよね」とネットで見たら、「惣花」の燗酒でも有名だったんですね。知らなかった。。。。。

久々(本当に久々です)に行ってみようかなぁ。




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向島で興味深い浮世絵を見た。

2020-12-06 21:41:41 | 附属酒類経済研究所
                           
                           【公式HPはこちら↑】







隅田川を渡って向島の辺りを走っていると、立派な神社(&庭園風の敷地+広場)がありました。

「牛島神社」という神社なのですが、寡聞にして知らず、でした。

帰ってから調べてみよう、と思いながら走っていると、すぐそばにこんな建物が。




「すみだ郷土文化資料館」とあります。
神社について何かあるかな?と休憩がてら、お邪魔しました。

牛島神社についても色々教わったのですが、それとは別に興味深かったのは、「すみだの情景―秋・冬ー」という企画展示。

歳時の浮世絵などが展示されていたのですが、その中に「隅多河雪見の若手達」という画がありました。

傍に写真撮影の可否とかが書いていなかったので逡巡したのですが、隣の戦災の展示のところに「戦災の展示の写真は撮影はご遠慮~」とあったので、こちらは良いと(勝手に)解釈し、パチリ。





若い衆がすっくと墨堤に立っているのですが、その手にはお酒が入っていると思われる樽が。

で、その樽には「●●●」というラベルが貼ってあります。

ということで、以下次号。




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七賢さんのにごり酒@明治神宮 昔の大嘗祭に献上したお米と同じ水田で栽培された?そうです。    

2020-12-05 18:32:34 | 酒の情報(酒エトセトラ)
                          

                           【公式HPはこちら↑】




夜9時からのNHKのニュースの直前は、関東甲信越のローカルニュース

なんとはなしに見ていたら、こんなのが。






「明治天皇ゆかりの『にごり酒』」
というテロップ。
??ですが、ニュースによれば、150年前の明治天皇の即位の際の「大嘗祭」に献上した米と同じ水田で栽培された酒米を用いたにごり酒、ということです(結構難しい)。

醸造したのは、山梨の「七賢」さん。





こちらも結構難しい経緯説明だったのでうろ覚えですが、明治天皇がこの地に行幸された際に宿泊したのが七賢さん、という経緯のようで、11月の「新嘗祭」に奉納されたということです。
(「今回、明治神宮からの依頼で」ということも言っていたような気がする)





七賢さん、この前話題にしたIWCへの出展・受賞や、スパークリング清酒「awa酒』、あるいは古酒などにも積極的に取り組まれていますし、同時にメディアへの働きかけも頑張っておられますよね。
これも「150年前に献上したお米(食用米でしょう)と同じ水田の酒米」というややこしさからも、その一環だと思われますが、ローカルとはいえNHK、これは効果的な宣伝になりますね。


ただ、ウチのご縁の「白鷹」や、新川の加島屋さんの「惣花」もそうですが、伊勢神宮や皇室にお納めしているお酒を一般に売るなどは(畏れ多くて)できないでしょうし、あまり露骨に宣伝、というのも難しいような気もします。

ただ積極的な七賢さんなので、色々な展開があるのかもしれませんね。

売りだしたら、一度味見したいものです。




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百恵さんは「美サイレント」 こちらは「微アルコール」 美味しさ求めて先祖返り?アサヒビールさんの「ビアリー(BEERY)」

2020-12-04 18:10:15 | 新製品のご紹介(評判・評価)
                          

                           【公式HPはこちら↑】





休日のお昼に自分でスパイスカレーとか作って食べる際、「ビールをグビグビッ!」などとも思うのですが、昼から飲むのもなぁ」と自制することがしばしば。

とはいえ、ノンアルコールビールだと味気ないし、というときに良いかもしれません。





アサヒビールさんの「ビアリー(BEERY)」という新商品。

ある意味画期的とも思われるのは、こちら。






アルコール度数が0.5%未満で、法律上はアルコールではなく、「清涼飲料水」として扱われるんです。
実際、昔からある、ビールを醸造してからアルコールを取り除くタイプのノンアルコールビール(レーベンブロイのアルコールフリーなど)はこのジャンル

ただ、製法上、どうしてもアルコールがわずかながら残ってしまうというのも事実で、これに対しそもそも発酵させずに味をビールテイストにしたのが「キリンフリー」
「世界初のアルコール分0.00%のビール風味炭酸飲料」としてマーケティングを展開し大当たりし、各社もそれに続き、今では日本のノンアルビールのほとんどはこうした「0.00%の味だけビールの清涼飲料水」となっています。

