丘陵公園の里山フィールドミュージアムエリアで初めて開花株が確認できた画期的な証拠写真です。公園や庭でごく普通に植栽されているレンゲツツジですからある意味珍しくもない取るに足らないものかもしれませんが、開設当時調査した記録にレンゲツツジが載っていますが、長い間探し続けて先日ようやく小さな個体を確認したばかりでした。今度はしっかりと開花した個体を確認できたのです。極普通な種と言えどこのエリアでは極めて珍しい種なのです。
県内のレンゲツツジの採集記録は糸魚川辺りは皆無でところどころ空白地域があり、自生個体は少ないように思えます。他県の高原では大量に生育している姿を時に見かけますが、それに比べかなり生育状況は異なります。もっとも、湯の丸荒原などの群生地は放牧と関係があって毒草のレンゲツツジを牛馬が食べないため残されたもので人為的な群落と言えます。
ツツジの花はどれもよく似いて、特にヤマツツジとの区別が遠目ではしにくいもの。葉で確認すると両者の違いは歴然としています。レンゲツツジの種子は小さいですが、刈り払いなど光条件など変化すると埋土種子が目覚め発芽するのではないでしょうか。この開花株はコナラの高木林を削って道路を作った場所の脇に確認されたもので、その周辺にはいくら探しても親株に相当する個体が見つかりません。埋土種子発芽し数年間成長し開花株になったと推定しています。