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昨日の続きなので、画像は無し。
「酒類の地理的表示」に名乗りを上げている産地の、制度上の「酒類の特性について」の記載。
昨日の記事では、3行くらいで、当たり障りのない、どこでも当てはまるような表現、というニュアンスで書きました。
(例)
山形の清酒は総じて、やわらかくて透明感のある酒質を有している。
その中でも、純米酒・本醸造酒は酸味や旨味が調和した、ふくよかで巾のあるやわらかな味わいを有している。また、純米吟醸酒・吟醸酒は、やわらかな口あたりと果実様の香りとの調和により、透明感が更に感じられる。
ただ、そんな声が聞こえたのでしょうか。
令和の時代になると、そんな「三行アピール」から様相が変わったようです。
その第一号が、「三重」です。
三重の清酒は総じて暖かみがあり、芳醇な酒質を有している。
口に含んだ瞬間から旨味を感じさせる滑らかな舌触りにより芳醇さを感じさせる反面、甘味や辛味はいずれも穏やかであるため、液体の温度によらない暖かみが口の中に広がっていく。同時に、爽やかな酸味が砂浜に寄せる波のように静かに鼻に抜けていき、飲み込むという所作がまるで不要に感じるかのようにのどの奥に収まるため、透明感のある余韻となる。
例えば魚介類等の脂分が少なくたんぱくな味わいの食材と合わせることで、食材の旨味が酒の旨味と相まってほどよく強調されるとともに、食材の臭みが爽やかな酸味により覆い隠されることから、特に貝類や甲殻類などと共に食中酒として楽しむことができる。
「飲み込むという所作がまるで不要に感じるかのようにのどの奥に収まるため」など、ほとんどポエムの世界です。
で、その後の、最新の「利根沼田」はというと。。。。。
利根沼田の清酒は、総じて透明感のある味わいの中に、適度な旨味を感じること ができる酒質である。
口当たりには、爽やかな酸味や旨味を伴ったコクを与える苦みを感じながらも、 その後に、この地域で収穫された原料米特有のまろやかな旨味や甘みが膨らむとと もに、アルコール感の切れが良いためアルコール度数に比してアルコール感を感じ ないことから、透明感がある味わいであると言える。
また、余韻には雑味の無い旨味や甘みに加え、締まりを与えるほのかな苦みが感 じられることから、苦み、旨味や酸味を中心とする味の食材との相性がよい。
香りはつきたての餅のような米由来の香りの他、酵母により形成されるグレープ フルーツ、白桃、黄色いリンゴ、バナナ、メロンやライチを中心とする果実様の香 りに加え、杏仁豆腐様の風味を感じることができる。さらに、味わいの余韻と一体 となって、青草や新緑を連想させる香りも感じることができる。
色調は、総じて透明感のある淡いゴールドがかったクリスタルを基調とする。余韻で感じる苦みが春野菜を連想させ、この地域で収穫される蕗のとう及びタラ の芽等の山菜並びに青物野菜が持つ苦みとの相性がとても良い。また、○○○○の 清酒由来のアミノ酸は、この地域の特産品である畜産物(豚肉、牛肉、鶏肉)を用いた料理の動物性タンパク質由来の旨味と相まって料理の味を引き立てる。
いやぁ、先輩方の「3行アピール」からかなり発展し、「十数行アピール」になっています。
でも。これで産地を当てられる人は、プロでも100人に何人いるのか。
今後、地理的表示をとろうとする地域の無意味な衒学的食レポハードルが上がることを考えると、何だかなぁ、と思ってしまいます。
能書きは良いので、うまい酒、下さい。
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