そんな中、先祖がえりともいうべき、今回の「アサヒ ビアリー」

「0.5%のアルコール」をむしろ売りにして、「味わい」「コク」「飲みごたえ」などをアピールしています。

確かに車を運転するのでなければ、0.5%のアルコールでも美味しければそのほうが良いですよね。
(実際には1本飲んでも酒気帯びにはならないし、オロナミンC1本より含有量は少ないと思う)

来年3月のデビューに向け、今からプロモーションを行うようですが、さてさてどうなるか。

気になるし、味見もしてみたい。
今日のお昼に、と一瞬心が揺らいだのですが、我慢我慢。
明日土曜のお昼にでも試してみましょう!
(味見したらレポートします)




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食レポの極北? 「飲み込むという所作がまるで不要に感じるかのようにのどの奥に収まる」三重の酒

2020-12-03 21:02:48 | 附属酒類経済研究所
                          

                           【公式HPはこちら↑】



昨日の続きなので、画像は無し。

「酒類の地理的表示」に名乗りを上げている産地の、制度上の「酒類の特性について」の記載。


昨日の記事では、3行くらいで、当たり障りのない、どこでも当てはまるような表現、というニュアンスで書きました。

(例)
山形の清酒は総じて、やわらかくて透明感のある酒質を有している。
その中でも、純米酒・本醸造酒は酸味や旨味が調和した、ふくよかで巾のあるやわらかな味わいを有している。また、純米吟醸酒・吟醸酒は、やわらかな口あたりと果実様の香りとの調和により、透明感が更に感じられる。


ただ、そんな声が聞こえたのでしょうか
令和の時代になると、そんな「三行アピール」から様相が変わったようです。

その第一号が、「三重」です。

三重の清酒は総じて暖かみがあり、芳醇な酒質を有している。
 口に含んだ瞬間から旨味を感じさせる滑らかな舌触りにより芳醇さを感じさせる反面、甘味や辛味はいずれも穏やかであるため、液体の温度によらない暖かみが口の中に広がっていく。同時に、爽やかな酸味が砂浜に寄せる波のように静かに鼻に抜けていき、飲み込むという所作がまるで不要に感じるかのようにのどの奥に収まるため、透明感のある余韻となる。
 例えば魚介類等の脂分が少なくたんぱくな味わいの食材と合わせることで、食材の旨味が酒の旨味と相まってほどよく強調されるとともに、食材の臭みが爽やかな酸味により覆い隠されることから、特に貝類や甲殻類などと共に食中酒として楽しむことができる。



「飲み込むという所作がまるで不要に感じるかのようにのどの奥に収まるため」など、ほとんどポエムの世界です。


で、その後の、最新の「利根沼田」はというと。。。。。

利根沼田の清酒は、総じて透明感のある味わいの中に、適度な旨味を感じること ができる酒質である。

口当たりには、爽やかな酸味や旨味を伴ったコクを与える苦みを感じながらも、 その後に、この地域で収穫された原料米特有のまろやかな旨味や甘みが膨らむとと もに、アルコール感の切れが良いためアルコール度数に比してアルコール感を感じ ないことから、透明感がある味わいであると言える。

また、余韻には雑味の無い旨味や甘みに加え、締まりを与えるほのかな苦みが感 じられることから、苦み、旨味や酸味を中心とする味の食材との相性がよい。

香りはつきたての餅のような米由来の香りの他、酵母により形成されるグレープ フルーツ、白桃、黄色いリンゴ、バナナ、メロンやライチを中心とする果実様の香 りに加え、杏仁豆腐様の風味を感じることができる。さらに、味わいの余韻と一体 となって、青草や新緑を連想させる香りも感じることができる。

色調は、総じて透明感のある淡いゴールドがかったクリスタルを基調とする。余韻で感じる苦みが春野菜を連想させ、この地域で収穫される蕗のとう及びタラ の芽等の山菜並びに青物野菜が持つ苦みとの相性がとても良い。また、○○○○の 清酒由来のアミノ酸は、この地域の特産品である畜産物(豚肉、牛肉、鶏肉)を用いた料理の動物性タンパク質由来の旨味と相まって料理の味を引き立てる。

いやぁ、先輩方の「3行アピール」からかなり発展し、「十数行アピール」になっています。

でも。これで産地を当てられる人は、プロでも100人に何人いるのか


今後、地理的表示をとろうとする地域の無意味な衒学的食レポハードルが上がることを考えると、何だかなぁ、と思ってしまいます。


能書きは良いので、うまい酒、下さい。



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「利根沼田」が日本酒の地理的表示に名乗りを上げるようです。

