森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミズオトギリ実

2011年11月08日 | 自然観察日記
オトギリソウの仲間は黄色の花が多いのですがこのミズオトギリは赤系の色彩です。花も小さくて咲いている頃は周りの草も邪魔をしてほとんど目立ちません。しかしよく見ると可愛くてすばらしい花です。そんな花が秋には結構目立つ実を結びます。水面に1cmほどの先の尖った濃赤の実が沢山ついている様が映し出されるといっそう味わいが出てきます。あいにくの曇天で色具合は今一ですがそれでもすばらしいではないですか!

カキツバタ実

2011年11月08日 | 自然観察日記
花の時期はもてはされるカキツバタ(「あやめ」とか「花しょうぶ」といって一括りにされていますが・・)の晩秋の姿です。全てはこの中にある種子のために演じてきた日々、最後のクライマックスになる姿です。すでに種子は完熟していて十分に乾燥すれば実は割れて風の力で一粒一粒旅立っていくことでしょう。何かの原因で花軸が折れてそこまで行かなくとも地に伏した実は表面を腐らせて種子を大地に預けます。全てが新しく芽を出し生き延びることはありませんが、命をつなぐ営みです。そういう想いを持って自然の造詣を見るのも楽しいことですね。