森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

スギヒラタケ(キシメジ科)

2006年10月20日 | きのこ・菌類
 スギヒラタケは数奇な運命をたどっている。平成16年に急性脳症で死亡する事故が起こったが原因がスギヒラタケを食したことだという。厚生労働省から、腎機能が低下している人に対する安全性が確認されるまでの間、食べないように注意が喚起された。以後原因究明を行っているようだが、明確な因果関係が明らかになったという話を聞いていない。
 しかし、今は「毒茸」と認識されたのか採取する人はほとんどいなくなったようで、山には沢山あるのだそうだ。そういう私も食べようという気持ちは湧かない一人で、様子見を決め込んでいる。かってはスーパーに並んだものだが、その変わりようは著しい。

キッコウハグマ(キク科)

2006年10月20日 | 自然観察日記
 雑木林の林床にキッコウハグマが点在する。葉の形から「亀甲」といわれるのだろうが、ロゼット葉が整っていて美しい。他の植物が生えていないような裸地に近いところでよく見つかる。花柄が伸びてつぼみが付いているが閉鎖花が多いようだ。まだ花の時期には早いのか、開花しているものは一つもない。以前オクモミジハグマを取り上げたが花は同じような感じである。開花株に出会うにはもう少し待つ必要がある。その頃また訪れてみよう。