森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ナミキソウ

2012年08月01日 | 自然観察日記
村上の海岸にセナミスミレを確認しに行きました。もちろんこの季節には花はありませんが、個体は見つかるはずと探しました。最初に見つけたのがコノナミキソウです。タツナミソウと同じ仲間で海岸砂丘を好んで生活しています。蒼い色はこの季節目立ちます。小さな公園の先にあった海岸線に下りる階段を下ると足元に沢山花をつけています。セナミスミレは有名になったお陰で激減しているという話ですが、美しさから言えば引けをとらないナミキソウはなぜか健在です。とはいってもこの狭いところには沢山あるとしても、確認はしていないのですが県内の砂浜の個体数は減っているのではないでしょうか。盗掘ばかりでなく開発による生息地の減少が言われています。海岸の護岸も防災上は必要といえるかもしれませんが、自然のままの砂浜とそれに続く砂丘植生が本当に減ってしまいました。

セナミスミレ

2012年08月01日 | 自然観察日記
ナミキソウが群生する片隅にセナミスミレが点在しています。別名イソスミレ。実は村上の瀬波海岸に特有なものではなくて、県内の砂浜には点在しているスミレです。村上の海岸に大きな群落があったことから注目されて名前も付けられたようですね。海岸に適応して葉は厚く光沢があります。根はおそらく深く入り込んでいることでしょう。
この近くで群落の再生をしている場所があるのだそうですが、残念ながらその位置を私は知りません。かつては広大な面積をセナミスミレが被っていたのだそうです。