日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

【本】佐野眞一著 「宮本常一と渋沢敬三 旅する巨人」(文春文庫)

2019-06-28 20:11:53 | 本・映画・展覧会
 読みやすい文体なのだが内容が濃く、読み進めるのに時間がかかってしまった。著者が私淑する宮本常一、そのパトロンとして後半生を尽くした渋沢敬三、それぞれの人生と日本民俗学への貢献が分厚く綴られている。

 二人の伝記に留まらず、拘った日本民俗界の人々との人間模様も織り込まれているから話がどんどん厚くなってゆく。知れば知るほど宮本の活動は常人の想像を超え、渋沢の配慮の深さもまた常人の理解を超える。凄すぎて比較はおろか感心と言う感情すら湧いてこなくなるほど。一方で本書において世間一般に名高い柳田国男はヒールの扱い。ひたすら庶民の目線に立ち自らも百姓たらんとした宮本、有数の資産家であり実業家でありながら偉ぶらなかった渋沢に対し、高名な学者であることの権威や上から目線が批判されてる。

 本書を読む以前に「失われた日本人」ほか宮本の著作の幾つかは読んでおかなければ、その功績が理解しきれない。「渋沢家三代」か何かを読んでいないと渋沢敬三のバックグラウンドとプレッシャーが理解できない。何冊か読んで本書に至った自分の選択順位付けは間違っていなかったと思った。

 2019年6月13日 展示会見学に行った幕張メッセ帰りの電車にて読了
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2019年6月13日 【仕事】YOUは何しに幕張へ?

2019-06-28 06:20:15 | 仕事
 最近は一線業務から遠ざかり、最新の技術動向など必要としない業務に従事しているため展示会の類は縁遠い。ましてや幕張メッセまで行くなど、会社からすれば経費のムダにしか映らないかもしれない。だが最近ちょっと状況が変わり、全員が事業スタイルの変革を考えなければならないような状況に追い込まれている。そんなワケでロートルも幕張まで遠征するのであった。行ったのは「INTEROP2019」。

 とは言え、業務上の課題解決ではなく、何か新しい飯のタネを探すとなるとそう簡単にこれはという展示など見つかるはずもない。そして本題そっちのけで企業の出展状況やコンパニオンの人数、配布グッズのレベルから企業の取り組み状況や広報資金を伺い業界の勢いに思いを巡らせてしまう始末。

 とりあえずネタは拾えたので、良かった。
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【映画】海獣の子供

2019-06-27 20:07:50 | 本・映画・展覧会
 アニメ作品は観る方だが、何でもかんでも観るわけではない。そしてアニメと言ってもストーリーや画にスタイルがあり、一括りには語れない。本作は前売券を買ったわけでもなく何となく観に行ったのだが、ちょっと画風が気になったからかな?

 ストーリーはけっこう難しい。主人公の逼塞した日常から始まったのが一転して宇宙とか生命とか、壮大な話になってゆく。絵にまともに付き合っていては話の辻褄が合わなくなるので、イメージもしくはメタファーと捉えざるを得ない。何となく(オーストラリア)のアボリジニを連想する風貌の妖しげな女性がアイヌの楽器(ムックリ)を鳴らすグローバル感がすごい。

 画を愉しむ、惹かれる、引き込まれることは論を待たない。特に海中シーンは。難しいストーリーの解釈や理解はせず、映像だけ愉しむ方が良いかもしれない。作り手としては不満な観られ方だろうが。

 [公式サイト]ではトレーラーなどのほか、原作者の五十嵐大介とエンディングテーマを歌った米津玄師の対談も載っており実に興味深いので、ぜひ訪問を。

 2019年6月12日 川崎・チネチッタにて
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2019年6月12日 【食べ物】川崎東口・だるま家

