日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

2016年9月19日 【バイク】CB750(RC42)リヤショック交換

2016-09-30 23:33:47 | バイク・自転車
 トラブったわけではありません。購入時からの約束でした。

 ウチの黒銀号(他に良いネーミングありますかね?)は右リヤショックに少し異状があったので、交換を納車条件としていた。もともと付いてたヤツを外してオーバーホール、その間は販売店手持ちの中古品で代用。連絡を受けても交換に行く時間が取れず、雨のため今日のツーリング先での観光を止めて早めに帰宅したため、帰り道に販売店に寄って交換して貰った。納車からほぼ2ヶ月、この間に約1,100km走りました。そんなことが出来るのも大型販売店ならでは。ドロドロのバイクですみません。

 後ろから見て左右で色合いの違っていたものが綺麗にピカピカの揃いとなった。ついでにチェーンへの給油とエア圧チェックをして貰って帰宅した。もちろん交換前後の違いなどワカリマセーン(爆)。写真もアリマセーン。
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2016年9月17日~19日 【バイク】CB750(RC42)で中部~北陸ツブしまくりツーリング(3)

2016-09-30 07:31:02 | バイク・自転車
 ツーリング最終日の3日目、はい今朝も雨です。もうね、福井市内で資料館とか行こうと思ってたけどヤメ。朝食すませたら真っ直ぐに、観光せずに帰るのであれば一般道で山越えしようかと思っていたが雨だし高速で帰ろう。福井IC手前で給油。タンク20Lx燃費20kmで400kmがリミットと思った方が良さそう、東京まで500km以上あるので満タン1回では帰れないな…。

 福井ICから北陸道に乗り米原JCTで名神へ、名神に入ったら晴れて暑いので守山SAに入り青空のもと雨具を脱いで大休止(写真)。そこから開通して間もない新豊田~豊田東JCTを経由し新東名で帰ることにしたら藤枝手前から再び激しく降り出した。藤枝PAで慌てて雨具装着、小ぶりになった中を沼津SAで給油。やったねリッター22キロ!ちなみにカタログの定地走行値は23キロだったはず。

 御殿場から先は大雨、そして渋滞。視界が悪いなか気は進まぬが性質の悪い渋滞と判断し時速40kmくらいで車の間を進む。幸いヒヤリとする場面も嫌がらせに遭うこともなく大和トンネルを通過。自分が通った時は渋滞25kmの表示だったけど、夕方には63kmまで伸びたらしい…御殿場から大和まで殆ど渋滞だな。とっとと帰ってきて正解だった。すり抜け60kmはツラいよ!?早い時間に帰ってきたのでバイク屋によって懸案の解消をした(別項にてレポート)。

 予定通り「ロープウェイ」「タワースタンプラリー」「鉄道乗りつぶし」それぞれの成果を上げ、高速で長距離をバイクで走り、ついでにバイク屋にも寄って無事にツーリングを終えた。次はどこまで走ろうか。課題は装備だ。さすがにちゃんとしたライダージャケットが欲しいなぁ。豪雨の中を100km近くで巡航するとアウトドア用のレインウェアでは何となく沁みてしまうことが判明した。ブーツのレインカバーはペダルやシフトレバーを操作するので早くも寿命のようだ…悩みは尽きない。

 本日の走行距離:513.9km
 総走行距離:1142.7km
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2016年9月17日~19日 【バイク】CB750(RC42)で中部~北陸ツブしまくりツーリング(2)

2016-09-29 20:30:05 | バイク・自転車
 ツーリング2日目、今日は日本海側に出て福井まで、テーマは「タワースタンプラリー」。

 夜中ものすごい雨音で目が覚めた。それは起きたら夢と…なってませんでした。はい、今回もまた「泊まりツーリングに出るとたいてい雨降り」は健在でしたね。途中で降られないだけマシか、しっかり着込んで出発。

 R471で北西に向うと神岡の町を通る。かつてここまで国鉄神岡線が来ていた。今は「スーパーカミオカンデ」と言う科学施設が有名かな?ここに旧神岡線の線路を利用したレールバイクがあるが寄らずに通り過ぎる。神岡の町でR41にぶつかり右折、富山を目指す。富山の市街に入ったあたりで「富山県立イタイイタイ病資料館」があり寄る。いわゆるダークツーリズムだが、公共交通機関では来づらい場所に寄れる利点を活かさぬ手はない。病名を館名に残し、展示における経緯なども割と正直に書かれていることに感心した。

