MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『伝説の洋画家たち 二科100年展』

2015-09-04 21:00:35 | 美術

 「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」を訪れる度に東郷青児の作品を目にするの

ではあるが、それほど良いと思わないのは作風がマリー・ローランサンに似ていて、油絵という

よりもイラストのように見えてしまうからである。しかし現在、東京都美術館で催されている

『伝説の洋画家たち 二科100年展』で上の「パラソルさせる女」(1916年 一般財団法人

陽山美術館蔵)を見た時、そのキュビスム風の作風に、若い時はそれなりに冴えを見せていたの

だと分かった。しかし東郷青児は芸術家というよりも業界発展のために「政治性」を発揮して

名を残しているように思う。因みに本展覧会で最も良かった作品はアンリ・マティスに師事し、

「ダンス」を上手く解釈した中川紀元の「アラベスク」(1921年 辰野美術館蔵)である。


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