瀬戸内寂聴さんの「生きることば あなたへ」を読む。
冒頭に「あなたの悩み、苦しみを、どうかわたくしに話して下さい。そうしてこの本の中から、わたくしの答えを探して下さい。」とあり、それだけの自信を持ったことばとはどんなものであろうか、と開いてみた。
読んでみると本当にその通りで、どの頁を開いても正座して聞き行ってしまいそうなことばが並んでいる。魂を磨きながら長く生きているということはそういうことなのだろうか。「殊玉の」と言ったら失礼になるのだろうか。
つたない記憶であるが、瀬戸内さんが仏門に入ったのはたしか52歳ぐらいであったのではないかと思う。
その前は小説家一本であった。
これもつたない記憶なのだが、当時瀬戸内さんは不倫をしていて、相手の男性は瀬戸内さんと奥さんの間を週に半々で過ごされていた状態だった。(とどこかで聞いた。)
そして、52歳のある日、エイヤー!と尼さんになってしまうのである。
これもいつかどこかで見たか読んだかしたのだが、インタビューで「あの時に何故出家されたのですか?」と訊かれて瀬戸内さんは「なんでかしら?更年期だったんでしょうかねぇ~勢いで出家しちゃったのよ」とカラカラカラと笑って答えていた。
とは言うものの、そんな簡単な答えではないと私は図々しくも勝手に推測する。
当時はさらに頑なな世の中である。不倫をしそれを小説として世に出すなんて、並大抵のことではない。
相当な世間からの批難もあったと思うし、それ以上にその恋愛を貫く厳しさがあったと想像する。それでも書いて書いて書き続けたのは、当時の瀬戸内さんなりの正義感ではないかと思う。
恋愛は決して生易しいものでないのは、そのことばにも現れる。
「男女の間の渇愛は、水を飲んでも飲んでものどの渇きが止まらない状態」とこの本のどこだったかで書かれている。飲めば飲むほどノドが渇くのだと言う。
それから逃れるためには一度死ななければならなかった。
「仏門に入ったことで一度私は死んだのです」みたいな言葉もここにはある。
単純に、どっちが悪い、どっちが得か損か、相手の欠点、あんな相手だったら、など、そんなものが見えて計算がたっているうちは別れるのは難しくない。それを理由にすれば済むからである。
そうでなくなってくると別れる理由がなくなってくる。相手が一方的に言ってくれれば済むが、自分からは言えなくなってくる。
苦しい恋愛、辛い世間体、しかし別れても後の後悔や辛さもおそらくそれ相当のものだと想像される。だから、どちらかが死なねば、もう絶対届かない遠い所にいかなければ、これは終わらないと判断されたのではないだろうか。
(実際にどこかの本で、こうしなければこのままこの状態がずっと続くと思いました、と書かれている。)
瀬戸内さんが仏門に入った時の世間の声を私は幼すぎて知らないが、ほれざまあみろ的なものもあったと想像される。そう思う人はそう思っていくしかない。
最近うすうす感じていたけれど、この本を読んで、人は所詮1人で寂しいものなのだ、と確信した。
男女の愛情なんて、その時その時のものでしかなく、例えいっとき捕まえたって、どんなに思っても、何をしても、永遠に100%手には入らない。むしろ少し距離をおいて、求めず放っておかないと続かないものなのだろう。
だとしたら、いったい何の意味があるのだろう。
結婚もしない、共に築きあげるものが何もない男女の中なんて。
いつか別れるしんどさを味わうためなのか。
そう思うと、結婚届と言う紙きれ一枚がとても重要なものだと思うのである。
先のことは何の約束も約束はできないけれど、私はたぶんこの先、もう誰かを好きになることはないと思う。
ひとりを、自分だけを見つめて安心したいから。
ひとりにならなければ、いつも傷ついていなければならないから。
冒頭に「あなたの悩み、苦しみを、どうかわたくしに話して下さい。そうしてこの本の中から、わたくしの答えを探して下さい。」とあり、それだけの自信を持ったことばとはどんなものであろうか、と開いてみた。
