原題:『Teenage Mutant Ninja Turtles : Out of the Shadows』
監督:デイヴ・グリーン
脚本:アンドレ・ネメック/ジョシュ・アッペルバウム
撮影:ルラ・カルヴァーリョ
出演:ミーガン・フォックス/スティーヴン・アメル/ブライアン・ティー/タイラー・ペリー
2016年/アメリカ
「人間のようなカメ」と「腐った女子」の立場について
前作と比較するならば、例えば、飛行機内から墜落した後の川を経て滝に落ちるまでの敵との戦いや、クライマックスのバトルシーンまで戦闘シーンには迫力を感じたものの、やはりストーリー自体は相変わらず緩く、何故タートルズの4兄弟が人間になれるチャンスを簡単に放棄してしまったのかよく分からなかった。
ブラジルを舞台の一つに選んだ理由はリオオリンピックに便乗しようとしたはずなのだが、オリンピックが開催されているリオならともかく、マナウスという森林地帯ではブラジルにした意味がないような気がする。
人間にならなかったタートルズの4兄弟はその功績がニューヨーク市警に認められるものの、あくまでも「影の存在」としてであり、これではまるで『ゴーストバスターズ』(ポール・フェイグ監督 2016年)の4人の「腐女子」たちと扱いが全く変わらないのであるが、個人的には「カメ」と同じ扱いをされる人間の気持ちを慮っている。