森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤナギラン(アカバナ科)の実

2006年10月30日 | 自然観察日記
 どちらかというと亜高山の草原でよく見かけるもので、しばしば大群落を作るヤナギラン。背の高い草姿でピンク色のあでやかな花を咲かせる。その花のあとの果実がこれで、裂けると中から綿毛を持つ種子が出てくる。もちろん風などに運ばれ易いように作られているものである。
 ヤナギランは伐採地などにワッと発生して大群落を作るがやがて遷移が進むと消えていく植物である。いつもこの花の群落を見たいなら、せっせと草刈をしなければならないものである。画一的な自然保護は特に高山・亜高山帯の植物を採取禁止を謳いあげるが、きれいなヤナギラン群落を維持しようとするとこの精神は具合の悪いことになる。

季節外れ その2 スイカ

2006年10月30日 | 自然観察日記
 花も咲いていたが季節外れというか意外なところに丸々としたスイカが実っている。長岡の西、自然体験学習園の山を切り崩した下に側溝があるのだが、そこを覆うように蔓がはびこっていて花あり実ありである。結構冷えた日もあったように思えるがあまり衰えた感じでない。
 意図的に植えた様子もないので、誰かの食べた種子がこぼれて成長したのであろう。条件がそろえば何もしないでもこんなに立派に育つものと感心する。果たして甘いかどうかは定かでない。