きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

父の「鼻紙」

2012-07-08 | 父の記録と母の思い出
父の所に行った。

今日の昼食は味付けご飯にてんぷらが乗っている。
それを箸でかきこみ食べていた。
(目が悪いのでかきこむようにしてでないと食べられないのだ。)

今日は食いっぷりが良く、ご飯もだんだん少なくなったので、付け合せのとろろ風サラダをどんぶり(の隙間から)の中に入れた。それも父は食べていった。
やがて底の方に残ったご飯は箸ではすくえなかったので、スプーンに持ち替えさせるとそれも食べた。(いつもはここまで食べる前に腹が満たされて食べなくなるのだが。)
お吸い物の麺を入れると、それもそのまま食べた。

お吸い物のお茶碗を持たせるとグイグイと半分ぐらいまで飲み、「もういい」と言うので、あとゼリーだよと持たせるとパクパク食べ、それは気に入ったようで、最後底の方に少し残ったゼリーもカップの向きを動かし何度も空振りしながらもすくい取って食べた。


数日前、スーパーで妹に会った。
「婦長さんの話だと最近は立つのを嫌がる」そうである。
前はトイレも介護士さんに付き添われながらもヨチヨチ歩いていたのが、今は歩くのを嫌がり座ったままなのだと言う。
だから体重も少し増えたみたいよ、このごろ車いすに座ってるでしょと言う。

kekeのこともおじいちゃんに話したよ、と妹は言う。
孫の報告は一応してるそうである。
もう記憶はおろか、理解さえままならないと思って何も言わない姉とは大違いである。

私は妹に「面会に行く時はどのぐらい居るの?」と尋ねた。
う~ん30分ぐらいかな、と妹は言う。
何度も同じ話の繰り返しだし、他にやらなきゃならない事がいろいろあるからね、と言う。
そうだよね、と私も言った。


父は食事をしていると、いつも鼻水が出てくる。
今日もまったくその通りで、途中から食べにくくなるようだ。
今日は「鼻紙」と言って、手を伸ばしてきた。

そうだ、鼻紙だ!!

今まで渡しながら「ティッシュだよ」とか「チリ紙だよ」と言ってきたけれど、何か変だ変だと違和感があったが、そうそう鼻紙。
父はこれを鼻紙と呼んでいたのであった。
これからはそう呼ぼう。


同じテーブルのおばあさんが東京音頭を歌いだした。
♪踊る踊るなぁら、ちょいと東京音頭ヨイヨイ♪と言う歌である。
父も一緒に口ずさみ、一番が終わるとスチャラカチャンチャン♪と間奏まで口ずさんだ。

どういうわけだろう。
今日はおばあさんの東京音頭が終わらない。
終わっても終わっても、また最初から歌い続けるのである。
すると父も♪スチャラカチャンチャンと後を続けるのである。
頭の中をぐるぐる回り続けているのだろうか。

6回か7回それが繰り返されたあたりで私は席を立つことにした。
また来週である。




4 コメント

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>つきみさん (sake)
2012-07-08 14:21:31
つきみさんは舅さんと姑さんを看ていらっしゃるんですね。

私も入れ歯や尿タンクなんて気持悪くてできません。。。
かき出すなんて絶対ムリです。(涙)
それができるんだったら、最初から医療系の仕事を目指してます。

父もこの所立つのを嫌がるそうです。
父の入っている所は「やれることはできるだけやらせる」と言う方針なので、時折様子をみながら指導してくださるとは思いますが。。。

長く生きていてほしいけど、本人が立てないできないと言うものをどこまでやらせるのが良い事なのか、何とも難しいですよね。自宅だったらやらせられないと思います。

便秘も長く続くと心配ですよね、でも自分でもよおせるうちはいいけど・・介助が必要になるともう・・・・。

そう言う話を耳にすると、介護に関してはホントに人より楽にさせていただいていると思います。
とある時期から、人ってどうしてこんなにいろんな課題を背負わなくてはならないのか、と思います。

心臓ペースメーカー。。心臓に別のモノが取り付けられていると、不安ですよね。
携帯の電波が良くないって言うアレですか。
たしかに私でも不安で外出できなくなるかも。。

年を取るのが怖いです。(涙)
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>みみさん (sake)
2012-07-08 14:13:17
みみさんは利用者さんのお話をいつも繰り返し聞いていたんですね。
毎回同じ話になりますよね?^^;
お仕事とは言え大変だと思います。
昨日は東京音頭で頭がグルグルになりそうでした。
私はまだそれが苦痛になります。悟りきれません。^^;

そうなんです、父も新しく覚えた歌はすぐに忘れてしまって、昔の歌は今でも覚えてます。
童謡なんて、歌っているのは聴いたこと無いのにたまに歌ってます。
子供の頃の歌は覚えているんですよね。

新しい思考回路は切れるけど、古い思考回路はいろんな配線を探してつながる・・・そうなんですね。

父の所に行くたびに「いつかは自分もこうなる」と身を持って感じます。
だから行動が欲張りになるんですよね。

父も母も元気なころ、幸せそうで良かったなぁと思います。
私も子供からそう思われたいです。子供を大切にすることも大事だけど、自分の人生も大切にしたいです。
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歩かないとダメ。 (つみき)
2012-07-08 12:00:48
私の両親は早くに亡くなったので子供の頃は貧乏で小遣いも貰えず家事をさせられ辛かった分、親の介護を見ずに済みました。
結婚して直ぐに姑の入退院が始まったので
何かあると長男の嫁ですから 付き添いました。舅の入歯の洗浄や尿タンクを見ただけで失礼ですが、吐き気を催し涙目になりましたが 何度かやっているうちに「私にも出来るじゃ」思いました。
先日も姑が便秘が5日も続き下剤が利かないから病院に連れて行ってと頼まれた。
その際の看護婦さん しまいには掻き出すと言ってくれ私にはとっても出来ない行為。
sakeさんのお父様も足が弱くなったのですね。姑は心臓ペースメーカーにしたにもかかわらず 生きて行くのに自信がないと外出しなくなったので 筋肉は落ち 座って立ち上がる力がなくなり踏ん張りが利かない。運動はしない。食べない便秘、病院に行くを繰り返しそうです。
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なとなく(^_-)-☆ (みみ)
2012-07-08 08:38:08
お父様と入居者さんたちの光景が浮かびました。
そしてニンマリしています。


同じ話の繰り返しは仕事柄 経験していますしね。
もう1000回くらい聞いている話も
「今まで誰にも言った事が無いけどアンタにだけは教えるね」
ですよ~

でも嫌いじゃないんだわ~ これが


言い間違いを正すと
「なんで知ってるの
の反応も毎回の事です。

それにしても さっきの事は覚えていなくても何十年も前の事は鮮明に覚えているのには驚きですね。

思考回路の配線?が日々 切れていってるそうです。
だから新しい記憶は途切れるけど古い記憶はいろんな配線を探して繋がるとか。

そう言われると納得しますね
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