森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤマノイモ(ヤマノイモ科) の 種子

2006年10月10日 | 自然観察日記
 3つの翼を持つのが種子である。雌雄異種のつる植物だから、これは雌株ということになる。葉は対生し近縁のオニドコロが互生するのと大きな違いだから判断の目安にするといい。ヤマノイモは食用だがオニドコロはむしろ害草であるから決して地下茎を掘って食べてはいけない。
 黒い丸いものは「ムカゴ」である。これが出来るできないでオニドコロと区別するのもいい。ムカゴだけでも楽しい秋の実りだ。もっと遅く葉が黄色に色づく頃地下茎を掘り起こす人も多いのだが、少なくとも掘った穴はきちんと元に戻すのも大事なエチケットだ。

アケボノアワタケ(アミタケ科)

2006年10月10日 | 自然観察日記
 淡い薄紫のアミタケの仲間。私の持つ資料や知識からアケボノアワタケとしてみたが、ネット上に流れているいくつかのサイトのものはかなり疑問がある。とはいえキノコの姿は環境によってかなり違った様相を示すことも事実だから、間違いというほどの強い根拠があるものでもない。むしろ私の方が間違えている可能性もあるのだが、それ以前にキノコという世界はそういう難しい分野だということである。
 この種は食用とする対象でないからそれほどでもないが、口にしようとする場合よほどの専門家でない以上信用はしないほうがいい。少なくとも、不確かなものを対象にする場合は自己責任を明確にする必要があるだろう。