森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

センブリ

2013年03月06日 | 自然観察日記
次第に春の気配が濃厚になってきてそろそろ「虫」が動き出す季節ですが、先月の寒波が堪えて我が家はまだ雪の仲。丘陵公園の里山も雪に埋もれています。ブログのネタもそろそろ枯渇気味ですから、取材に本格的に出かけたいなぁと思いつつなかなか実現できません。もうしばらくは依然の話題を掘り起こして日を繋いでいきたいと思います。毎日upするのもなかなか大変です。昨年師走に藤岡の桜公園に出向いたときの絵がいくつかあってまだ載せていないことに気づき取り上げます。
これはセンブリです。切り開かれた里山にはいっぱいあったものですが、放置されている里山の森には生育条件が合わないためさいきんはほとんど見かけなくなった種です。ですから、ここの桜公園のような毎年綺麗に刈り払われる場所はセンブリにとっては格好の生育場所になっているようです。花は10下旬から11月にかけて咲きあわただしく結実し種子を散布します。種子は間もなく発芽し発芽したものがそのまま越冬。開花した個体は役目を終えて枯死します。いわゆる越年生の植物ですね。紫色がかった個体です。ムラサキセンブリという種があるそうですからこれかもしれないのですが細かなところが確認できていません。

センブリ ロゼット

2013年03月06日 | 自然観察日記
発芽した個体のロゼット葉が沢山ありました。紫色が濃いので普通のセンブリではないようです。ムラサキセンブリかな?日当たりのいい場所を好む種ですから草丈がある種との競争は苦手で、他の植物が枯れる冬場に活路を見出したと考えられますから、寒い時期に効率よく光合成をするための工夫なのですね。