森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

シャガ

2017年06月13日 | 自然観察日記
かなり古い帰化植物とされ、民家の近くの山野に自生しています。竹やぶやスギ林などに多く見られ薪炭林としての雑木林でみることはまずありません。日本に自生しているものはすべて3倍体で種子を作れないため栄養繁殖で増えていると考えられ、本来の日本の植生の中では生育していないのではないでしょうか。ミョウガと同じく人の生活の跡を記録している植物という面があり、シャガやミョウガが奥深い山中で見つかればそこに集落があったと考えています。丘陵公園でもシャガが自生している場所はスギ林の中で幾分湿り気のある日陰の環境が最も生育状態が良いように見えます。

シャガの花

2017年06月13日 | 自然観察日記
アヤメ科の種で日本に生育する種は3倍体の種子を作らないものとされますが、原産地中国では2倍体のものも自生しているのだそうです。同じような帰化植物でヤブカンゾウも3倍体の種で種子を作りません。
ヒメシャガという近縁の種が東山のやや奥の方に見られます。小さな青い花を咲かせる種です。