MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『バーバラと心の巨人』

2018-12-01 00:39:48 | goo映画レビュー

原題:『I Kill Giants』
監督:アンダース・ウォルター
脚本:ジョー・ケリー
撮影:ラスムス・ハイゼ
出演:マディソン・ウルフ/イモージェン・プーツ/シドニー・ウェイド/ゾーイ・サルダナ
2017年/ベルギー・中国・イギリス・アメリカ

ファンタジーの「出自」について

 主人公のバーバラ・ソーソンが「巨人」の幻想に囚われている原因は、1908年までさかのぼる。ナショナルリーグの最終戦、フィラデルフィア・フィリーズ(Philadelphia Phillies)とニューヨーク・ジャイアンツ(New York Giants)の対戦においてフィリーズのピッチャーのハリー・コヴェルスキー(Harry Coveleski)がジャイアンツ戦に3回勝利したことをバーバラと彼女の母親が歓喜しながら会話しているテープが残っており、その母親が体調を崩したことを認めたくないバーバラは、「ニューヨーク・ジャイアンツ」から「巨人」という換喩を引き出し、自身は「巨人キラー(The Giant Killer)」と呼ばれたコヴェルスキーとして「巨人」に立ち向かっていたのである。そうなると学校のいじめっ子である長身のテイラー(Taylor)という名前も「taller(より高い)」にかかっているのかもしれない。
 本作が完全なファンタジーなのか臨床的なものなのか興味深いのだが、詳細はわからなかった。


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