2019-06-27 06:25:41 | 食べ物・飲み物
 映画を観る前にチネチッタ周辺のラーメン屋探索。あれ、ここ入ったことあったっけな?あまり時間に余裕もないので二度目でも良いやと突撃。
 入店の途端、強烈なトンコツ臭に襲われる。最近では珍しいほどで、苦手な人なら口を押さえて店を飛び出したくなるかもしれない。それほどなので期待が高まる。
 オーダーしたのは野菜ラーメン、家系らしく好みを聞かれるが総て「ふつう」で。写真の通り、盛りは二郎系っぽいが茹でモヤシだけでなくキャベツも混ざり、割とシャキシャキ感が残る。粗挽きコショウがアクセント。スープは家系と呼べないアッサリ感でかえって好感。あの強烈なトンコツ臭はどこに!?中太の麺は重すぎず軽すぎず。

 ここ、店名から「家」を外しオリジナル感を訴えた方が良いんじゃないだろうか。チネチッタには割とよく来るので、再訪して別のメニューも試してみたい。
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(Live)いわし

2019-06-26 20:46:26 | 音楽、ギター、カラオケ
このところライブへ行く気力があまりなかったのですが、今夜はお馴染みの「いわし」であります。

い:井上尚彦(dr)
わ:和佐田達彦(b)
し:進藤陽悟(p)

ところで、少し前の話だが、イヤ~な夢を見た。「いわし」ライブ会場にいる夢。いつもの如く気持ち良く聴いていたら、ドラムに合わせて自分の手が動いてたらしい。どうやら休憩時間、気が付くと、ドラムのいのやん(井上尚彦さん)が横に座っている。そして…
 井「じぃさん(←俺)、さっきのトコな、あれタム(タム:バアスドラムの上に 載っている小さなドラム)ちゃうよ」
 じ「エッ!?」
 井「あそこはフロア(タム:床に上向きで置く大きなドラム)やで」
 じ「あー…手、動いてましたか」
 井「『あだルと』(←新作CD)聴いてくれたんやろ?」
 じ「そりゃもう」
 井「何回くらい?」
 じ「まだ100回くらいですけど」
 井「100回聴いてわからんのはマズいんちゃうか?(笑)」
 じ「すみません…」
 井「頼むでホンマ」
なんてキツい夢…。この話をメールでお送りしたので、現地でお会いした途端いのやんに爆笑されてしまった。てなワケでセットリストでございます。今日はうっかり手を動かさないようにしよう(そこ!?)

(1st)
・Manaita No Iwashi
・Tomorrow will be Clear(チャラ)
・Funky Coffee
・Inward
・After the Festival
 (セカンド・ライン風アレンジ)
・ロココのように
(2nd)
・A Night in Tunisia(チュニジアの夜)
・Just the Two of Us(クリスタルの恋人たち)
・Wasa Blues
・Un-En Blues
・Sunrise Sardine
・君ヲ想フ
(encore)
・Hot!

手足を動かさぬよう意識しながら(笑)今夜も楽しくノレました。「叩きたいやろ?ドラムセッションおいでよ」と終演後のいのやんの言葉に心動かされつつ帰宅したのです。

 2019年6月11日 横浜西口・Hey-Joeにて
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【本】山田昌弘著 「パラサイト社会のゆくえ」(ちくま新書)

2019-06-26 06:42:58 | 本・映画・展覧会
 「パラサイト・シングルの時代」で問題提起をした著者が社会をウォッチし、そのフォローをした作品と言う位置づけで読むのは間違っていないと思う。その結果、著者の言う「パラサイトするシングル」の数が変わっただけでなく、パラサイトの理由が大きく変わっていると言う。

 前作では、パラサイトするのは面倒な結婚生活を望まずモラトリアム生活を享受したいお気楽な若者(特に女性)と言うイメージがまとめああげられた。しかし今度の調査結果では結婚したくてもできなず、パラサイトせざるを得ない低所得がパラサイトの大きな要因と指摘されている。ワーキングプアとかって言葉もあるし、そうなのかもしれない。低所得ゆえ自立できない層が「宿り木」を失ったらどうなるのか。

 本書が刊行されたのは2004年で、前著から10年も経たずして刊行された。それから15年、事態はどう変化したのか。アベノミクスで意外と改善された?非正規雇用比率の増加でより悪化した?知りたいと思いませんか。

 2019年6月9日 伊豆急全線ウォーク帰りの「スーパービュー踊り子」車中にて読了
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2019年6月9日 【ハイク】第15回伊豆急全線ウォーク(6-完)

