MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『遠くでずっとそばにいる』

2013-06-17 21:59:51 | goo映画レビュー

原題:『遠くでずっとそばにいる』 英題:『Far Away, So Close』
監督:長澤雅彦
脚本:狗飼恭子
出演:倉科カナ/中野裕太/伽奈/清水くるみ/徳井義実/六角精児/岡田奈々
2013年/日本

「印象派」から「ラファエル前派」へ

 2013年7月、交通事故の後遺症で記憶障害が残り、10年分の記憶を失ってしまった27歳の主人公である志村朔美が病室から抜け出すと、タバコを吸っている見知らぬ男がいる。その男は谷口工務店を営んでいる谷口正之であることが分かるのであるが、問題なのは2人がいる場所に掲げられているモネの「睡蓮」の絵画である。実は朔美は学生時代に美術部に所属しており、義理の妹である志村美加がボートに乗りながら、まるでジョン・エヴァレット・ミレーの「オフィーリア」、あるいはアーサー・ヒューズの「シャロットの女」のように睡蓮のある水辺を流れるシーンを挟んで、朔美は、一見するならば「睡蓮」が描かれているような作品の全体の半分を見つけ出す。やがて1年半前に付き合っていた男性と一緒に乗車していたクルマで交通事故に遭遇し、男性を亡くしていたことを知る。その男性が残りの半分を持っており、合鍵を持っていた朔美が男性の部屋に入って2つの絵を合わせてみると、その絵は大空をメインに描いた風景画だった。つまり「睡蓮」のように見えていた絵は雲が湧いている青空だったのである。
 わざわざモネの名前を朔美に言わせたことから、印象派の光学的な部分をテーマに扱うのかと思いきや、「睡蓮」を「青空」に変換したことで、それは「蓮」から「天国」という説話論的に処理されることになるものの、この意表をついた演出はラストで空を見上げる倉科カナの美しさも手伝って決して悪いものではないと思う。


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奇妙な平均反発係数の検査

2013-06-17 00:12:23 | Weblog

11、12年統一球は飛ばなすぎ…NPB調査(日刊スポーツ) - goo ニュース

 平均反発係数の検査というものは、2011年に4回、2012年に3回行われている。

2011年5月9日の第一回目の検査の平均は、下限の0.4134を下回る0.411という

数字が出ており、この時点で製造メーカーのミズノに改善を促すべきなのであるが、翌月の

6月29日の第二回目も同じ0.411という数字で、9月8日の第三回目は0.408と寧ろ

数字が悪化してしまっており、驚くことに10月12日の第四回目は0.405とさらに悪化

してしまっている。製造過程において改善の難しい技術的な問題もあるだろうから百歩譲る

として1年かけて2012年の検査では良くなったのかと思いきや、4月11日の第一回目の

検査の平均は、0.409、6月18日の第二回目は0.411、8月17日の第三回目は

0.406といずれも下限を下回っている。今年になってようやく4月11日の第一回目の検査

の平均が0.416、6月7日の第二回目も0.416と安定した数字になっている。一体この

検査結果が何を意味するのかよく分からないのであるが、今年になって急に統一球が飛ぶ

ようになったという噂は早々に出ていたのだから、日本野球機構のコミッショナーであり、

統一球導入の最高責任者でもある加藤良三が「知らなかった」ということは日本プロ野球

そのものに興味が無いということであり、野球に興味を持っていない人が実質を伴わない 

“名誉職”のような感じでコミッショナーになってしまうからこのような問題がおこるのである。


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