原題:『Now You See Me 2』
監督:ジョン・M・チュウ
脚本:エド・ソロモン
撮影:ピーター・デミング
出演:ジェシー・アイゼンバーグ/マーク・ラファロ/ウディ・ハレルソン/リジー・キャプラン
2016年/アメリカ
「4人一組」で活躍する物語について
マジシャンたちを主人公とした物語の詳細は避けようと思うが、どうしても理解できない点として主人公の一人であるディラン・ローズと事故で亡くなった彼の父親のマジシャンであるライオネル・シュライクとの葛藤が物語の主軸の一つとして描かれていたはずで、実際にディラン自身が父親と同じような状況に陥り命の危険にさらされるものの、ディランは危機から脱することができるのである。それならば何故彼の父親は亡くなってしまったのか具体的な説明が無く、ほとんどのマジックのトリックが明かされているのに肝心な「種明かし」がなされないのはどうしたことだろうか。
それにしても本作を含めて『X-MEN: アポカリプス』(ブライアン・シンガー監督 2016年)、『ゴーストバスターズ』(ポール・フェイグ監督 2016年)、『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』(デイヴ・グリーン監督 2016年)と「4人一組」の「ヨハネの黙示録の四騎士(The Four Horsemen of the Apocalypse)」の物語がアメリカ人は意外と大好きなのだと改めて確認できた。ということはライオネル・シュライクとサディアス・ブラッドリーが2人で組んでマジックショーを盛り上げていた1984年と違って、現代は4人(以上?)でタッグを組まなければ良い仕事はできないという暗示なのだろうか。