2019-06-25 19:56:13 | 旅行・ハイク&ウォーク
 昨年に続く伊豆急全線ウォークチャレンジ、いよいよ最終日。あいにく雨が降り始め本当にレインウェアを着用。しかしデイパックのカバーを忘れ、ありあわせのビニール袋を加工し何とか代用する。今日は「第4回伊豆稲取キンメマラソン」の開催日、昨日歩いた区間にコースが含まれており1日違いで影響を免れた。その参加者で朝の電車は混雑、とは言え伊豆稲取で参加者がどっと降りたら車内は閑散。

(13)河津(08:45)→稲梓(11:40) 約13.6km
 1日の最初の区間が10km以上あるのは精神的にキツい。次回は1日当り歩行距離を伸ばして今井浜海岸スタートにしようか…この区間、どこが伊豆急なんだと文句を言いたくなるほど線路と関係ないエリアを歩く。ただし途中は小川に沿った歩道が長く、緩い下り勾配でもありコース中屈指の気持ち良さ。早くもトンボが舞っており、少なくともシオカラトンボ、チョウトンボ、イトトンボの3種(詳細までは不明)を確認。今日は気持ちに余裕を持たせ、そういう観察もして歩く。
 途中でレインウェアを脱いだり、また着ざるを得ないシトシト降りになったり。

(14)稲梓(12:00)→蓮台寺(12:35) 約3.6km
 稲梓手前でランの参加者に抜かれ、駅で追いつく。ランで参加の人は1,2回で全線走破するのではないかとのこと。自分は73.7kmどころか700mも走れるかどうか…
 この区間はR414の歩道と住宅街の中の道を通るが、どちらもさほど楽しくない。

(15)蓮台寺(12:45)→伊豆急下田(13:30) 約2.7km
 蓮台寺を出てトンネルを抜ければ下田の市街地、面白みはなくゴールに向けてラストスパートするのみ。無事にフィニッシュ、昨年の完歩順位は875位だったが、今年は1429位だった(写真)。今年も色々な記念品を頂きました。

 昨年と同じく、駅構内の店で魚料理を食べてグラスビールで祝杯、ここランチメニューは貧弱なので次は駅前の店を開拓しようかなあ。そう、できれば次のシーズンも歩きたいと思う。だって二度あることは三度あるって言うじゃないですか。5月同様、「スーパービュー踊り子」に乗って帰宅した。「踊り子」に車内販売はないが「スーパービュー」ではあるのだが、車両ともども風前の灯だろう。
 次のターゲットは中断している「関東ふれあいウォーク」の東京区間かな。

本日の歩行距離:約19.9km
累計の歩行距離:約73.7km
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2019年6月8日 大人の科学・急傾斜の側溝の不思議

2019-06-25 06:20:42 | ノンジャンル
 伊豆急ウォークの途中いたる所は勾配。そして山が近いためか、側溝に水が流れていることも少なくない。

 急勾配の側溝で不思議なのは、流れる水が波のように流れてゆくこと。流れ始めは等しく流れたはずなのに、斜度が急になると周期的な「波」が発生する。これ、なんででしょう?ずっと前に調べたことがあったんだけど忘れてしまった。偶然ではなく重力とか何かの原因があるのは確か。

 側溝を覗き込んで微動だにしないおっさんハイカーって不気味だったっかもしれない。
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2019年6月8日 【ハイク】第15回伊豆急全線ウォーク(5)

2019-06-24 20:08:25 | 旅行・ハイク&ウォーク
 出遅れた上に「病欠」があり、開催期間内の完歩が危ぶまれてきた伊豆急ウォーク、終了前に焦って出かけた。残りまだ30km近くある。1日で頑張るか、2日に分けるか大いに迷った結果、やはり2日に分けて歩くことにした。前日に梅雨入り宣言が出され、レインウェアをデイパックに入れてのお出かけ。さすがに伊豆稲取だと各駅停車で向うのは遠く感じ、「踊り子」自由席を利用した。

