MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『S-最後の警官- 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』

2015-09-03 20:44:51 | goo映画レビュー

原題:『S-最後の警官- 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』
監督:平野俊一
脚本:古家和尚
撮影:小林純一
出演:向井理/綾野剛/新垣結衣/大森南朋/吹石一恵/高嶋政宏/オダギリジョー
2015年/日本

漫画が原作の「リアリティショー」について

 どうしてもこの類の作品では登場人物の「死に際」というものが気になる。例えば、大森南朋が演じた香椎秀樹は敵方に銃で撃たれてナイフで刺されてもいるし、救助も遅かったからこれは絶対に助からないだろうと思っていたら最後で奇跡的に助かっており、さすがにそれはないと思った。もちろん死ねばいいと思っている訳ではなく、SF作品でもないかぎり状況にそぐわないとリアリティーに欠けてしまって観ているうちにしらけてしまうのである。
 しかしオダギリジョーが演じた正木圭吾に向かって、向井理が演じた神御蔵一號が「計画が成功しても失敗しても満足なのではないか」という問いかけに何も反論できなかった正木を見た時、自国に対する正木のコンプレックスが反映されており、自国に牙を剥かざるを得ないテロリストの心情が上手く描かれていたようには思う。いずれにしても漫画が原作であるということを踏まえて観なければならない。


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