 すぐ近くに駅弁で有名な「ますのすし」の工場兼ミュージアムがあるので見学。見事な素早さで笹を折って仕上げる様子に驚嘆、せっかくなので併設のレストランで食べようと思ったが開店まで少々待たねばならず断念。ちなみに独特の紙容器の絵と字は中川一政画伯の手による物なんですね。

 富山ICから北陸道でショートカット、小矢部ICで降りてクロスランドおやべのタワーを目指す。一帯は大きな公園で常設のミニSL線路などもあり、ちょうど全国から集まったミニSL運転会も開催していたが大雨で客もまばら、気の毒。退役した自衛隊ヘリ「バートル」も展示されていた。幸い展望台は雲の中に入っておらず、周辺の様子は見られた。ついでに併設のレオナルド・ダ・ヴィンチテクノミュージアムにも入ってみたが期待外れ。

 再び北陸道に乗り一気に福井に向う。今回は3日間で寄るポイントが散っており、機動性あってこその旅程。福井市でなく東尋坊を目指すので、加賀ICで降りてR305でゆく。東尋坊あたりはゆっくり回れていなかったので見たかったがずぶ濡れの雨具や防具を脱ぎ着するのが面倒なため、松島水族館と観光船はパス、目的の東尋坊タワーのみ見学。本日2ヶ所のスタンプを押したことで中部ブロック制覇!残りあと4ヶ所となった。福井駅に向かう途中の三国で郷土歴史館「みくに龍翔館」を見学、見応えがあった。

 R305~R416と走り、あとは案内標識に従って福井駅近くの宿に到着したが、明日の天気を考え予定を繰り上げ。明日予定だったテーマ「乗りつぶし」も実施することにした。

 JR福井駅前まで福井鉄道市内線と言う路面電車が入ってきている(通称ヒゲ線)のだが、この3月により駅近くまで僅か143m延伸された。たかが、されど。「全線乗車」の称号維持のためには乗らねばならない。スタンプラリーもあったので良かったが、この区間だけだったら本当に来るのが面倒でしたよ~正直。財布と傘だけ持って宿を出、せっかくなので福井駅前から田原町まで乗り、えちぜん鉄道に乗り換えて福井駅へ。いまの期間、福井駅周辺は北陸新幹線用路盤の上を走るので「乗りつぶし」とは関係ないが貴重な経験となる。これで全国の鉄道線乗りつぶしを防衛!

 夕食はネットで評判な駅近くの居酒屋へ、日曜定休だが3連休だから開いてるかも?と思って見に行ったら開いてた♪名物料理らしいアジのたたき、サンマの塩焼き、それに肉野菜炒め。忘れちゃいけない生ビール。御飯ものはぐっと堪えて店を出た。ホテルにも大きくは無いが共同風呂があり、今日もゆっくり浸かって休めた。写真は三国港にて。

 本日の走行距離:245.3km
 福井セントラルホテル 泊
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2016年9月17日~19日 【バイク】CB750(RC42)で中部~北陸ツブしまくりツーリング(1)

2016-09-28 22:25:47 | バイク・自転車
 今日からCB750(RC42)で初めてのツーリング、無理は禁物。結局ラインディングギアもYBR125時代と変わっていない。それにも事情があるのだが、台風接近で天気が気になるが何とか曇りの空の下を出発!今日は岐阜の山奥まで、テーマは「(中部運輸局管内)ロープウェイスタンプラリー」。

 秋の中央道の渋滞にはウンザリする。なるべくならスリ抜けもしたくない。普通なら最速ルートは東名海老名から圏央道、高尾山で中央道なんだけど東名に乗った時点で軽く渋滞、そして案の定「相模湖渋滞」9km、まだ6時過ぎなんですけど…なので御殿場まで行きR138~R139~R300~R52と富士五湖から富士川に抜け、中部横断道増穂ICから乗るルートを採った。山中湖~河口湖間は数珠繋ぎだったが渋滞までは至らず、その先はガラガラで景色を楽しみながら走れた。

 中央道を松本で降り早目の給油後R158へ。今年も上高地ハイキング行けなかったなぁ。そして尾瀬も。まったく、行きたい所が多すぎるんだよな…安房峠をトンネルで抜けてしまうか旧道を往くか迷うがロープウェイ優先でトンネルを通過。R471~県道475で新穂高ロープ着、幸い空いていた。登山客は朝のうちに上ってしまうのだろう。切符を買ってスタンプ押印、カードを貰って全8ヶ所達成!2本のロープを乗り継ぎ(上のは国内唯一の2階建て)標高差1,000m以上の山上へ。真っ白…西穂山荘から独標往復そして上高地へのハイクは来年の課題としよう。