(11)伊豆稲取(14:40)→今井浜海岸(16:40) 約8.6km
 本日は2区間のみと決めたので遅いスタート、時期も終了前週のため他にウォーカーはいない。前半の上りがキツく、ペースを抑え若干歩幅を広めに取るよう意識して歩く。アップダウンはあるが緑の中を歩き、気分は悪くない。
 今井浜海岸の民宿街近くで一人歩きの外国人女性を見かけた。通りがかった地元もおばちゃんが何やら話しかけていたが全くコミュニケーションが取れない模様。加勢して豪州人だったので英語が通じ、空腹で食堂を探しているとのことだったが周囲に店は殆どなく、一軒あったところも16時で閉店。とりあえず持っていたシリアルバーをあげた。おばちゃんが近くの自宅まで帰って車を出し、隣の河津まで送ってあげることになった。言葉は全く出来ないのにとりあえず声を掛ける、親切な方で豪州人もいたく感謝していた。

(12)今井浜海岸(17:00)→河津(17:20) 約1.7km
 僅かの休憩でも靴と靴下を脱ぎ、足を乾かすとマメができなくて良いと知って実践する。(その効果か判らないが今日はマメはできなかった)
 伊豆急ウォークをしていると言ったらオバちゃんは「じゃあ乗っていかないネ」と笑って出発していった。さすが解ってらっしゃる。国道のトンネルを迂回する細い歩道を経て河津へ、戻ってくるオバちゃんのクルマに手を振ったが一心不乱で前を見ており気付かないようだった。
 10kmちょっとしか歩いていないのに脚および臀部の疲労感が大きい。やはりジムで負荷を掛けた運動をしないとダメでしょうか。

本日の歩行距離:約10.3km
累計の歩行距離:約53.8km

追記
 写真はセクション(10)の途中で見かけたあじさい。畑なんだけど栽培と言うには規模が小さく単に植えたにしては株数が多く、しかも色がキッチリ分かれているのでやはり栽培なのかなと暫し立ち止まって考えてしまった。
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(Live) 伊勢正三

2019-06-24 06:42:48 | 音楽、ギター、カラオケ
 本日入梅、改札から信号を渡れば直ぐ入口の会場で良かった。

 今日は自分のギターの原点的存在、「正やん」伊勢正三のコンサート。ソロを聴くのは2011年以来なのかな。今年2月、なんと16年ぶりにフルアルバムを制作、そのタイトル「Re-born」を冠した「レコ発ライブ」の趣。バックバンド4名(ギター、パカッション&フルート&サックス)、ベース、キーボード)を従えての構成。セットリストは以下の通り。☆が新作収録曲。

☆イノセント・ノベル
☆夏純情
☆秋の葉の栞
☆雨のウインク
・雨の物語
・海岸通
☆コートに花束を隠して
☆小さな約束
☆旅する二人
☆テレポーテーション
☆冬の恋
・あの唄はもう歌わないのですか
・ほんの短い夏
・なごり雪
・22才の別れ
・moonlight
・月が射す夜
・君と歩いた青春
(アンコール)
☆風の日の少年
・ささやかなこの人生
・海風
☆俺たちの詩

 ご覧の通り本当にレコ発ライブで、新作収録の11曲を総て披露。ファンの皆さん、ちゃんと予習してらっしゃる。とは言え大変お行儀がよろしい。個人的には「夏純情」「旅する二人」あたりが好き。そして正やん自ら意外性について語っていたシンプルなギターストロークが吉田拓郎を連想させた「俺たちの詩」が印象的。

 正やんは口数の多い方ではないが、それでもステージではアルバム制作のエピソードなど、訥々と語る。御年67歳、声は低めに変わってしまったまま、昔の曲はキーを変えてもメロディをトレースするのが苦しいほどで、もはやブルース的な歌い方になりつつあった。それでも曲作り、歌ってゆくことへの意欲を隠さず「またやれる気がしてきました」「生きる限り」と「宣言」する姿は格好良い。「フォークって言うのは音楽の種類じゃなく生き様じゃないか、ならば僕はもっとフォークを歌いたい」と。

 自分が惹かれるコード進行、諦念や悔い、寂寥感がヒリつく詞は健在だったのが嬉しかった。

(新譜トレーラーはこちら)
(新譜紹介記事はこちら)

 2019年6月7日 東京国際フォーラムCにて
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