日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【本】渡部陽一著 「戦場カメラマンの仕事術」(光文社新書)

2017-07-31 20:48:32 | 本・映画・展覧会
 何となくボーっとした表情、口を開けばゆったりとした口調で柔らかい雰囲気。テレビで何度か見た多くの人は「こんな戦場カメラマンもいるのか」と感じるのではないか。少なくとも自分にはそう見えた。だが、本書の扉の著者ポートレートの印象は全く異なる。引き締まった口元、鋭いとまでは言わないまでも、緊張感を湛えた目。あぁこれが「現場」での顔なのだなと思った。撮影用のポーズだとすれば見事なものだ。

 本書は著者が自身の経歴の過程で学び身につけてきた、現地で取材活動を行うに当っての準備内容や判断基準について書かれている。どっこいこれが一般的な社会人にも通用する概念を多く含んでいる。もちろん海外の取材相手と日本人相手とではメンタリティや価値基準、時間感覚は違うのだが、そこを割り引いても十分に通用する。

 本書を読むと著者がきちんと考え準備し行動していることが判る。そして戦場カメラマンでは特に重要な「行く・引く」の判断を冷静かつシビアに行っていることも。残念ながら取材活動中に亡くなったジャーナリスト達にも触れている。そこに無条件な賛同はないことに好感が持てる。死者に鞭うたぬまでも、反省なくして教訓無しと言うことか。

 戦場カメラマンに興味のあるなしに関わらず、他者(社)と協働作業をする人には参考になる言葉の多い本だと思った。

 2017年7月2日 JTA70便(石垣→東京)機内にて読了
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2017年7月14日~18日 【バイク】CB1300SF(SC54)で北海道弾丸ツーリング(1)

2017-07-31 06:58:16 | バイク・自転車
 YBR125(FI)で北海道へ行ったけど、ビッグバイクでも一度は行ってみよう…そんな思いでプランニングしていたら「自分も行きます」と言う友人1名、7月14日、今日から2人で北海道弾丸ツーリング。

 北海道ツーリングのハードルは意外と高い。フェリーのチケットが争奪戦なのだ。席(寝台)ではなく二輪車積み込みスペース。大洗発のフェリーは取れず、仙台発になってしまった…かくして午前はテレワーク、正午になった瞬間に業務報告を送ってシャットダウン、夜の仙台発フェリーに間に合わせるため午後半休で12時半には出発した。

 首都高速の状況を見ると結構混んでいる。5号から外環を回って八潮から常磐道と走る。ちょっと意外だが仙台までは東北道より距離が短いんだね。このさい放射能は気にしない。そう思ったが、日立を過ぎると車は疎らになり、道路脇に「ここの放射線量」なんて表示器が設けられていた。パーキングエリアに入るとエアコン付きの情報コーナーのプレハブが設けられ、幾つかに区切られた区間ごとの放射線量を表示している(写真)。無関心でいられるわけはない。最大量の区間では最少量の区間の30倍の放射線量だ。一般国道は二輪車通行禁止、高速道はOKなのも不思議な話だ。まぁ1回高速で駆け抜けるくらい大丈夫だろう。

 放射線量にナーバスになる人以外にも常磐道を避けるべき理由はあった。いわきから北は対面通行でペースを上げられないのだった。東北道で行けば100km巡航できたが常磐道では70km区間が長い。割と律儀に遵守する工事車両もいて、ストレスになった。常磐道から仙台東部道路に入り仙台空港の脇を通過、この辺の被害についてはあまり深く考えないようにする。仙台港北ICで降りると港は近い。17時半前に到着。偶然にも自分の次の信号で、東北道経由でのんびり来た友人が到着した。ものすごいバイクの数、100台くらい居るかな?宮城ナンバーが多い。直ぐ北海道に渡れて羨ましいなぁ。

 さすがに日も沈んでしまった19時40分、太平洋フェリー「いしかり」出航。同社のフェリーは2013年11月に仙台→名古屋を利用して以来か?あの時は「きそ」だったので今回のフネは初乗船となり何だか嬉しい。ベタ凪ぎ、夕食は船内のディナーバイキングでたらふく食べる。新しいベッドはカプセルホテルのようにシャッターが下りるが、物入れはあるものの従来の二等寝台より置き場が少ない気がする。

