JR東日本が造った豪華寝台客車「夢空間」の保存車両を訪ねてきました。3種類各1両が造られたうち2両は埼玉県三郷市にあって
昨年11月に125ccバイクで訪ねたんですが、今日は残りの1両を訪ねたのです。場所は東京の下町・木場。時間があったので門前仲町の深川不動尊、富岡八幡宮に寄ってから訪れました。レストラン「
ア・タ・ゴール」の一部としてこの車両が使われています。道路の角にあるのですが植え込みが育っているため車体の全容が見えないのはちょっと残念、そのぶん風情があるとも言えます。食事は車両に隣接の仮設っぽいエリアで。ガラス窓越しに車両が見えるのは良いです。食器は実車で使われていたもの。店内にはオリエントエクスプレス関連のポスター(たぶん復刻版)が飾られていますが、それ以外に鉄道の旅を想起させるものはありません。料理はさすがに上々の味。
食後の飲み物は場所を移動し、「夢空間」車両でいただきます。「夢空間」として造られたのはラウンジカー・ダイニングカー・デラックススリーパー。ここに残された車両は元々デラックススリーパー(寝台車)であり、レストランとして利用するのであればダイニングカーの方が良いのだろうが、そこは譲渡の経緯とかあるのだろう。従って外観は当時の雰囲気を残し程々にメンテナンスされているものの、内部は間仕切り壁だけ残し、ベッドを撤去しテーブルと椅子を置いたようです。それなりに雰囲気は残っていました。また寝台特急「北斗星」に連結されていた当時の写真もあり懐かしく思いました。
オーナー(シェフ)は鉄道車両そのものに思い入れがあるわけではなさそうで調度類も年代的あるいは費用的な問題から一口に「オリエント・エクスプレス」と言ってもV.S.O.E.とノスタルジックO.E.とE&Oとがごっちゃになり統一感のないのが残念でしたが、そこまで判る客はそう多くはないでしょうし、そもそも何で置いてあるのがオリエント(ワゴン・リ)の車両じゃなくてJRの車両なんだと突っ込むのは野暮と言うものでしょう。詳細はどうあれ、かつての豪華客車が形を変えてでも活用されていることは喜ばしかったです。遠い将来、「ななつ星」車両もこうして維持されることがあるのでしょうか。