 R471まで戻って直ぐの新平湯温泉の宿に着くと埼玉から来たZ125proが先客で居た。食事の時に少しお話ししたがリターンライダーで、いきなり大きいのに乗るよりはと謙虚な方だったがタフだよなぁ…3連休だと言うのに宿は空いており、温泉でゆったり手足を伸ばしてストレッチ、早起きしたし初の遠乗りだったしで21時前に就寝。写真は休憩した八ヶ岳SAにて、連休で混雑のためゼブラゾーンに停めるよう誘導されたのです、念のため!コーヒー飲んで戻ってきたら山は雲に隠れて見えなくなってたのでラッキーでした。

 本日の走行距離:383.5km
 みかど館 泊
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2016年9月15日 【仕事】部屋飲み

2016-09-28 19:16:03 | 仕事
 今日もまたポイント稼ぎのため、横浜みなとみらいのホテル泊。だが今夜はちょこっと飲み物食べ物を買い込んで、会社の鉄道愛好会仲間と部屋飲み。ホントはいけないらしいのでご内密に…。北海道新幹線ワイン(函館わいん製)をネタに、もちろんシウマイは欠かせない!

 予めホテルにお願いしておいたDVDプレイヤーで海外の鉄道ものソフトと夜景を交互に見ながら、騒ぐことなくまったりと過ごす。大勢の宴会も楽しいけどこういうのも良い。年内もう一回、ポイント稼ぎで泊まると思うからまたやろう。今回は乗りつぶし派のメンバーに声を掛けたけど、その時は別のメンバーを呼ぼうかな。
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2016年9月14日 【音楽】おひとりさま

2016-09-28 06:15:16 | 音楽、ギター、カラオケ
 ちょっと行きたいライヴがあって、それはライヴハウスじゃなくてダイニングバーと言うかレストランみたいな場所で。

 どうもア・ラ・カルトでなくコースメニューで頼むのがお約束らしく、そのコースは「2名様より」と書いてある。うーん、おひとりさまは歓迎されないのか~

 きっとコースじゃなくて良ければ大丈夫なんだけど、浮いちゃうかなぁ。

 そこでしか聴けないメンバーなんで困ってしまう。
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【本】斉藤 純著「オートバイ・ライフ」(文春新書)

2016-09-27 23:37:48 | 本・映画・展覧会
 ここのところオートバイに関するイベントが多いこともあり、オートバイに関する本を漁ってみた。図書館には意外となく(オートバイが出てくる小説は所蔵されているのだろう)、格安の古本を何冊も入手。もちろん読後は図書館へ寄贈だ。「バイク関連図書&コミック文庫」なんてどこかの宿の一角にありそうだけど、自分でやる余裕はない。

 本書はこれからオートバイに乗ってみようと考えている人、乗っているけどふとオートバイって何だろうと考え込んでしまった人に向く。好きでガンガン乗ってる人は?それはそれで、そのスタイルが全てじゃないって教えてくれるかもしれない。オートバイに全く興味のない人にはどうだろう?新しい世界の扉を開く導きの書となるかもしれないし、マニアがくどくど自己弁護している書と迷惑がられるだけかもしれない。

 かように本書は、オートバイの特定のジャンル(歴史だとか、メカだとか、ツーリングだとか)に拘らず満遍なく記述がされており正にオートバイ・ライフの解説書である。なので著者の思い入れが多少は入っているものの、各々のセクションは総論+αに留まる。それ以上の興味がある人は、そのセクションの専門書あるいは雑誌を読めば良いと言うスタンスは潔い。意外とこういう本ってないのかもしれない。最終章でまとめとして著者が説くのはライダーの心理的段階。マズローみたいですね。いわく、
 第一段階 オートバイとの対話
 第二段階 外界との対話
 第三段階 自己との対話
だそうだ。第一段階はメカとして所有したりチューニングや走り回って悦んでいるいわば「自己満足」の世界。第二段階は周囲との関係を考える「オトナ」の世界。第三段階はバイクに乗りつつ内省する「悟り」の世界?世の中、圧倒的に第一段階に留まっているライダーが多いだろうとの想像は容易である。他人のことは言えた義理じゃない。

