キノコの中で「何が美味しい?」と聞くと「ムキタケ」と応える人が少なからずいます。マツタケなど庶民には縁遠い代物ですから論外で、ここ越後では定番は「あまんだれ」とよぶナラタケなのですがこれを凌ぐのがムキタケという評価なのです。私もそれには賛成で晩秋の山野を散策する目的の一つになっています。ところが、姿や発生場所が有毒種ツキヨタケと極似するために中毒事件がなくならない理由の一つになっています。
特徴のあまりないキノコはなかなか頭に入ってきません。このエセオリミキも長い間闇の中にあったもので最近やっとなじめるようになりました。気がつけばしばしば出会っていては「何だろう?」と後々になってしまって、ろくに調べることもしない存在でしたね。図鑑に載っている一つのステージは見極めが付けられるとしてもそれ以外のものはなかなか確信がもてない・・。しかし、何度も現物を観察し続けると見えてくるものです。「これがあの時の成長したものか!」などと一人感激しています。「エセ」は「にせ(偽)」、「オリミキ」は「折幹」からきているとか。不勉強で「折幹」が何かは分かりません。