森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

雪山散歩で見つけたもの⑧ クマヤナギ実

2013年03月12日 | 自然観察日記
クマヤナギです。枯れた枝先ではありません。立派に生きています。実といっても完成したものでなく、昨年夏に受精したものがじっと次の年の春までそのままの状態でいたものです。これが暖かくなるとふくらみはじめ7月ころに赤くなりやがて黒くなって完熟します。そして、その頃には次の花も咲いていて、花と実が一緒に見れるという変わった生態している種なのです。なぜ、こういう生態をしているのでしょうか?「花が咲く時期に果実を熟させる」という生態に積極的な意味があるのか、いまのところ合理的な解説はできませんね。花後、冬までに十分な時間がありますからそこで熟させてもそん色はないと思うのですが・・・。

雪山散歩で見つけたもの⑨ オオウバユリ

2013年03月12日 | 自然観察日記
雪の上に顔を出しているものにオオウバユリの枯れた茎がよくあります。その先は種子を飛ばした後の実の残骸が付いているのですが、造形としては面白い存在で、この季節十分楽しめます。多くの草木が雪で折れたり曲がったりして雪の中に埋もれるに対して、ウバユリの茎は丈夫ですね。ウバユリは横向きに花を咲かせますが実は上を向きます。実が熟した後実が割れ隙間から種子がこぼれていくのですが、横向きのままでも対して変わらないのになぁ・・などと思っています。