Sightsong

自縄自縛日記

ヨハネス・バウアー+ペーター・ブロッツマン『Blue City』

2017-03-26 09:27:59 | アヴァンギャルド・ジャズ

ヨハネス・バウアー+ペーター・ブロッツマン『Blue City』(Trost、1997年)を聴く。

Peter Brotzmann (tarogato, as, ts, b-flat cl)
Johannes Bauer (tb)

1997年、大阪でのライヴ録音。同じ年の来日時に、御茶ノ水のディスクユニオンの売り場の上、たぶん4階でのインストアライヴを観た。(いまのJazz Tokyoとは違い、駿河台下に通じる坂の途中・明大の向かい側にあった。ロリンズの『Saxophone Colossus』が大きな看板になっていた。)

当時は「ブレッツマン」表記も多く(Brotzmannの「o」にウムラウトが付いているため)、チラシもそうだったような気がする。

ブロッツマンのCDを聴いてはいたがナマで観るのははじめて、ヨハネス・バウアーにいたっては名前も初耳という状況。よくわからずそこに行き、ヨーロッパのエネルギー・ミュージックに圧倒されてしまった。実は地獄の一丁目だったのかもしれぬ。

本盤を聴きながら、20年前の記録であってもその魅力はまったく失われていないと感じる。バウアーは顔を真っ赤にしてひたすら愉しそうにトロンボーンを吹き、かれを動だとすれば、静のブロッツマンはわけのわからないカオティックな辻説法。何が驚いたかと言えば、かたちの整備への拘泥や、感情の吐露に対するバリアといったものを、かれらが、ものの見事に棄て去っていることなのだった。

ところで、本盤の音源テープは、ブロッツマンの「カオス・ボックス」から、日付と場所とが付された形で偶然見つかったそうである。ディスクユニオンの演奏も、誰かがヴィデオカメラで撮っていた記憶がある。それも「カオス・ボックス」にはないか。

●ヨハネス・バウアー
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』(2011年)
アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ『ライヴ・イン・ベルリン』
(2008年)

●ペーター・ブロッツマン
ブロッツ&サブ@新宿ピットイン(2015年)
ペーター・ブロッツマン+佐藤允彦+森山威男@新宿ピットイン(2014年)
ペーター・ブロッツマン@新宿ピットイン(2011年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』(2011年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Soldier of the Road』(2011年)
ペーター・ブロッツマン+佐藤允彦+森山威男『YATAGARASU』(2011年)
ハン・ベニンク『Hazentijd』(2009年)
バーグマン+ブロッツマン+シリル『Exhilaration』(1996年)
『Vier Tiere』(1994年)
ペーター・ブロッツマン+羽野昌二+山内テツ+郷津晴彦『Dare Devil』(1991年)
ペーター・ブロッツマン+フレッド・ホプキンス+ラシッド・アリ『Songlines』(1991年)
エバ・ヤーン『Rising Tones Cross』(1985年)
『BROTZM/FMPのレコードジャケット 1969-1989』
ペーター・ブロッツマン
セシル・テイラーのブラックセイントとソウルノートの5枚組ボックスセット(1979-86年) 


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