 本書にはオートバイもしくはライダーが登場し良く描かれている本や映画が多数紹介されている。巻末一覧ならなお良かった。本のうち読むのが容易な文庫や新書はメモっておいたので、これから順次読んでみようと思う。乗って走り回るだけがオートバイ・ライフではないのだね。

 2016年9月12日 自宅にて読了
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(コンサート) アメリカ合衆国海軍第7艦隊音楽隊

2016-09-27 20:39:14 | 音楽、ギター、カラオケ
 郵便受けに入ってくるコミュニティ新聞、あまり読む記事はないがたまに役に立つことがある。「コンサート無料招待」の記事を見つけて応募したら当った♪ちなみに飛行機好き仲間の夫婦も応募し無事に当選した。どっちか一方だけ当選だとバツが悪いですもんね。会社の鉄道愛好会のメンバーのうち特に仲の良い音楽好きの人と行くことにした。米海軍第7艦隊の音楽隊だって。なんかスゲェ。しかし改めてWikipediaで調べてみると「第7艦隊」って複雑な構成なのだ。単に軍組織に馴染みがないからそう思えるのだろうか。

 会場に着いて見るとジイさんバアさんばかり、敬老会か昭和歌謡祭じゃないのコレ?果たしてブラスバンドが受け入れられるんだろうか。整然と、ではなくバラバラとにこやかに手を振りながら出てきた演奏者一行は真っ白なセーラー服。さすが海軍。編成はサックス3名+トロンボーン3名+トランペット3名にキーボード、ウッドベース、エレキギターそしてドラムスが基本構成。サックスはソプラノ/アルト/テナーさらにフルートと持ち替え、2曲ほどピッコロとクラリネットが加わったりと忙しい。これに女性ヴォーカルとキーボード兼務の男性ヴォーカルが加わる。女性はこのヴォーカルとピッコロの2名だけだったかな。指揮する隊長さんは最初と最後だけお飾りで?登場、あとはバンマスらしき人の「1,2,1,2,3,4!」の掛け声でスタートすることが殆どだった。配布されたプログラムは以下の通り。カッコ内邦題は小生追記。

(1st stage)
1.軍艦マーチ
2.If don't mean a thing((If It Ain't Got That Swing)欠落~スウィングしなけりゃ意味がない)
3.I thought about you(君の事ばかり)
4.Georgia on my mind(我が心のジョージア)
5.I get akick out of you(君にこそ心ときめく)
6.Sing sing sing
7.津軽海峡冬景色
8.島唄
9.Days of wine and roses(酒とバラの日々)
10.It had better be tonight(今宵を楽しく)
11.All of me(私の全て)
12.Every day "I have the Blues"
13.April in Paris(パリの4月)
14.Take the "A"Train(A列車で行こう)

(2nd stage)
1.Basie straight ahead
2.Alright, OK, you win(君の勝ちだ)
3.Bye bye Blackbird
4.My foolish heart(愚かなり我が心)
5.When I fall in love(恋に落ちた時)
6.Orange colored sky(オレンジ色の空)
7.川の流れのように
8.また君に恋してる
9.I just found out about love
10.They can't take that away from me(誰にも奪えぬこの想い)
11.Don't get around much anymore(浮気はよして)
12.American patrol
13.In the mood
14.Stars and stripes (forever欠落~星条旗よ永遠なれ)
15.Blueridge march(青い山脈)

(Encore)


 実際には曲順の入れ替えがあったりプログラムにない曲をやったりしたが(そもそも最初の曲からしてプログラムにない「Anchors Aweigh/碇を上げて」だったし)、まぁ概ね上記の通り。人数が少なめで手抜きか?と思っちゃったけどイヤイヤみっちり2時間以上、たっぷり聴かせて頂きました。少数精鋭、管楽器とギターはほぼ全員がソロパートを演ったのではないか。皆さん上手い。フロントに出てきてソロ吹いて、終わって自席に戻ると周囲のメンバーと「上手く吹けたなお疲れ!」って感じで握手するのが面白い。演奏しない時は小声で隣と喋っていたり、自衛隊ではあり得ませんね(笑)。でも揃える時はビシッと揃えて大迫力なのはさすがアメリカ?ちょっと褒めすぎかな。