読んでみると本当にその通りで、どの頁を開いても正座して聞き行ってしまいそうなことばが並んでいる。魂を磨きながら長く生きているということはそういうことなのだろうか。「殊玉の」と言ったら失礼になるのだろうか。
つたない記憶であるが、瀬戸内さんが仏門に入ったのはたしか52歳ぐらいであったのではないかと思う。
その前は小説家一本であった。
これもつたない記憶なのだが、当時瀬戸内さんは不倫をしていて、相手の男性は瀬戸内さんと奥さんの間を週に半々で過ごされていた状態だった。(とどこかで聞いた。)
そして、52歳のある日、エイヤー!と尼さんになってしまうのである。
これもいつかどこかで見たか読んだかしたのだが、インタビューで「あの時に何故出家されたのですか?」と訊かれて瀬戸内さんは「なんでかしら?更年期だったんでしょうかねぇ~勢いで出家しちゃったのよ」とカラカラカラと笑って答えていた。
とは言うものの、そんな簡単な答えではないと私は図々しくも勝手に推測する。
当時はさらに頑なな世の中である。不倫をしそれを小説として世に出すなんて、並大抵のことではない。
相当な世間からの批難もあったと思うし、それ以上にその恋愛を貫く厳しさがあったと想像する。それでも書いて書いて書き続けたのは、当時の瀬戸内さんなりの正義感ではないかと思う。
恋愛は決して生易しいものでないのは、そのことばにも現れる。
「男女の間の渇愛は、水を飲んでも飲んでものどの渇きが止まらない状態」とこの本のどこだったかで書かれている。飲めば飲むほどノドが渇くのだと言う。
それから逃れるためには一度死ななければならなかった。
「仏門に入ったことで一度私は死んだのです」みたいな言葉もここにはある。
単純に、どっちが悪い、どっちが得か損か、相手の欠点、あんな相手だったら、など、そんなものが見えて計算がたっているうちは別れるのは難しくない。それを理由にすれば済むからである。
そうでなくなってくると別れる理由がなくなってくる。相手が一方的に言ってくれれば済むが、自分からは言えなくなってくる。
苦しい恋愛、辛い世間体、しかし別れても後の後悔や辛さもおそらくそれ相当のものだと想像される。だから、どちらかが死なねば、もう絶対届かない遠い所にいかなければ、これは終わらないと判断されたのではないだろうか。
(実際にどこかの本で、こうしなければこのままこの状態がずっと続くと思いました、と書かれている。)
瀬戸内さんが仏門に入った時の世間の声を私は幼すぎて知らないが、ほれざまあみろ的なものもあったと想像される。そう思う人はそう思っていくしかない。
最近うすうす感じていたけれど、この本を読んで、人は所詮1人で寂しいものなのだ、と確信した。
男女の愛情なんて、その時その時のものでしかなく、例えいっとき捕まえたって、どんなに思っても、何をしても、永遠に100%手には入らない。むしろ少し距離をおいて、求めず放っておかないと続かないものなのだろう。
だとしたら、いったい何の意味があるのだろう。
結婚もしない、共に築きあげるものが何もない男女の中なんて。
いつか別れるしんどさを味わうためなのか。
そう思うと、結婚届と言う紙きれ一枚がとても重要なものだと思うのである。
先のことは何の約束も約束はできないけれど、私はたぶんこの先、もう誰かを好きになることはないと思う。
ひとりを、自分だけを見つめて安心したいから。
ひとりにならなければ、いつも傷ついていなければならないから。
遠い昔にドロドロした地獄を歩んだ方と今の姿の振幅の度合いががあまりにも大きい方ですね。
確かに、仏教の中には、………そういう考えが有るようであります。
現実に犯罪の限りを尽くしたという噂のある暴力団の幹部が出家を許されるという事態もあったとか、
考えられない 常識があるようです。出家すれば、逮捕は愚か、過去の罪は許されるんでしょうか?
