森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤクシソウ(キク科)

2006年10月13日 | 自然観察日記
 山手の道路沿いにヤクシソウの群落がところどころ目に付く。この時期、平場ではいやになるほどセイタカアワダチソウの群落が目立つのだが、同じ黄色の花ながらヤクシソウを見るとどことなくほっとする。
 茎は枝分かれが多くそこに沢山の花をつけるからそれなりの見ごたえがある。ニガナの仲間だから茎を折ると白い乳液が出る。これから晩秋にかけて咲いている。
 ヤクシソウのいわれは茎を抱く葉にあるようで、薬師如来の光背(こうはい)に似ているからだそうだ。

実りの秋 その5

2006年10月13日 | 自然観察日記
 クリの実が沢山落ちている。クリ拾いをする人がたまたまいなかったのだろう。味覚を味わう程度のものを頂いておくことにする。
 以前クリの花を紹介したとき青森の三内丸山遺跡のことに触れたが、今回はクマについて考えてみたい。
 先日、越後の栗園でクマが射殺された。栗の木に登っているところを打たれたものもある。クマの個体が減っているといわれながら毎年のように里に出てくるクマが多い。その場合ことごとく結果は射殺されてしまう。そんな現実をどう受け入れたら良いのだろうか。原因は山に餌が少ないという見方が主流である。そうなら、キノコや木の実などを持ち帰ることは控えなければならない。さらに、積極的に彼らの好きなクリの木を山の荒地など植えることを考えたらいいのではないか。