別名ミヤマウスユキソウ。分布は限られていて月山、鳥海山、飯豊山当たりの東北の日本海側の高山に自生する種となっています。正直、ウスユキソウの仲間を丁寧に学習したことが無いので正確に見極める眼を持ち合わせていません。似たような種が日本各地の高山帯に生育しているのですが微妙に異なるためにたくさん名前が付けられています。
姥が岳の山頂付近にたくさん見られます。ウスユキソウの種類は多くあります。その違いを理解することもなかなか大変なことですが、眼で見て違いが分分かることがあるのですがそれを言葉で表現することが大変難しい。北アルプスなどでよく見かけるミネウスユキソウとは綿毛のふさふさ感が明らかに異なりますからよくわかるのですが、そのほかの種との差をどう表現したものかと考えています。もっと直に現物を観察しないとできないのでしょう。
登山する人は一度や二度はこの実を口にした経験があるのではないでしょうか。とにかく美味しいイチゴです。国立公園内では採集できない昨今ですが、もう40年も昔の話で会津の三ツ岩岳に登った時に岩場で出会ったノウゴウイチゴが最初の出会いです。この時は落雷がひどく樹林帯から低木帯に出れなくてかなり難渋した思いがあります。待つ間、小さな荒地に実っていたノウゴウイチゴの味は忘れがたいものです。
ノウゴウイチゴは荒地にしばしば大群落を作ります。奥地の林道の路面にはびこっていたりします。姥が岳ではリフトの斜面に延々とノウゴウイチゴが生育していました。小石などが露わになっていて土壌がほとんど発達していません。まさにノウゴウイチゴが好むような環境です。夏場はリフトは低い位置で運転しています。リフトに乗って地面に広がるおびただしいノウゴウイチゴの個体とそこに育つ小さな赤い実が手に取るように見られました。
低山帯から高山帯下部まで見られるカラマツソウです。姥が岳は海抜1670ⅿ程度ですから登り口から山頂までどこに生育していても不思議はないのですが、かたまって生えている場所というのはなく、またやや花の時期が過ぎていて近づいて気づく程度でした。