数年前、30年以上ノーメンテで使ってきたギターをリフレッシュした時に世話になった店員さんが担当でしかも我がフラットピッキング心の師匠・西山隆行さんが講師と言うセミナーが開催されると聞き、勇んで(?)参加した。「各自ギター持参ください」とあったが会場は駐車場渋滞もしばしば発生する場所、まぁダメなら見てるだけでもと思いバイクで参加、店員さんが万が一に備え持参した私物をお借りした。ありがとうございました…
「バンドの中で活きるアコギのサウンドメイキング」と題したセミナー、言われてみれば一々ごもっともなのだが、きちんと纏まって説明されることは少ないと思うので「受講メモ」を記します。アコギストの方々のご参考になれば幸いです。
1.ハウリングを避けるために
1)アコギが鳴る周波数を憶える
LOW(低音) 80~ 100Hz
MID(中音) 500~ 800Hz
HI(高音) 1,000~2,000Hz(=1kHz~2kHz)
・イコライザー使う場合、この周波数域を意識して調整すると良い。
・自分のギターの鳴る/鳴らないポイントは、スタジオにでも入ってアンプを通して一音一音確かめた方が生音でやるより分かり易い。
・特性は個体ごとに異なるので、一度やっておくべき。
2)アコギがハウリングしやすいポイントを憶え、避ける
6弦3フレット(ソ) ≒ 98Hz
6弦5フレット(ラ) ≒ 110Hz
・PAのエンジニアは本能的に、突出した音を削ってしまう。そうされぬよう、出ている音を削るのでなく、出ていない音を持ち上げる方向にPAセッティングして貰うよう働きかける。(まずはEを鳴らしてみる)
3)モニタースピーカーとの位置関係でハウリングを避ける
・モニター1つの場合、正面に立たずモニターをネック側に位置するよう セットもしくは立ち位置を調整する。(サウンドホール側にするとハウり易い)
・モニター2つの場合、出力が重なる範囲に立つと音が重なりハウる可能性が高まる。モニター相互の間隔を空ける(=離す、角度を変える)か立ち位置を変え、双方からの音が重ならない場所にポジショニングする。
・譜面台(フレームタイプより平板タイプがベター)を低めにセットし「ついたて」としてモニターからの音を軽減する。
2.バンド内での音の棲み分け
~バンドなのだから下から上まで万遍なく音を出す必要はない~
・ベースが居るからベース音は弾かない(5,6弦はミュート)
・キーボードが居るからハイトーンは弾かない(1弦はミュート)
・余計な弦をミュートすることでハウリング防止にもなる
・ミュートしやすいポジションで弾くのもテクニック
・カポを使ってハイコード→キーボードとの棲み分け、ユニゾン
・重複する音を入れない(例・6弦全部弾いたら同じ音が3つとか)
特にGのコードは危険率が高い!じぃは危険(爆)
・オブリガードを入れアクセントをつける
全音ダラダラ弾くのは美しいだけ、リズム感に欠け主題が不明確
以上、間に数曲の演奏もありましたがあっと言う間の90分でした。そのあと質問攻めかと思ったら皆さん静か…アーティストとの距離感が掴めないからかな?ちなみに当日の演奏曲は以下の通り。ギターはいつものMatonではなく、お店の商品PRも兼ねてHistoryを使用。無調整・弦も展示のままとのことでしたが「素直で弾きやすい」とのコメントでした。
・Over the rainbow
・Gift
・Seven for eight
・Annual rings
先週ナシュビルでお会いし、その後ニューヨークに滞在して一昨日に帰国したばかりという西山さんでしたがお疲れ様でした♪いやー勉強になりました。なりましたが果たして自分がこういう知識を活かす日が来るのか…でも参加者同士で知り合いもでき、有意義な参加となり感謝であります。
島村楽器・ららぽーと横浜店にて