 本日の走行距離:約400km
 今回の累計走行距離:約400km

 船中泊


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【写真展】世界報道写真展2017

2017-07-28 06:55:20 | 本・映画・展覧会
 毎年のように訪れている写真展、今年は特にISやテロに関する写真が多かったように感じた。日本の基準では決してマスコミに掲載されることのない血みどろの犠牲者やちぎれ飛んだ手足の現場写真は残酷ではあるが事実を教えてくれる。世界はどうなっちゃうんだろうねと思わずにいられない。悲惨な写真ばかりでなく人々を勇気付ける写真、心が安らぐ写真もある。報道写真に悪性の刺激ばかり求めてはいけない。

 会場に朝日新聞協賛でドローンで撮った日本の紹介コーナーがあった。被災地の光景、素晴らしい景色、ヘリとは違う低高度からの撮影は、まさに「鳥の目」かもしれない。正しく使えば素晴らしい機械なのだが、世の中バカが多くて困りますね。

 2017年7月9日 恵比寿・東京都写真美術館にて
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2017年7月13日 【仕事】図書館でバッタリ

2017-07-27 06:12:51 | 仕事
 明日からバイクでツーリング、今日は滑り込みで買出し。その前に図書館に寄り旅先で読む(かも知れない)本を借りて…と図書館に入ったら、職員に何事か訊ねている来館者の声に聞き覚えが。あれ?会社の鉄道愛好会のメンバー(昨日飲んだのとは違うヒト)だった。何たる奇遇!

 珍しくお会いしたので、そりゃ一杯やろうって話になるでしょう。あー、これで今日は買出し行けないや。仕方ない明日以降は手持ちの品で何とかしのごう。そもそも前夜に買出しなんて考えた自分が悪かった。でもこれで買わずに済ませられればラッキーかも?アクシデントは良い方向に考える。
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【写真展】ダヤニータ・シン展 「インドの大きな家の美術館」

2017-07-26 06:54:37 | 本・映画・展覧会
 インドの有名な女流カメラマン、いや今やカメラマンと言う枠を超えて活動するアーティストと呼ぶ方が正しいようだが、ともかくも彼女の日本で始めての大々的な個展なのだそうだ。

 インドの紹介的な、人々の様子や風景を切り取ったものではなく、むしろ普通は隠されてしまう例えば「ユーナック」と呼ばれる「女装芸人集団」に密着して撮った写真。暴行を受け手足の腫れ上がった自分を写したセルフポートレイトなど、大半がモノクロな作品は社会問題告発的に映る。インド政府に睨まれそうな人だ。

 展示方法がユニークで、通常の壁掛けパネルのほか3つ折りの本棚のような陳列台(兼収納庫)にも多数の作品を展示。この台さえあれば屋外展覧会だって開催可能だ。多くの人の目に触れるよう、どこでも展示会が開けるように工夫した結果だろう。その意欲からも、彼女の並ならぬ熱意が伺えまいか。

 心地良い写真は多くないため、本展を観てインドへ旅したくなる人は多くないかもしれない。だが多くの人にインド社会について考える機会を提供してくれる作品展だと思った。

 2017年7月9日 恵比寿・東京都写真美術館にて
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2017年7月12日 【仕事】鉄道関連講演会

2017-07-25 06:12:00 | 仕事
 会社の人のツテで、とある講演会にもぐりこみ。鉄道関連の話を聞いてきた。講師は元JRの運輸課長で現在は関連会社のシャチョーさん。

 鉄道ダイヤの話がメインとなるはずで、停車を10秒伸ばす工夫とか面白かったのだが時間配分が悪く肝心の部分で時間切れ。確かに会場にはあまり鉄道に詳しく無さそうな感じの聴講者がけっこう居て「配慮」は悪くなかったのだけど、それで「焦点」がぼやけてしまっては。とは言え、そう言うレベルの方々は大いに楽しんだのかな?

 終了後、一緒に聴講した鉄道研究会のメンバー3人で飲みに行って「前半レベルなら我々の誰でも講演できるね」などと勝手なこと言って盛り上がったのだった。
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【本】五十嵐太郎著 「美しい都市・醜い都市」(中公新書ラクレ)

2017-07-24 20:24:57 | 本・映画・展覧会
 父が以前「オレは都市工学…都市計画をやってみたかった」と言ったのを聞いたことがある。それが何で英文専攻で最終的に外資系企業かね。それはさておき、旅先の町を歩いて、日本に戻ってくると自分も街づくり…できれば区画整理のレベルから、やってみたいと思うことはある。