普通の仏教徒の一人であるつもりの私なんかにはとても分からない、理解不能のことがあることです。
自分さえしっかりすれば良いことでしょう。
某組の元ヤクザの出家された人と、この女性作家とは違うことなのでしょうが………。
多くの人々に今でも影響あることを思うと、この女性作家はいよいよ持って、私には分からない謎です。
ただただ、釈尊のお教えを自分に学び、天寿を全うして自らの仕事を全うしたいと願うのみです。
お暇な時ご覧くださいませ!おやすみなさい~。
同じようなご意見をメールでもいただきました。
過去にあれだけのことをしておきながら、今は説法してTVなどに出ているのが信じられない、と思われる方もいるとのことで、なるほどそういう見方もあるなぁと思ったところです。
私的には例えば不倫のようなことも、何も体験のない普通に家庭におさまっている方が「不倫なんて何してるのよ!アンタは」と怒っても当事者にはあまり説得力はない。
しかし、過去にそのような経験をつんで酸いも甘いも気持の分かる人が「そうなのよね、でもね」と語り合う方が悩める人は救われる、説得力は倍増すると思います。
最終的に天罰は神様が与えるもので、我々が誰かを罪人云々と言える権利があるのだろうか。
ちなみに瀬戸内さん、過去にあれだけドロドロした体験?をしながら、今は不倫を「人を傷つけるよからぬこと」としています。
でもそういう人間っぽい所が、また私は好きだったりします。
メッセージ、今回は全部読めました。
前回、メールアドレスをいただいてからお返事を書きましたが届いていましたか?
届いていれば良いのですが。。
メッセージ、私とてもうれしいです。
kaoさんにとても合っていると思いますよ。
しかし、ほんとに偶然のタイミングでしたね。
この瀬戸内さんの本、お勧めします。アマゾンのレビューでも高い点数をつけた方が多い本です。
お返事を返せばいいのかわからなかったため延び延びになってしまっていました;;届いていました、お礼遅れてもうしわけありませんんん。
メッセージ、ご理解いただいてとても私も嬉しいです、本当にありがとうございます。とてもあっていますか??有難うございます、頑張ってきますね。瀬戸内さんの本、図書館で探してみます!それではお風邪にお気を付け下さい^^!
kaoさんにとても合っている方向性だと思います。
素直で心が優しいkaoさんなので、人をひきつける魅力があると思います。
応援してますよ。^^
TVでもノロウィルスが流行っているみたいですね。
kaoさんも気をつけてくださいね。
官能小説家だと思っていたし それなりのスキャンダルも多かったから。
先輩の今東光さんの相談して仏門に入ったとか。
昔 お付き合いしていた方が今東光さんの親戚でしたのでsakeさんの瀬戸内寂聴さんを読んで思い出しましたよ 彼の事や若い頃を
今となっては全てが楽しい思い出です
私は宇野千代さんも好きなんです。^^
あの方も若い頃は「官能小説家」と思われたようで、派手なスキャンダルもいろいろあったようですね。
お二人に共通するのは「信念を貫いて正直に生きる」ところでしょうか。
それが恋愛がらみだったのでスキャンダルと言われるようになってしまったのかなぁ・・なんて思います。
それより!!
みみさん、昔お付き合いしていた方がいらしてたんですね。(^_^;)
それはいるとは思いましたけど、みみさんの元ご主人以外の恋の話を聞くのが初めて?なのでとても新鮮でした。
楽しい思い出・・すてきな方だったのでしょうかねぇ。^^
本当に手も握った事がないのよ
でもお互いがモヤモヤ~~と「好き光線」を出していたのはわかりましたよ
結局 遠距離になって自然消滅。
当時は携帯もPCも無い時代でしたからね
何となく互いが好きと言う状態・・・一番楽しい恋愛なのかもしれませんね。^^
昔は電話も家にかけるしかないから、家族に分かってしまうし敷居が高かったですよね。
手紙も堅苦しいし、遠く離れてしまうとそれきりになってしまうことが多かったような。
今は恋愛1つをとってもお気軽に便利にできるようになったのかもしれません。
昔は駅の待ち合わせも、伝言板でしたからね。(^_^;)
まるでジグゾーパズルみたいなまどろっこしい、連絡方法でしたよね。