 それにしてもプログラム最後の「Blueridge march」が「青い山脈」だったとは!さすが第7艦隊旗艦ブルーリッジ、そういう曲があるのかーと思って期待していて完全にやられました(笑)。年輩者ばかりの会場も最初は手拍子のタイミングなど戸惑い遠慮がちだったのが、2ndステージからはノリも良く拍手にも熱が籠った。もう14年も続いており市長も税務署長も来賓で訪れたこのコンサート、来年も情報を入手して申し込んで来たいものです。

 終演後に友人夫妻と会場近くで食事をしたが、素敵に美味しくて良かった。近くなら通いたいところだった。

今日のお店:第二大番

 2016年9月13日 川崎市民文化会館にて
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【本】山崎満広著 「ポートランド-世界で一番住みたい街をつくる-」(学芸出版社)

2016-09-27 06:35:14 | 本・映画・展覧会
 偶然飛行機の操縦訓練で数年間通った街・米国オレゴン州ポートランド。当時も良い街だと思ったがその良さはスポイルされるどころか磨きがかかっているようで、もう何年も「アメリカ人が住みたい街」ランキング上位にある。本書は、ポートランドの街の開発を統制してゆく組織に属する日本人スタッフが書いた。なのでガイド本とは全く異なるし、美談仕立てにもなっていない。良くも悪くも割と淡々と、ポートランドにおける開発の歴史と手法について述べている。街づくりに興味がない向きには取っ付き難いかもしれない。

 大きな疑問がある。ポートランドに限らず、米国に限らず、私有地の集合体である街を私企業が開発してゆくからには、膨大なエゴや利権争いがあるに違いない。本書では住民との対話を重ねることでとサラリと書かれているが、いくらポートランドの住人の意識が高いとは言え全ての人が納得し協力したわけではあるまい。反対者の説得はどうやって行ったのか。最終的には強制収用も行われたのか。地元議員による「我田引水」や地元企業による贈収賄疑獄はなかったのか。意地悪い目で見ることはご容赦いただきたい。あと本書ではオレゴン州内の他の町との連携やオレゴン州政府との調整について全く書かれていない。ないのか、書かれてないだけなのか。どっちだろうね。

 もう何年も行ってない間に新しい路面電車のルートが出来たり、中心部の様子がさらに歩行者中心に変わったりしているというポートランド。米国は90日までビザ無し滞在できるので、会社を辞めたら3ヶ月はムリでも1ヶ月くらいロング?ステイしたいと思っている。

 ところで、同じようなことを日本でできないのかと思うのだけど、上に挙げた疑問の通りネガティブな反応しか想像できない。コンパクトシティと言う点では辛うじて富山市あたりに期待しようか。残念ながら「自分たちの街」と言う意識は、日本人って意外と高くないのではないかと思っている。意識が高いのは自分たちの土地、もしくはムラまでなのではないかと。

 2016年9月7日 通勤電車にて読了


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【本】洋泉社編集部編 「世界ダークツーリズム-人類の悲劇の歴史をたどる旅-」(洋泉社)

2016-09-26 23:31:12 | 本・映画・展覧会
 以前「産業遺産の光と影」と言う同種の本を読んだがそちらは日本国内版。本書は対象を世界に拡げ、各地に残る「痕」を辿る。例えばアウシュビッツ、トゥールスレン(カンボジア)と言った大量虐殺の場所であったり、沖縄やサイパン、硫黄島のような民間人も巻き込んだ激戦地であったり。場所ごとにライターが異なり(同じ人が複数個所を書いている例もある)、バックパッカーにはお馴染みの下川祐治氏や蔵前仁一氏とか、作家の角田光代氏も書いている。そして紛争当時の取材者であるジャーナリストも。

 各編ごとに、その地や施設がなぜ「有名」なのか簡潔な歴史が紹介され、その当時と今の様子の写真が多数収められているのは大判のムック本ならでは。ライターの個人的な感想は万人が共感するとは限らないが事情に詳しくない観光客であっても納得し肯定できる論調のものが多い。それを予定調和だと反駁しても構わないと思うが、多大な労力が必要に思う。

 この手の地を物見遊山気分で見ることへの批判はあると思うが、仮に「やだコワーイ」と脊髄反射的な感想しか出なかったとしても何も知らずに過ごしてしまうよりはマシかなと最近では思うようになってきたのだが、どうだろうか。ただし、記念撮影でVサインだけは止めて欲しいと強く願う。

 2016年9月11日 自宅にて読了
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