2020-12-02 15:02:03 | 附属酒類経済研究所
                          

                           【公式HPはこちら↑】



業界紙に出ていたので、現物を見てみました。





行政が制度を作る際などに、広く住民の意見を聞くために設けられている「パブリック・コメント」制度(通称「パブコメ」)。

今回のパブコメは「酒類の地理的表示として利根沼田を指定する件(案)に対する意見募集」です。

「酒類の地理的表示」というのは、地名表示等の際に一定の基準を決め、それによって地域ブランドを確立・保護するもので、清酒の場合、「日本酒(日本という地名)」や「白山」「山形」「灘五郷」「はりま」などが既に認定されています。

今回は「利根沼田」という地域が名乗りを上げた、というもの。

「利根沼田」、、、、、個人的には尾瀬の玄関口や関越から見える典型的な河岸段丘の場所としてよく知っているのですが、一般的には知名度が高いとは言えません

業界の人でもこの地名だと??でしょうが、この地理的表示を構成する「川場村」という名前には「ピン」とくるのではないでしょうか。
(今回の地理的表示も、アクティブに活動されているあの蔵元さんの力も大きいのではないでしょうか)

で、その「地理的表示」のためには、「この地域のお酒はこんな特徴がある」と言わなければならないのですが、これって結構難しいですよね。

例えば、既存の例で挙げた「白山」「山形」「灘五郷」「はりま」などはこうです。
(「 ⑴ 酒類の特性について 」を引用・列挙)


白山の清酒は総じて、米の旨みを活かした豊かなこくを有している。
その中でも、純米吟醸酒・吟醸酒は、穏やかな果実様の香りとほどよい酸味を有し、豊かな味わいとこくが相まって、飲み手に品格を感じさせる。

山形の清酒は総じて、やわらかくて透明感のある酒質を有している。
その中でも、純米酒・本醸造酒は酸味や旨味が調和した、ふくよかで巾のあるやわらかな味わいを有している。また、純米吟醸酒・吟醸酒は、やわらかな口あたりと果実様の香りとの調和により、透明感が更に感じられる。

灘五郷の清酒は総じて、味わいの要素の調和がとれており、後味の切れの良さを有している。その中でも貯蔵したものは、秋上がりして香味が整いまろやかさを増して飲み飽きしない酒質となる。
 また、純米吟醸酒・吟醸酒は、華やかな果実様の香りと幅のある味わいが相まって香味の調和が整うとともに、更に後味の切れの良い酒質となる。

はりまの清酒は、総じて口当たりは柔らかく優しい丸みがあり、苦み渋みが少ない繊細なコクと豊かな香味のふくらみを有している。また、兵庫県で生産された酒米の山田錦を用いて健全に育成した麹を使用することにより、醪において心地良い酸味が付与され、後味が軽快な酒質となる。
 特に、純米酒、本醸造酒はこく、香味及び酸味のバランスが取れた飲み飽きしない酒質となる。また、純米吟醸酒、吟醸酒は華やかなリンゴの様な果実様の甘い香りが心地良い酸味と調和することにより、更にのど越しの良い酒質となる。



いや、「○○の清酒は総じて、○○であって、、」という枕草子のような同じ出だしが続きますが、これ、地名を隠して当たる人がいたら大したものですね。

また、認定順に並べているのですが、後に来るほど表現も難しくなるのか、行数も増えていっています。

こんな諸先輩を見てきた「利根沼田」は「どんなお酒です」と言っているのでしょうか?

以下次号!です。




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酸いも甘いもなんでもござれ。一ノ蔵さんの商品ラインナップ。

2020-12-01 13:22:17 | 附属酒類経済研究所
                          

                           【公式HPはこちら↑】



ちょっと話題にしたIWC(インターナショナルワインチャレンジ)SAKE部門の入賞酒を見ていて、全ての出品酒が受賞されたという東北の雄、一ノ蔵さんのサイトを見ていたら、ラインナップの紹介のところで、こんな絵が。





お酒の味わいを2軸で表すというもの。
以前こちらでも軸の取り方などに触れましたが、一ノ蔵さんは「軽快/豊潤」という軸と「柔らかい/キレがある」という2軸。


これら軸の妥当性・納得性は色々な見方があると思いますが、それでは一ノ蔵さんのお酒はこの軸だと、どんな辺りに載ってくるのかなぁ、と思って、「全商品を見る」モードにしてみると。。。。




お、、、




お、、、




お、、、



お、、、、、、、









なんと!ほとんど全ての領域をカバーしています。


これにも色々な見方があると思いますが、自分としては「やはり日本酒は技術の賜物なんだなぁ」と感じます。
逆にその視点から言うと、ワインのような畑がどうの、といった農業製品ではない

ともすれば最近の蔵元さんは「テロワール」とかワインのようなことを話されますが、テロワールでこんな全領域制覇は不可能です。

どちらの方向に行くのでしょうかね。
ちょっと考えた、火曜日の午後、でした。




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