 美しい、醜いって何だろう。広告以前に袖看板がある時点で日本の街並みって好きじゃないのだけど、でも歩いてると便利なのよねアレ。新宿歌舞伎町や大阪道頓堀の壁を埋め尽くす広告には嫌悪感を覚えるが(同じ理由でN.Y.のタイムズスクエアも好きではない)、でもああいうのを好きな人は居る。日本橋川に覆いかぶさった首都高速の高架橋は醜悪だし地下化しようという話がくすぶっているけれど、一方で首都高の巨大なジャンクションが近未来的と作品に取上げる海外の映画監督が居たりもする。仮に多数決で良し悪しを決めたところで、その評価軸は時代とともに変わるだろう。

 そんな結論の見えない脳内ディベートを本書はひきおこしてくれた。平壌(北朝鮮)が(見方によっては)美しい都市かもしれない、と言うのは行った事はないが納得できる。ワタシ雑然ってあんまり好きじゃないのよねぇ…著者に共感するか否かは関係なく、刺激を与えてくれる本だと思うので町や建物に興味ある方は一読を。

 2017年6月30日 通勤電車にて読了
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【写真展】総合開館20周年記念 TOPコレクション 「いま、ここにいる」

2017-07-24 06:52:44 | 本・映画・展覧会
 リニューアルによる長期休館と、自分の出向とで恵比寿の写真展がすっかり縁遠くなってしまった。一念発起してチケットを買ったは良いがそれを忘れている始末。ふと思い出してみると「今週末までじゃねえかあぁ!」かくして出歩きたくない日曜の都内に居るわけですハイ。せっかく来たので開催中の3展すべてを観る。

 本展は「平成をスクロールする 春期」だそうである。このあと夏期、秋期と続く三部構成で平成を描いてゆく構想らしいが、展示されている作品をみても平成と言うアイコンは存在しない。撮った人間はアレ撮ったの平成ひとケタの頃だったナとか思いだせるのかもしれないが、殆どの写真は平成だか昭和だか見分けなどつかない。有名なカメラマンかどうかも判らないため、平成の世を席捲した人の作品だと思い出すこともできない。

 なんだか、写真(カメラマン)業界の内部史を見せられた気がした。残る2回も来るつもりではいるけど、あまり期待しない方が自分には良いのかな…。

 2017年7月9日 恵比寿・東京都写真美術館にて
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【写真展】特別企画写真展 「PENTAX KPの世界」

2017-07-21 19:46:39 | 本・映画・展覧会
 2月に発売されたカメラ「KP」を色々なカメラマンが使って撮った作品展。いずれも大伸ばしのプリントで、メーカーの自信が伺える。事実、入ってすぐ飾られている戦闘機の写真を見ると細部までブレもボケもせずきちんと撮られており、いまどき製品の解像度の高さと合焦の速さに驚く。あ、ちなみにKPはAPS-Cらしいぞ。何が違ってどう凄いのか知らんけど(笑)。

 会場内の一貫したテーマは「KPで撮ったこと」だけなので、風景あり静物あり生物もあり情景もあり…でごちゃ混ぜ。それはそれで結構楽しい。いずれにしても露光や発色が良いのって撮って楽しいだろうね、そのぶん考える苦労もありそうだけど。

 2017年7月9日 リコーイメージングスクエア新宿にて
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2017年7月9日 【食べ物】恵比寿・吉兆

2017-07-21 06:50:35 | 食べ物・飲み物
 新宿で写真展を3つ観て恵比寿でアウトドアショップ内をウロウロしていたら昼を回ってしまった。写真展の前に食事しておこう。ときどき行ってた魚料理の店、さすがに休日はやってなかったか…ふと見ると道路の反対側に「休日サービス500円」の文字、もうそこで良いや。

 すこぶる暑い日だったけど味噌ラーメンをオーダー。「あーい」と返事はするがニコリともしないオッサンと、輪を掛けて寡黙な雰囲気のオヤジさんと二人で協働で作る。一人が麺を茹でたりスープを準備したり、もう1人は炒め物選任のようだ。

 味噌こそ出来合いの業務用なんだろうが結構コクあり濃い味、麺は白っぽいが中太でもっちりした食感で「早茹で対応」ではない。玉葱は入ってないものの野菜炒めもそれなりに量があり、結果的には非常に食べ応えあり味も悪くない、500円と考えれば超お勧めなクオリティ。メニューは見なかったが平日は幾らで出しているのだろうか?多少は量や質を変えているんだろうか?「そこで良い」なんて言って失礼しました。また休日に行くことがあったら他の味のも試してみたいです。
コメント (2)
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